岡山弁を象徴する言葉といえば「でーこんてーてーて(大根炊いておいて)」。しかし、実際に使われているのを聞いたことはあまりない。全国の方言を研究するノートルダム清心女子大の尾崎喜光教授(52)=社会言語学=らの調査でも、子どもや若者、中年層で「大根」を「でーこん」、「炊いて」を「てーて」と発音する人はほとんどいないという結果が出た。「でーこんてーてーて」は消えつつあるのだろうか? 岡山弁は、「大根(daikon)」を「でーこん(de:kon)」、「すごい(sugoi)」を「すげー(suge:)」、「暑い(atsui)」を「あちー(achi:)」と言うように、単語の中の「ai(あい)」や「oi(おい)」といった連母音の部分を「e:(えー)」、「ui(うい)」を「i:(いー)」などと変化させて発音するのが特徴の一つ。これを「連母音の融合」と呼ぶ。 尾崎教授は昨年度、学生13人と、岡山弁における連