――雇用の現場で人材の流動化が進んでいます。経営者たちは、会社を辞めていく社員たちと、どのように接していけばいいのでしょうか。 かつて長期雇用が当たり前だった時代と比較して、たしかに今は、会社を途中で辞める選択肢が働く人たちのなかに浸透してきています。 いつかどうせ辞めるのだから、と一歩引いて付き合いたくなる気持ちも、わかります。じつは昔から、「社員が辞めるけれどいい会社」と「社員が辞めないからいい会社」という二つの考え方があります。前者はソニー、後者はパナソニックが典型例です。もっとも、いい会社がいつまでもそうとは限らない厳しい時代になっています。 少なくともある時期までのソニーは、「会社を辞めるくらい優秀な人材を採用している」という自負があった会社。だから、退社する人間にやさしいのです。ソニーを辞めて活躍しているOBの組織に『SOBA(ソバ)の会』(Sony OB/OG Associa
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