周期的に発生するセミを、一般的に「周期ゼミ」とよびますが、この、17年周期、13年周期で北米に大発生するセミを「素数ゼミ」と名づけ、その謎を解明したのが、日本の生物学者、吉村仁教授(静岡大学)です。専門は数理生態学。セミのほかにも、さまざまな動物の行動を進化的な数理モデルで解析しています。幼いころから昆虫採集に夢中な“昆虫少年”だったそうです。 「素数ゼミ」は、同じ地域に、17年あるいは13年に一度しか発生しないという規則性をもちますが、どうして12年や15年ではなく、17年と13年という素数なのでしょう。吉村教授によると、それは氷河期にまで時代をさかのぼって考えなければならないようです。 素数ゼミは17年または13年ごとに北米に一斉に発生するわけではなく、ある地域の素数ゼミだけが、その地域だけで、17年あるいは13年という決まった周期で発生します。そして、発生する年は地域ごとにずれている
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