2012年現在、パレスチナ自治政府の行政区画「ガザ地区」は、長引く中東戦争により、人口約150万人のうち、3分の2はパレチナ難民およびその子孫で、現在は人口の80%が食料援助に依存しているという貧困地域である。 人間ですら食うに困っている状態なのだから、動物たちを飼育する余裕などほとんどない。 それでも子どもたちに動物と触れ合う機会を作ってあげたいとの思いから、ハンユニス動物園ではなんとか運営を続けていたが、2008年12月、イスラエル軍の奇襲を受け、トラ、サル、ワニなどの貴重な動物たちを数頭亡くした。