睡眠後にもよく覚えているのは不快なもの 嫌なことがあったら、寝て忘れちゃえ。そんな風に思ってベッドに入ったことはないだろうか。実はそれ、逆効果らしいことが、先ごろ米ワシントンで開催されたニューロサイエンス2017で発表された。 ボストンの医療機関、ベス・イスラエル・ディーコネス医療センターの神経科学者ロイ・コックス博士が率いるチームが調査を行なった。 調査は57人のボランティアを対象に、まず、中立な写真(例えば猫など)と不快な写真(火事になっている家など)を複数枚見せた。この時、中立な写真と不快な写真は、それぞれ左右どちらかの視界だけで見えるようにした。これは、右目の情報は左脳で、左目の情報は右脳で処理をすることから、脳のどの部分を使ってそれぞれの写真に反応しているかを調査するためだ。ボランティアの人たちの脳の動きは、脳波測定で記録された。 ボランティアの半数は、写真を見た後に就寝して12