海外に進出している日本企業が、現地人材の採用に苦戦している。ヨーロッパでもアジアでも・・・・・・ ヘイ・コンサルティンググループ 日本企業担当グローバル・ダイレクター 堀江 徹/久保田正志=構成 ライヴ・アート=図版作成 海外に進出している日本企業が、現地人材の採用に苦戦している。ヨーロッパでもアジアでも、進んで日本企業に就職しようという学生はほかの国の企業に比べて少ない。なぜ日本企業で働くことに魅力を感じないのだろうか。その理由をさぐってみたい。 ■経営理念やシステムの曖昧さが不人気の原因 長年にわたって海外における日本企業の現場を見て痛感するのは、企業のグローバル活動の成功の鍵を握る現地人材に、日本企業がいかに人気がないかということだ。 2005年に中国で2万7000人の大学生を対象に行ったアンケートでは、人気企業トップ50社の中に日本企業はソニー(22位)と松下電器産業(41位)