【ロンドン=有田哲文】ギリシャ国債の金利上昇が止まらない。いざというときに支援に乗り出すことになっているユーロ圏各国の足並みに乱れがあると、市場に見透かされているためだ。 欧州連合(EU)のユーロ圏各国がギリシャに救済融資をする場合、貸出金利はいくらになるのか。いま市場の関心はそこにある。上昇を続けるギリシャ国債金利が落ち着くきっかけになるからだ。 8日の欧州中央銀行(ECB)の記者会見でも質問が集中したが、トリシェ総裁は明言しなかった。「『ミスター・ユーロ』であるECB総裁でさえ、どのくらいの金利が課されるかを知らない。欧州のリーダーたちは、市場に信頼感をもたらすのに失敗した」と大和証券キャピタル・マーケッツの欧州担当エコノミスト、コリン・エリス氏はいう。 ユーロ圏16カ国は3月下旬、ギリシャが市場からの資金調達が難しい場合、国際通貨基金(IMF)とともに協調融資を行うことを決めた