西洋医学では、スギ花粉症に対して抗アレルギー剤やステロイド剤の内服や点鼻薬、点眼薬を使って、症状を抑えるようにする。あの不快なくしゃみ、鼻水、鼻詰まりが治まるのでとてもありがたいことではある。しかし根治治療ではない。 漢方では、スギ花粉症の特効薬として「小青龍湯」がある。小青龍湯は8つの生薬より成っているが、そのうち「半夏」「五味子」「細辛」「麻黄」「芍薬」の5つが「水剤」、つまり「発汗、利尿剤」である。2000年も前の「アレルギー」という言葉が存在しなかった時代から、小青龍湯は「気管支炎、気管支喘息、鼻水、水状の痰をともなう咳、鼻炎」の症状に用いられてきた。こうした症状は、アレルギーの症状そのものである。 もし、小青龍湯の単一処方でも十分に効果がない場合、「柴苓湯」(消炎作用のある「小柴胡湯」と利尿作用のある「五苓散」を合わせた薬)と併用すると、80~90%の人に花粉症の症状が消失するか