国立天文台は3月29日、アルマ望遠鏡の観測から天の川銀河の中心部にたくさんの原始星が隠されていることが解ったと発表しました。これまでこの領域は星の形成活動には適さない環境だと考えられてきましたが、研究チームによれば、今後、この領域で激しい星の形成活動が始まる可能性があるといいます。 天の川銀河の中心部には1000光年ほどに渡ってガスや塵からなる星間分子雲が集っています。そのため天の川銀河のこの領域を中心分子雲帯といいます。 通常、星は星間分子雲のなかで誕生します。しかし、この中心分子雲帯では、いて座B2などの領域を除くと、星はあまり誕生しないと考えられてきました。 なぜなら、この領域では、激しいガスの乱流や強力な磁場が存在したり、頻繁に超新星爆発が起こったりして、ガスが自分の重力で集まることを妨げているためです。 アルマ望遠鏡によってとらえられた天の川銀河の中心部にある中心分子雲帯において