中国広東省の小さな漁村、烏坎(ウーカン)で地元政府に対する抗議デモが激化している。果たしてこのデモは中国各地で頻発している抗議運動の重要な転換点となるのか? ならないかもしれない。だがこの抗議デモは、政府にとっても活動家にとっても注目すべき事例だ。暴動が拡大し、地元政府の職員が村から逃げ出したとまで伝えられるからだ。 中国で大規模な暴動が起きるのは珍しいことではない。この5年間、当局は公式な数字を発表していないが、中国全土で毎年約18万件の「大規模な事件」が発生しているといわれる。 ここでいう「大規模な事件」とは、デモ活動や集会など市民が集まって地元政府に抗議の声を上げること。よくあるのが政府による土地の接収とそれに伴う強制移住に対する抗議だ。また環境汚染や労働賃金の問題も抗議活動の大きな要因になる。 烏坎では土地収用の補償が十分ではないとして、住民らが3カ月前から抗議活動を開始。今週、警