米国で最も幸せな職場と言われるメンロー・イノベーションズ社。同社の創業者かつCEOであるリチャード・シェリダン氏の著作、『ジョイ・インク 役職も部署もない全員主役のマネジメント』の日本語訳が2016年12月に刊行された。本書はメンロー社のあり方や仕事の様子をはじめ、経営の柱としている「喜びの追求」について解説している。今回は翻訳者の1人である安井力氏に、日本語版が刊行に至るまでの経緯と、本書の魅力についてインタビューを行った。安井氏は、本書で解説されている「喜び」と、ソフトウェアの「アジャイル開発」の間には深い関係があると語ってくれた。 著者の基調講演を聴いたときの「興奮」が翻訳のきっかけ ――なぜ今、この本を出そうと思われたのでしょうか。本書に注目し、翻訳を思い立った動機を教えてください。 2014年のAgile Singapore 2014で、著者リチャード・シェリダンの基調講演を聴き