認知症ケアのひとつとして知られる「ユマニチュード」。フランスで生まれて39年の歴史を持ち、日本の医療機関や介護施設でも普及しつつあります。フランス語で「人間らしさ」を意味する「ユマニチュード」とは、どのようなケア技法なのでしょうか。今回は、ユマニチュードの概要と基本技術についてお伝えします。 ユマニチュードとは ユマニチュード(Humanitude)とは、知覚・感情・言語による包括的コミュニケーションに基づいたケア技法です。フランス語で「人間らしさ」を意味する「ユマニチュード」には、「人間らしさを取り戻す」ということも含まれています。 ユマニチュードは、1979年にフランスの体育学教師だったイヴ・ジネスト氏とロゼット・マレスコッティ氏の2人が創出しました。 ユマニチュードの研究・教育を行うジネスト・マレスコッティ研究所は、フランス国内に14支部、ベルギー・スイス・ポルトガル・ドイツ・カナダ