立憲民主党の蓮舫参院議員(56)が、6月20日告示、7月7日投開票の東京都知事選に立候補する意向を固めた。27日午後に党本部で記者会見を開き、正式に出馬を表明する。参院東京選挙区の選出で知名度のある国会議員の蓮舫氏と、3選を目指す現職の小池百合子都知事(71)らが争う構図となれば、激しい選挙戦が展開される見通しだ。(大野暢子、山口哲人)※内容を随時更新しています。
群馬県高崎市の県立公園「群馬の森」にあった朝鮮人労働者追悼碑が県の行政代執行で撤去されたのを受け、管理していた市民団体「追悼碑を守る会」は11日、前橋市の県教育会館で総会を開き、会の解散を決めた。また、県から撤去費用として2062万円を請求され、県側に同日付で送付した解散通知書の中で「支払い能力がない」と回答した。 総会では、追悼碑の再建を目指して後日、新団体を立ち上げる方針も確認。請求金のうち撤去費は248万円、残りは目隠しの囲いや警備の費用といい、「現場にも立ち会わせず、県の都合で行ったことで納得しがたい」と活動報告した。 総会に先立ち、撤去後初めての追悼集会が開かれ、碑に設置していたプレート3枚が披露された。宮川邦雄共同代表らが「県の代執行は稚拙な暴挙。反省と友好親善の重要性を改めて共有したい」とあいさつ。約200人の参加者はプレートに向けて献花した。
荒川区町屋の職場近くのスーパーでは、支払い方法をタッチパネルで選ばなければいけない。全盲の長島さんは店員に操作してもらっている。カードの暗証番号は知られたくないので、スマートフォンのバーコード決済を使う。混雑時は店員に申し訳ないと、買い物には行かないようにしている。 銀行のATMは、一部の操作がタッチパネルでないとできない。行員に暗証番号を口頭で伝えて入力してもらう必要がある。視覚障害のある仲間も、マイナ保険証の利用時にタッチパネルで暗証番号の入力を求められ困っている。「信用はしているが、個人情報が守られているだろうかという不安は消えない」
同性婚を認めない民法や戸籍法の規定が憲法違反だとして、全国の同性カップルらが国を訴えた裁判で、3月14日の札幌高裁判決(斎藤清文裁判長)は「憲法24条1項に違反する」との初判断を示し、「同性間の婚姻も異性間と同じ程度に保障している」と踏み込んだ。憲法学者はこの判決をどう受け止めたのか。ポイントや意義を、憲法を専門とする慶応大法学部の駒村圭吾教授(63)に聞いた。(奥野斐) 同性婚訴訟 戸籍上、同性の2人の結婚を認めない民法や戸籍法は憲法違反だと訴えた裁判。原告には、戸籍上はともに女性だが、一人がトランスジェンダー男性で、男女として暮らすカップルもおり、原告らは「同性婚」ではなく、「婚姻の平等」を求める「結婚の自由をすべての人に」訴訟と呼んでいる。2019年に札幌、東京、名古屋、大阪、福岡の5地裁に提訴。21年に東京地裁に追加提訴。これまでの地高裁判決7件のうち「違憲」「違憲状態」は6件に上
卒業式や入学式での「日の丸・君が代」強制を20年以上続ける東京都教育委員会。今年も、過去に不起立を理由に処分を受けた教員の再任用を拒否した。国際機関は是正を求めてきたが、強制の根拠となる通達は撤回されていない。思想・良心の自由を掲げる教員らは、都教委からの圧力が変わっていない現状を訴える。(宮畑譲)
国内メーカーで防衛産業を強化する動きが相次ぐ中、消費者団体の日本消費者連盟(日消連)と主婦連合会(主婦連)、市民団体の武器取引反対ネットワーク(NAJAT)は21日、東京都内で会見を開き、次期戦闘機の共同開発に参加している三菱重工業と三菱電機の製品の不買運動などを呼びかけた。 両社が共同開発に参入している日本、英国、イタリアの3カ国による次期戦闘機は、第三国に輸出可能になる見込み。日消連の纐纈美千世事務局長は会見で「人の命を奪う武器をつくろうとする動きは、全力で止めなきゃいけない」と訴えた。 3団体はこの日、次期戦闘機の共同開発や武器輸出の中止を求める要請書を両社に提出した。両社に「死の商人にならないで」と訴えるはがきを送る運動も始めている。はがきの印刷用データは日消連などのホームページからダウンロードできる。(望月衣塑子)
自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件に関し、岸田文雄首相が党としての処分や再発防止策の検討を表明して幕引きを急いでいる。安倍派や二階派の幹部らは衆参の政治倫理審査会で「知らない」「分からない」と繰り返し、裏金づくりの経緯は解明されていない。このまま処分や再発防止を進めても、国民の信頼回復は難しい。野党はさらなる政倫審の開催や、安倍派幹部らの証人喚問での徹底追及を要求し、実態解明を迫る。(大野暢子) 立憲民主党と日本維新の会、共産党、国民民主党は19日の野党の国対委員長会談で、自民議員計10人の衆参政倫審での弁明について「実態の解明には全くつながらなかった」との認識で一致。政治資金収支報告書にキックバック(還流)の不記載があった衆院議員51人のうち、まだ弁明していない45人の政倫審への出席を求めた。 政倫審の審査は、疑惑について弁明したい議員本人が申し出るか、衆院では25人いる委員の3分の
なぜ女性は「昇進」できないのか。 川崎市職員の佐藤直子さん(50)は長年、自治体職員として働きながら感じてきたモヤモヤの正体を解明しようと、自治体の女性職員のキャリア形成などについて大学院で研究に取り組んでいます。女性は昇進したがらない? 女性管理職が就く部署は決まっている? 現状の背景には何があるのか、変えていくことはできるのか、話を聞きました。(小林由比、北條香子) 佐藤直子(さとう・なおこ) 川崎市こども未来局青少年支援室子どもの権利担当課長。1998年入庁後、児童館での青少年健全育成業務、公務災害・通勤災害事務、区役所での市民協働まちづくり業務、総合計画などの庁内調整事務、市長への手紙、コールセンターなどの公聴担当、幼児教育担当などを担当してきた。自身を含めた女性職員のキャリアパスに関心を持ち、2018年から研究を開始。22年4月から埼玉大経済経営系大学院博士後期課程。専攻は労働経
2015年7月、群馬県桐生市に住む黒田正美さん=仮名=の携帯電話が鳴った。声の主は同市福祉課の職員だった。 当時、黒田さんは30代後半。父の杉本賢三さん=仮名、当時(61)=と市営住宅で同居していたが、結婚で独立し、杉本さんは単身生活を送っていた。駆け付けると、ライフラインは全て止められ、石油ストーブの燃焼筒に外で拾い集めた木くずを入れてマッチで着火し、わずかに残ったコメを煮炊きしていた。窮状を見かけた近所の住民が市へ通報したのだという。 杉本さんは料理人として働いていたが、心臓疾患などによる体調悪化で就労困難な状態が続いていた。黒田さんは市福祉課に相談したが、「家族で支え合って」「実家に戻りなさい」と相手にしてもらえなかった。同年8月、杉本さんはやむを得ず市内の実家で暮らす妹、黒田さんにとっては叔母の家に身を寄せる。
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