南極海を航行している海上自衛隊の南極観測船「しらせ」で、衛星通信ファクスを使用して乗組員が行った衆院選の不在者投票の一部が、受信先の東京都中央区選挙管理委員会に届いていないことが10日、分かった。 海自横須賀地方総監部や同区選管などによると、届いていないのは乗組員の海自隊員113人分のうち33人分。 しらせの海自隊員は、公選法の施行規則で船内での不在者投票が認められており、艦長が現地時間の9日を投票日と決めて実施。隊員は候補者や政党名を記入した小選挙区と比例選の投票用紙をファクス送信した。通信回線に何らかのトラブルが一時的に発生したとみている。東京都選管は「ファクスの再送は二重投票になる恐れもある。総務省の判断をあおぎたい」としている。