暗黙知と形式知の相互作用による知の創造プロセスをモデル化し、ナレッジマネジメント(知識経営)の世界的第一人者として知られる野中郁次郎・一橋大学名誉教授──。 2008年に米経済紙ウォール・ストリート・ジャーナルの「世界で最も影響力のあるビジネス思想家トップ20」に選ばれるなど、今なお世界の経営論壇で強い存在感を放っている。 その野中氏が、本来持っていたイノベーションのDNAを失い、国際的な競争力を低下させ続けている日本企業の現状を憂慮。イノベーションの創出力を取り戻すための方策を緊急に説く。 野中氏によるこの緊急特別講義を、同氏とともにイノベーションの事例研究に取り組み、『イノベーションの知恵』(日経BP社)などの共著を世に送り出してきたジャーナリストの勝見明氏が書き下ろしでお届けする。 企業のミドルのリーダーシップが大きく変わろうとしている。 ミドルのリーダーシップといえば、従来はチーム
気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン 「社員には知らしむべからず」の会社が多い現状 仕事で経営者に会うと、「うちの社員には経営者感覚がない」「会社の状況が分かっていない」というため息を聞くことが少なくない。そんな時、私は「社員の皆さんが経営情報に触れられる機会はどれくらいあるのですか」と質問を返す。 世の中にはまだまだ「社員は由(よ)らしむべし、知らしむべからず」という会社が多いと感じる。説明するまでもないかもしれないが、これは中国の論語にある孔子の言葉を引用したもので、もともとの意味は『大辞泉』(小学館)によると、「為政者は人民を施政に従わせればよいのであり、その道理を人民に分からせる必要はない」というものだ。 「経営者感覚を持て」とは、社員一人ひとりも会社の経営を担う一員であ
前回は、システム・モデルを作成することの重要性を解説した。今回は、システムのモデル化を表現する手段である「SysML」と、モデルの品質を確認する手段である「DSM」(Dependency Structure Matrix)を紹介する。DSMの説明に際しては、"良いシステム構造"と"悪いシステム構造"を対比させながら、製品の品質を高める方法について示す。 製品の品質を確保する手段として、システム構造の可視化が重要である。製品は、個々の独立した機能部品(モジュール)が積み重なって構成されている。独立したもの(モジュール)を連携させるために、これらを接続するインタフェースが必要になる。インタフェースを規定し、個々のモジュールに分割するルールを決めているのが、アーキテクチャである。 航空宇宙や造船系の開発では、システム・エンジニアリングの考え方に沿って、大規模・複雑化した製品設計に対して、モジュー
20年以上にわたりシステム構築の現場で仕事をしてきた筆者の経験では、プロジェクトの失敗を探ると要件定義までの上流工程の問題に行き着くことが多い。定義した要求に過不足がある、要求の内容が誤解を生む表現になっている、整理が不十分なまま要求が個条書きされており整合が取れていない──。こうした事態が、みなさんの現場でも起こっていないだろうか。 利用部門などから要求を引き出して分析し、それを基にソリューションを立案してその妥当性を検証する。さらに、要求の変更を管理していく。ソリューション企画から要件定義までの上流工程を中心に、こうした要求にかかわる一連の作業をいかに行うかが、プロジェクト成功の大きなカギを握る。 しかし多くの現場には、要件定義までの上流工程について標準的な方法が存在せず、ITエンジニアの属人的スキルに頼っているのが実情だろう。スキルの高いITエンジニアが要件定義までの工程を担当するか
ビジネスアナリストも基礎能力が大事 連載:BABOK 2.0を読んでみよう(6) 今回はビジネスアナリストに求められるスキルセットをまとめて定義した知識エリア「基礎コンピテンシ」やBABOK認定資格を紹介する
ITpro読者の皆様、編集委員をしております谷島(やじま)と申します。本日の『記者の眼』は、日経コンピュータ記者の山端(やまばた)が書くことになっておりましたが、諸事情により書けません。その代わりと言っては何ですが、谷島が執筆します。 本日7月22日付で公開する記者の眼は、もともと谷島が書く予定でしたが、若手記者に登場する機会を与えるべきだと考え、執筆枠を山端に譲りました。その経緯については、山端が書いた『前編集長とのやり取りを全文公開します』という6月25日付の記者の眼を参照下さい。 その一文にある通り、山端はITアーキテクトに関する記事を準備中です。掲載号は日経コンピュータ8月18日号に決まりました。このため、山端は7月末までに記事を書き上げなければならなくなり、ITproの記者の眼まで手が回らなくなった、という次第です。 ITアーキテクトに関する記事の担当デスク(記者が書いた原稿を直
マイクロソフト時代は日々プレッシャーと戦い、髪も真っ白になりました。でも、今じゃ仏のサムと呼ばれています 1991年32歳でマイクロソフト株式会社の社長に就任し、2005年6月に同社を退社するまで、IT関連の先端技術開発に携わってきた古川さん。 当時のご苦労話や、思わず笑ってしまうビル・ゲイツとのエピソード、そして趣味のカメラについてお話を伺いました。 古川享 (フルカワススム) 慶應義塾大学大学院教授 1954年東京生まれ。麻布高校卒業後、和光大学人間関係学科中退。1979年(株)アスキー入社。出版、ソフトウェアの開発事業に携わる。82年同社取締役就任、86年同社退社、米マイクロソフトの日本法人マイクロソフト株式会社を設立。初代代表取締役社長就任。91年同社代表取締役会長兼米マイクロソフト極東開発部長、バイスプレジデント歴任後、2004年マイクロソフト株式会社最高技術責任者を兼務。05年
「心の力」村上和雄+玄侑宗久対話/致知出版社 発 『因果律』+『共時性』=『縁起』 本書は、芥川賞作家であり禅僧である玄侑宗久氏と、世界的遺伝子研究者である村上和雄氏の対話をおさめた本です。 村上氏がセレンディピティ(偶然幸福に出会う能力)の体験談をなさりそれに対し、玄侑氏がこういう主旨の解説をします。 「仏教ではそれを『縁起』、一般には『ご縁』と言う。 ある出来事のひとつの解釈法として、あるものが生じたから別のものが生じるという『因果律』があり科学が担っている。しかし、実際にわれわれに起こることは、それだけでは説明できない。 ユングはそれを『共時性』という概念で解釈しようとした。 お釈迦さまは『因果律』と『共時性』の両方を含めた概念として『縁起』を説いている」 「お釈迦さまは、 『これ有とき、彼有り。これ生ずるによりて彼生ず。これ無きとき、彼無し。これ滅するによりて彼滅す』という言葉で縁
先週、ユニクロが展開しているネットキャンペーン、UNIQLO LUCKY LINEの利用者パスワードが漏れてしまってるのではないかとの騒ぎがあった。雰囲気としてはこちらのまとめ、「UNIQLO LUCKY LINEがtwitterのユーザー名とパスワードをだだ漏れしてるかもしれない件について」にあるので時系列で問題が伝わり、拡散し、一応の決着を見るまでの雰囲気として見て頂ければ。 メディアで詳細な状況レポートとしてはこちらが良いだろうか。テクニカル事象の背景を含めて綺麗にまとまっている。 ユニクロことファーストリテイリングのプレスリリース「UNIQLO LUCKY LINEに関するお知らせ」はこちら。 これらの記事を端的に要約するとこんなところだろう。 ツイッター連動企画として始まったキャンペーン利用者が、画面生成に使う一時ファイルのユーザーデータリストを見つけて「これやばいのでは?」と懸
Thoughts on Flash(フラッシュについての見解)が、Steve Jobsのサイン入り、Appleの正式見解として発表されていた。素晴らしい日本語訳のページも登場した。(感謝です!)振り返ってみると、Appleは過去にも、その当時に主流だったものをバッサリ切り捨ててきた経緯がある。それに替わって取り入れた技術がどうなったか追ってみると、とっても興味深い。 スティーブ・ジョブズの出来事年表 1984年 Macintosh発売 1985年 Appleを退社、NeXTを創業 1989年 NeXTSTEPマシン発売 1996年12月 AppleがNeXTを買収、暫定CEOとして復帰 1998年05月 iMac発売、FD・ADB・SCSI無し、USB採用 1999年06月 iBook発売、AirPort(無線LAN)採用 2000年09月 OSX Public Betaリリー
常識破り、型破りの発想をもったクレイジーエンジニアを紹介する第9回は、石井裕マサチューセッツ工科大学(MIT)教授を紹介する。直接手でデジタル情報に触って操作できるインターフェース研究で世界をあっと言わせた「タンジブル・ユーザーインターフェース」はいかにして生まれたのだろうか。 アメリカのMITといえば、約60人のノーベル賞受賞者を輩出してきた世界トップクラスの研究実績を誇る。ここで10年以上にわたって教授を務めてきた日本人がいる。石井裕氏だ。所属するメディアラボは、パソコンの父として知られるアラン・ケイの言葉「未来を予言するベストの方法は、自らが未来を作り出すこと」をスローガンに、メディアテクノロジーのもたらす未来を描き出す研究を続けてきた。約30人の教授陣には、人工知能の権威であるマービン・ミンスキー氏ら、各分野を代表する研究者が名を連ねる。95年から教鞭を執り始めた石井氏は、その革新
内田麻理香オフィシャルブログ「カソウケンの科学どき技術どき」Powered by Ameba サイエンスを「書く」こと、「伝える」こと。他にも、食・美容・お仕事・研究のこと……節操のない自問自答日記。 ブログ内検索 【新刊】 科学との正しい付き合い方 -疑うことから始めよう- ディスカヴァー・トゥエンティワン刊 【連絡先】 【著作】 恋する天才科学者 講談社刊 カソウケン(家庭科学総合研究所)へようこそ 講談社刊 まりか先生のおいしい実験キッチン―台所は研究室! 主婦と生活社刊(監修) 台所科学(キッチンサイエンス) ワザいらずの料理のコツ 角川SSコミュニケーションズ刊 生活知と科学知 放送大学教育振興会 (分担執筆講師) 最近の記事一覧 新著「疑う力を阻害するもの『科学教の狂信が思考停止に』」掲載 新著「はじめに『科学の物語性』」公開 日経新聞・書評掲載
前回は「お客様から信頼される人材」となるための3つのステップと第1段階で必要となる要素について考えてみました。後編となる今回は第2段階、第3段階で目指すべき目標と必要となる要素ついて考えてみたいと思います。 ■専門スキルを活かすためには、顧客視点と表現力が必要不可欠 第2段階では、専門スキル・知識を活用するための顧客視点や表現力を身に付けていきます。この段階では「相手との関係を意識した適切なコミュニケーション」、「お客様視点で物事を考えることができる」、「ITの事を分かりやすく伝える能力」の3つの要素を習得していきます。 コンサルタントして仕事をしていく中でわたしが感じたのは、伝えたい内容をお客様の視点やITリテラシーを考慮した上で整理をして提供することができなければ、お客様に本当の意味での付加価値は提供できないということでした。 IT人材に限らず、専門家が専門領域のことでお客様に真の付加
今回から前編・後編に分けて「お客様から信頼される人材」となるために必要な要素とステップアップの仕方について考えてみたいと思います。 ■ 「お客様から信頼される人材」のイメージ 皆さんの考える「お客様から信頼される人材」というのはどのような人材でしょうか? わたしは「お客様から信頼される人材」とは、独力で業務を遂行することができる専門スキル・知識を有し、それらをお客様の視点に立って活用するためのヒューマンスキルや視点・考え方を兼ね備え、お客様が満足する品質を提供できる人だと思います。 もう少し具体的に表現すると、以下のようなことが実現できている人だと思います。 お客様が満足できる品質を提供できる 課題に対する解決策を提案し、自らが率先して解決できる ITのことをお客様が理解しやすい形で伝えることができる ミーティングをリードすることができる チームを率いて業務を円滑に遂行することができる 自
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