【上海=角谷志保美、北京=関泰晴】上海地下鉄の運営会社は28日、同市中心部を走る地下鉄10号線で27日に起きた追突事故について、事故当時、関係設備の電力が失われ、信号が点滅しなくなっていたことを同社のホームページで明らかにした。 同社は「作業要員が運行を手動方式に切り替えたが、管理規定を厳格に執行せず、事故が発生した」として、人為的なミスがあったことを認めた。ただ、電力が止まった原因などの詳細は明らかにしていない。 事故現場では28日、一部区間が一時運休となり、調査チームが現場検証を行った。事故当時の信号システムの作動状況を中心に調べたとみられ、関係者の事情聴取も進められた模様だ。 中国紙「環球時報(英語版)」は28日、上海地下鉄の運転士の話として、「ほとんどの運転士は手動運転の訓練を受けておらず、自動運行システムに頼りきっている」と伝えた。運行管理要員の訓練不足が人為的なミスを引き起こし