【脳研究 – reviews】 Control of visual cortical signals by prefrontal dopamine (Noudoost B, Moore T, Nature. 2011 May 15) Tirin Mooreによる見事にelegantなNature論文。早速reviewしてみようと思います。速報の時にもコメントしましたが、ズバリ「前頭葉の注意コントロールに対する関与」と「注意の分子基盤」、そして「ADHD発症機構の解明」とが結び付けられた素晴らしい研究だと言って良いでしょう。 <一般向け> 前頭前野(PFC)は視覚野を初めとする大脳皮質における感覚信号をトップダウン的に変化させる働きを持つと考えられてきましたが、その根底にある物質的基盤についてはあまり知られてきませんでした。 今回の研究では、サルに眼球運動課題(モニタ画面上に示された2つの
先日のエントリーで、我が家の息子が「感覚処理障害」の診断を受けたことを書いた。何十ページにもわたるテスト結果の分析をよく読むと、彼の脳の働きで弱い部分というのはわかるのだが、これは果たして「ADD」なのか、「感覚処理障害(Sensory Processing Disorder、以下SPDと略す)」なのか、「アスペルガー」なのか、判然としない。分析結果では、あえてどの名称も付けていない。脳波テストの部分ではアスペルガー傾向があるとされ、機能分析の部分では、明らかに聴覚処理に問題があるということはわかるのだが、全部少しずつ当たっているのかもしれない。どれも脳の働きの問題なので、根っこのところでは結局同じで、人によりいろいろと現象が混じって現れるということなのかもしれない。非常に興味深い。 さて、それで早速今日から、EEGトレーニングとよばれるセラピーが始まった。(もう一つの、特別に処方したCD
私は大人になってからアスペルガー症候群であると診断されました。 今は家庭に仕事に充実した日々を送っています。 ADHDは作動記憶(ワーキングメモリ)がうまく働かないという説があるらしい。 作動記憶(ワーキングメモリ)とは、 今ここで、ある課題を順序だてて、実行している間、心の中に情報を留めておくことが必要である。こうした記憶を「ワーキングメモリー(作業記憶)」と呼ぶ。 アスペルガーの場合、一見、ワーキングメモリが弱いように見えることがある。 それは、他の事に集中したため、一時的に溜めておいた情報が忘れられてしまうためだと思う。 私の場合、本当にワーキングメモリが弱い。 課題に集中していたとしても、覚えられないのだ。 子供の検査であるWISC-IIIにおいては、注意記憶(FD)が相当するのだと思う。 私が受けたWAIS-IIIの結果では、ワーキングメモリの項目である数唱と語音整列が9点と低か
前の記事 リビングを飾る「F1カーのパーツ」 「注意力散漫」とインターネットと創造性 2010年10月18日 サイエンス・テクノロジー コメント: トラックバック (0) フィードサイエンス・テクノロジー Jonah Lehrer 画像はWikimedia 人々は、ネットの世界は気が散りやすいと不満を訴えている。われわれは、そこかしこにあるリンクや、予想していなかった検索結果、妙に詳しいWikipediaの項目などに常に誘惑され続けている。 われわれの文化は「集中」を尊ぶ。困難な問題に直面したとき、最も良い方法は焦点を絞って注意深く思考することだと考えている。従って、3倍濃いエスプレッソを飲んだり、Red Bullを飲んだり、リタリン[中枢神経刺激薬]を飲んだりする。これらの化学物質は注意力の焦点を鋭くし、われわれをタスクに固定する働きがあるからだ。 しかし、注意力散漫は絶対に悪いものなの
ノイズ(雑音)は、一般的には集中すべき対象から注意をそらし学習や集中力を要する作業などの妨げになると考えられますが、人によってはノイズが集中に役立つこともあるようです。 ストックホルム大学の研究者らが行った実験により、普段注意力が散漫で教師の話を集中して聞くことができない子どもでは教室でホワイトノイズを流すことにより学習効果が上がり、逆に普段から注意力が高い子どもにとってはホワイトノイズは学習の妨げとなることが明らかになりました。教育の現場で応用することができれば、注意力散漫な子どもたちによる学級崩壊を防ぐ手段となるかもしれません。 詳細は以下から。Abstract | The effects of background white noise on memory performance in inattentive school children 雑音は通常集中の妨げとなると考えられます
発達障害とは「自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害、その他これに類する脳機能障害であって、その症状が通常低年齢において発生するもの」と定義されています(発達障害者支援法第二条)。 発達障害は要約すると 1.広汎性発達障害 2.学習障害 3.注意欠陥多動性障害 4.その他の発達障害 のタイプに大別されています。 しかし、現実的には各タイプの症状がそれぞれ少しずつ重複することが多く、更に年齢や環境によって症状が変化するため、単純にタイプ別に分けて診断する事は大変難しいとされています。さらに近年、大人の発達障害が増え、うつ病などの合併症を併発している人が多くなっているとの指摘もあります。 広汎性発達障害とは 広汎性発達障害(PPD:Pervasive Developmental Disorders)とは、自閉症とアスペルガー症候群を中核とし、レット障害、
3月14日付けの産経ニュースより:【親学Q&A】(5)発達障害の予防 質問 発達障害を予防する子育ての在り方とは? 回答 金子保・片岡直樹・澤口俊之著『発達障害を予防する子どもの育て方』(メタモル出版)によれば、発達障害は人間性知能(HQ)の発達障害が主な原因で、「乳児期や幼児期での環境が良ければ、障害として現れないか、現れても健常範囲」であるといいます。 脳生理学研究者の澤口俊之氏は、生後2歳ごろまでの乳児脳の段階なら「発達障害は予防できる」「発達障害の改善は8歳ごろまででなければ難しい」と指摘しています。 では、予防のためには一体何が必要なのでしょうか。それは昔から日本人の誰もが実行してきた伝統的な子育ての在り方を取り戻すことなのです。 <中略> 発達心理学や脳科学の最新の科学的知見によって、日本の伝統的な子育ての意義が創造的に再発見されています。親学推進協会はDVD「子育ての再生を目
統合失調症や注意欠陥多動性障害(ADHD)などの精神疾患の発症に関与する遺伝子を新たに特定したと、岐阜薬科大(岐阜市)の原英彰教授(神経科学)らの研究グループが14日付の米科学誌に発表した。 遺伝子の機能が失われると、社会性低下や記憶障害、多動性行動など幅広い症状の発症に関与するとみられる。原教授は「既に特定されている原因遺伝子の中でも、これほど包括的な症状に関与するものはほとんどない。発症メカニズム解明や新薬開発につなげたい」としている。 遺伝子は「HB−EGF」。細胞の増殖・分化を促し、死亡した統合失調症患者の脳や血中では減っていることが既に分かっていた。原教授らは今回、前頭葉からHB−EGFを取り除いたマウスを作成。その行動を正常なマウスと比べると、仲間同士で接触する頻度が約3割減るなどの症状が現れ、統合失調症の薬を投与すると改善したという。
2009-09-08 ■ EurekAlert(http://www.eurekalert.org/)より 2009-09-08 世界で消費されている魚の半分は今や養殖 論文 Half of the fish consumed globally is now raised on farms, study finds 7-Sep-2009 http://www.eurekalert.org/pub_releases/2009-09/su-hot090409.php PNASに9月7日オンライン発表された論文 2009-09-08 研究者は悪性前立腺がん細胞にウイルスがいる最初の根拠を発見した 論文 Researchers find first evidence of virus in malignant prostate cells 7-Sep-2009 http://www.eurekal
前の記事 1000キロ続く雲の道『モーニング・グローリー』 マルチタスク習慣はオフライン時でも思考に悪影響? 2009年8月25日 Brandon Keim Image: Flickr/TotalAldo マルチタスクという生活習慣によって、思考方法が変わったのではないかと懸念する声がある。コンピューターや携帯電話を利用していないときでも、気が散りやすく、集中できなくなったというのだ。この不安が正しいことが証明されたようだ。 複数のテストにおいて、日常的に多くの情報の流れを操り、電子メールやウェブ・テキスト、ビデオ、チャット、電話などを駆使する大学生が、マルチタスクの度合が低い他の学生と比べて作業の進み具合が大幅に劣っていたのだ。 これまでの研究では、マルチタスクの即座に現れる影響に焦点をあててきた。テレビを見ながら宿題をする子供ほど宿題の出来が悪いとか、会社で5分おきに電子メールをチェッ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く