サルパは、生物学上ホヤの仲間に分類される樽形でプランクトン性の尾索動物である。収縮により、寒天質の体に水を通すことで移動する。この推進方法は、ジェット推進としては動物界において効率の良いシステムのうちの1つである[2]。サルパは、吸引した水を体内の捕食フィルターで濾過し、植物プランクトンを摂取する。 サルパという名称は、学名のSalpaに由来し、これが標準和名になった物である。これは厳密には、トガリサルパ属に属する7種に対しての総称として使われている(分類に関しては後述)。 サルパは、赤道下、温帯、冷帯の海に棲息し、そこで海面近くに単独で、または長い糸のようなコロニーとして見られる。最も多く見られるのは南極海であり[3]、しばしば深海で巨大な群れを形成し、時にはオキアミより多いこともある[4]。1910年以降、南極海のオキアミの個体数が減少すると、サルパの個体数が増えるように見える。ワシン