赤ん坊は泣くのが仕事。とはいえ、大古の昔から、親は泣く赤子をおとなしくさせるためにあの手この手を考え出し、試行錯誤を続けていたようだ。 古代メソポタミア人たちも泣く子をあやすのには散々苦労したようで、バビロニア後期の粘土板には、泣き止まない赤ん坊を静かにさせる方法についての記述がある。 そこには当時の子守歌と赤子を眠らせるためのまじないが楔形文字で記されていた。 楔形文字で粘土板に記された子守歌とまじない バビロニア後期の粘土板には、古代メソポタミア人たちが、赤ん坊をおとなしくさせるために使った手段が記録されている。当時の人々は子守歌とおまじないを組み合わせていたようだ。 そこには、楔形文字で 水の如く穏やかになって、眠気をもよおしたガゼルのようにうとうとし始め、仕事の合間に居眠りしている羊飼いのように、眠りに落ちてくれ といった、子守歌が書かれている。 さらに歌と一緒に、主要な通りや戸口