調べに対し、男は「日本のSF漫画『銃夢(ガンム)』をまねてやった」などと供述、台湾社会に大きな衝撃が走っている。 地元紙・自由時報(10日付)などによると、男は部屋を借りると偽ってマンション経営者(51)に近づき、下見に訪れた部屋で経営者を金づちと刃物で殺害。経営者宅でも妻と子を襲って負傷させた。男は経営者に面識はなかった。 男は約500万台湾ドル(1400万円)を友人にだまし取られたうえ、1年間以上、失業状態で、「銃夢を読んで、殺人で厄落としできると思った」と話しているという。作品には「恐怖と苦痛を他人に与えれば、よりよく生きられる」といったせりふもあり、警察は、男が作品に触発された可能性があると見ている。 「銃夢」は木城ゆきと氏が1990年代、集英社の漫画雑誌に連載した人気作品。現在は続編「銃夢 ラストオーダー」が連載中で、台湾でも両編ともに翻訳版コミックが出版され、人気を博している。