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ブックマーク / natgeo.nikkeibp.co.jp (36)

  • 2000年間話し手がいなかったヘブライ語、どうやって復活した?

    2023年に競売にかけられた、最古にして最も完全なヘブライ語聖書である「サスーン写」。こうした宗教文書は、2000年にわたってヘブライ語が存続した大きな要因のひとつだ。(PHOTOGRAPH BY WIKTOR SZYMANOWICZ, ANADOLU AGENCY/GETTY IMAGES) ヘブライ語は生きた言語だ。話者は世界中で約900万人にも及び、この言葉を通じてありとあらゆる思考や望みを伝え合っている。 わずか150年ほど前まで、ヘブライ語は古代の宗教文書の中にしか存在しない言語とみなされていた。当時の人々には、今のような事態は予測できなかっただろう。 ヘブライ語が使われなかった期間は約2000年に及ぶ。その間、ユダヤ人コミュニティーは世界各地に散らばり、それぞれが新たな故郷となった土地の言葉を使うようになっていった。19世紀後半の時点では、ヘブライ語の語彙には、ヘブライ語聖書

    2000年間話し手がいなかったヘブライ語、どうやって復活した?
    arajin
    arajin 2023/08/14
    “現代ヘブライ語の父と呼ばれるエリエゼル・ベン・イェフダー”
  • 米国の壮大な実験 宇宙で核兵器を爆発させてわかったこと

    スターフィッシュ・プライムの爆発で発生した荷電粒子が、大気中の分子と衝突して人工オーロラが現れた。(IMAGE BY SCIENCE HISTORY IMAGES, ALAMY STOCK PHOTO) 1962年7月8日、グレッグ・スプリッグス氏は、家族とともに米ハワイ諸島の北西にあるミッドウェー環礁を訪れていた。父親に連れられて島の一番高い場所まで登ると、そこは夜の闇に包まれていた。まもなく、1500キロメートル離れた別の環礁から、米軍の核融合爆弾「スターフィッシュ・プライム」を乗せたロケットが打ち上げられる予定だった。 「父は、小さな明かりがちらりと見える程度だと思っていたので、見逃さないように方向をしっかり確認しようとしていました」と、スプリッグス氏は当時を振り返って言う。 そんな心配は無用だった。1.4メガトン級、広島に落とされた原爆の500倍の威力を持った核爆発が、見えないはず

    米国の壮大な実験 宇宙で核兵器を爆発させてわかったこと
    arajin
    arajin 2022/02/18
    “スターフィッシュ・プライム”
  • トキソプラズマが人の脳を操る仕組み

    トキソプラズマ症を引き起こす寄生虫トキソプラズマ(緑色)をとらえた透過型電子顕微鏡(TEM)の着色写真。 Image from Moredun Scientific Ltd./Science Source/Photo Researchers チェコの進化生物学者ヤロスラフ・フレグル(Jaroslav Flegr)氏は、大胆な主張によってここ1年ほどメディアの注目を集めている。トキソプラズマというありふれた寄生虫が、われわれの脳を“コントロール”しているというのだ。 トキソプラズマは通常はネコに寄生する。巧みな戦略をとることで知られ、ネコからネコへ感染するのにネズミを媒介とし、寄生したネズミの行動を変化させてネコにべられやすくすることで新たな宿主に乗り移る。 ネコにべられやすくするため、トキソプラズマがネズミに引き起こす行動の変化は、反応時間が遅くなる、無気力になる、危険を恐れなくなると

    トキソプラズマが人の脳を操る仕組み
    arajin
    arajin 2021/07/14
    「トキソプラズマが樹状細胞の内部でGABAを産生させ、同じ樹上細胞の外側にあるGABA受容体を刺激し、それによって細胞に体内を移動させ、脳に到達」「GABAの量が増えることは「恐怖感や不安感の低下に関連」
  • 太陽黒点の高解像度画像:最も鮮明な姿

    ニュージャージー工科大学の新型望遠鏡ニュー・ソーラー・テレスコープ(New Solar Telescope)で撮影された太陽の黒点(7月2日撮影)。8月下旬公開のこの画像は、可視光下で最も詳細に黒点の様子をとらえているという。 直径1.6メートルの望遠鏡は、アメリカ、カリフォルニア州のサンバーナディーノ山脈にあるビッグベア太陽観測所に設置されており、昨年運用が開始されたばかりだ。撮像の歪みを補正する可変鏡を使用した「補償光学システム」という技術で、大気のゆらぎに伴う影響を排除している。それにより宇宙空間の軌道望遠鏡と遜色のない鮮明な画像を地上から撮影できるという。 Image courtesy BBSO/NJIT ニュージャージー工科大学の新型望遠鏡ニュー・ソーラー・テレスコープ(New Solar Telescope)で撮影された太陽の黒点(7月2日撮影)。8月下旬公開のこの画像は、可視

    太陽黒点の高解像度画像:最も鮮明な姿
    arajin
    arajin 2020/09/08
    “撮像の歪みを補正する可変鏡を使用した「補償光学システム」という技術で、大気のゆらぎに伴う影響を排除している。それにより宇宙空間の軌道望遠鏡と遜色のない鮮明な画像を地上から撮影できるという。 ”
  • 米国の新型コロナ死者数、ベトナム戦争を上回る

    米国での新型コロナによる死者数がベトナム戦争での死者数を上回った。そのほか、過去の戦争での死者数と比較してみると、新型コロナの恐ろしさが見えてくる。

    米国の新型コロナ死者数、ベトナム戦争を上回る
  • 「アマゾンは地球の酸素の20%を生産」は誤り

    ブラジル、ロンドニア州ポルトベーリョ近くのアマゾンの航空写真。2019年8月21日に撮影。(PHOTOGRAPH BY UESLEI MARCELINO/REUTERS) アマゾンで猛威を振るう森林火災のニュースが先週から世界中を駆け巡っている。だが、アマゾンの熱帯雨林の重要性を伝える際に、誤解を招く主張が何度も繰り返された。それは、地球の酸素の20%をアマゾンが生み出しているというものだ。 この主張は米CNN、米ABCニュース、英スカイニュースなどの報道で取り上げられたほか、フランスのマクロン大統領や、米上院議員で2020年の大統領選に出馬表明しているカマラ・ハリス氏、俳優で環境保護活動家でもあるレオナルド・ディカプリオ氏など、政治家や著名人のSNSでも散見された。また、アマゾンの森林は「地球の肺」という表現も、同じようによく使われている。 アマゾンの火災によって世界の酸素供給が危機にさ

    「アマゾンは地球の酸素の20%を生産」は誤り
    arajin
    arajin 2019/09/05
    「光合成により陸上で生産される酸素の約20%をアマゾンが担っているという事実が、「大気中の酸素の20%」と誤って世間に広まったのかもしれない」
  • 全長673kmの巨大稲妻を観測、東京~広島間に匹敵

    ブラジル南部からウルグアイにかけての上空を覆う雷雲をコンピューターで復元した画像。画像に示されている稲の長さは約250kmで、今回新たに報告された巨大稲の約3分の1に過ぎない。(IMAGE BY MICHAEL PETERSON, LOS ALAMOS NATIONAL LABORATORY) 仕事をしていたある夜のこと。米国ロスアラモス国立研究所のリモートセンシングの専門家であるマイケル・ピーターソン氏は、巨大なクモを発見した。クモと言っても、8脚のあの生きものではない。クモのような形に広がる巨大な稲「スパイダー・ライトニング」が、コンピューターディスプレイの中に現れたのだ。このタイプの稲は、嵐の空をジグザグに切り裂きながら数百kmにわたって広がることがある。 「ただただ呆気にとられていました」と氏は振り返る。 そこでピーターソン氏が分析を行ったところ、放電路の長さと持続時間の

    全長673kmの巨大稲妻を観測、東京~広島間に匹敵
  • 太陽系外から来た天体、地球大気圏で焼失か?

    別の恒星系から来たことが初めて明らかになった、奇妙な形の小惑星オウムアムア。天文学者によれば、2014年に大気中で燃え尽きた火球が、恒星間に起源がある2例目の“訪問者”かもしれないという。(PHOTOGRAPH BY ESA, HUBBLE/ NASA/ ESO/ M. KORNMESSER) 1000光年もの旅が、炎となって終わることがある。2014年1月9日、午前3時を回ったころ、パプアニューギニア北東岸のすぐ沖で、非常に明るい流星が燃え上がりながら空を横切った。そして、他のよくある流星と同じく、地球の大気圏に入ると崩れてしまった。 だが最新の研究によると、この未明の訪問者は、閃光とともに消えるありふれた隕石ではなかった。別の恒星系から飛び出し、太陽系にやって来た“侵入者”だったという。(参考記事:「逆回りの珍しい小惑星、「太陽系外から来た」説」) 事実だと確認されれば、この流星は、こ

    太陽系外から来た天体、地球大気圏で焼失か?
  • 北磁極の動きが加速、原因不明、あまりに急激

    北磁極はこれまでも移動してきたが、最近そのスピードが急に上がってきている。原因は不明だ。(PHOTOGRAPH BY NASA/JSC) 北の磁極はじっとしていたためしがない。地球内部の「外核」を流れる液体の鉄に影響されて、過去100年ほど、北磁極は真北に向けてじりじりと移動してきた。ところが最近になって、専門家は異変が起こっていることに気が付いた。北磁極が急にスピードを上げて移動し始めたのだ。なぜなのかは誰にもわからない。 その動きがあまりに急激なので、慣例の5年ごとという予定を繰り上げて、米国は世界磁気モデル(WMM)を今年初めに更新する予定にしていた。世界磁気モデルは、携帯電話をはじめ、船舶、航空機などのナビゲーションに利用されている。ところが、米連邦議会の予算案交渉が難航し、予算が切れた連邦政府が一部閉鎖されたため、更新が延期されていた。 政府が再開し、新しい北磁極を示した最新モデ

    北磁極の動きが加速、原因不明、あまりに急激
    arajin
    arajin 2019/02/07
    「地磁気北極と違い、北磁極の位置は地下約3000キロより深い外核にある液体の鉄の影響を受けやすい。」地磁気北極と北磁極は別物なのか。
  • 肉を半分に減らさないと地球に「破滅的被害」

    飢饉の多いエチオピアの高地で、農具と使役動物を使って小麦を刈り取る一家。(PHOTOGRAPH BY ROBIN HAMMOND, NAT GEO IMAGE COLLECTION) を取り巻く一大産業。その商品の多くは、体重を減らし、筋肉をつけ、長生きをしたい人々の需要に応えるべく生産されている。 だが、増え続ける世界の人口は2050年までに100億人に達するとみられており、その全てに料を供給するために、これからの生活はどうあるべきかといった研究が盛んに進められている。(参考記事:「90億人の 世界のの未来」) そのひとつとして、野菜を多くとり、肉、乳製品、砂糖を控えるように提案する論文が、1月16日付けの英医学雑誌「The Lancet」に発表された。「ランセット委員会」の名の下に、栄養に関する政策を研究する世界の科学者30人が3年にわたって協議し、100億人のを支える

    肉を半分に減らさないと地球に「破滅的被害」
    arajin
    arajin 2019/01/26
    「米環境保護庁によると、産業、電力、交通における化石燃料の燃焼が、温室効果ガス排出量の大部分を占めている。農業による排出量は全体の9%で、畜産はさらにそのうちのわずか4%である。」
  • 消えた12億年分の地層、原因はスノーボールアース

    南極半島で岩石と接触する氷。2017年10月、NASAの研究ミッション「オペレーション・アイスブリッジ」で撮影された。遠い昔のスノーボールアースと呼ばれる時代には、こうした極地のような風景が地球全体に広がっていたかもしれない。(PHOTOGRAPH BY MARIO TAMA, GETTY) グランドキャニオンは地質学の巨大な図書館だ。その岩石には、何十億年という地球の歴史が刻み込まれている。しかし不思議なことに、どこを見てもある時期の地層がごっそりと失われている。失われたのは最大で12億年分というから相当な量だ。 この大きな空白は「大不整合」と呼ばれ、グランドキャニオンだけでなく、世界中に存在する。大不整合に分断された地層の一方は、約5億4000万年前に始まったカンブリア紀の堆積岩で、複雑な多細胞生物の化石が残されている。だがその真下には、約10億年かそれ以上前に形成された、化石のない結

    消えた12億年分の地層、原因はスノーボールアース
    arajin
    arajin 2019/01/14
    「大不整合」「失われたのは最大で12億年分」「スノーボールアースの氷河による侵食能力のせいで、10億年くらいの間にわたり、大陸の地殻の最大3分の1以上が何度か削り取られた」
  • 第2回 食道がんのリスクを189倍にした要因が明らかに

    東京大学大学院の松田浩一教授(新領域創成科学研究科メディカルサイエンス群・クリニカルシークエンス分野)は、精密医療(オーダーメイド医療)を実現するために27万人分ものDNAを保管するバイオバンクを運営しつつ、みずからそのバンクのユーザー(研究者)でもある。 そのバイオバンクを使ってどんなことがこれまでに分かってきたのか、ご自身の研究に寄り添いつつ聞いていこう。

    第2回 食道がんのリスクを189倍にした要因が明らかに
    arajin
    arajin 2019/01/10
    「アセトアルデヒド脱水素酵素の活性が高くもなく低くもない中間型の人のリスクが高く、アルコール脱水素酵素については活性が低い人のリスクが高いのだそうだ。」
  • 謎の地震が世界を駆け巡る、20分超継続、原因不明 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

    アフリカ大陸の東に浮かぶ仏領マヨット島。(Photograph by Hemis/Alamy Stock Photo) 11月11日の朝、世界時(UT)で9:30になる直前に、謎の地震が世界を駆け巡った。 その地震は、アフリカ大陸の東海岸とマダガスカルの北端とに挟まれる、仏領マヨット島の24キロメートルほど沖で発生した。震動はザンビア、ケニア、エチオピアといったアフリカ諸国のみならず、チリ、ニュージーランド、カナダ、そして1万8000キロメートル近くも離れたハワイにまで到達した。 加えて、地震は20分以上続いた。にもかかわらず、揺れを感じた人間は誰もいなかったようなのだ。 異変に気づいたのは、米国地質調査所のリアルタイム地震観測モニターを見ていた、ある人物だった。ハンドルネーム「@matarikipax」という地震マニアが、この奇妙なジグザグの波形の画像をツイッターにアップロードした。この

    謎の地震が世界を駆け巡る、20分超継続、原因不明 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
  • 下半身まひ患者が歩行可能に、脊髄に電気刺激で | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

    車椅子に乗っていた麻痺患者のデビッド・ムゼー氏が、新しい電気刺激治療を受けて歩けるようになるまでの合成写真。(PHOTOGRAPH BY HILLARY SANCTUARY, EPFL) 電気刺激を用いる新しい手法によって、下半身まひの患者3人が再び歩けるようになったことが、科学誌『ネイチャー』11月1日号に発表された。3人は4年以上前に重い脊髄損傷を負い、脚がほとんど動かなくなっていた。 研究者たちは、3人の体内に電気パルスを発生する無線装置を埋め込み、脊髄を刺激した。それから1週間もしないうちに、彼らは立ち上がり、支えを使った歩行にも成功した。5カ月間の理学療法と訓練の後、3人は自分の意思で脚の筋肉をコントロールし、1時間も歩けるようになった。(参考記事:「【動画】生きた筋肉で動くロボット開発、東大」) 同様の治療法による成果は、9月にも報告があったばかりだ。1つは米ルイビル大学の研究

    下半身まひ患者が歩行可能に、脊髄に電気刺激で | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
  • ゴキブリをゾンビ化する寄生バチの毒を特定 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

    エメラルドゴキブリバチ(Ampulex compressa)は、ゴキブリの脳に針を刺し、その意思決定過程をのっとる特殊な毒を注入する。(PHOTOGRAPH BY ANAND VARMA, NATIONAL GEOGRAPIC CREATIVE) 研究者たちは長年にわたり、自然界の毒を有効利用しようと努力してきた。米カリフォルニア大学リバーサイド校の昆虫学と神経科学の教授であるマイケル・アダムス氏もその1人だ。このたび、ゴキブリをゾンビ化させる寄生バチの毒を新たに特定した氏の論文が、1月19日付けの科学誌「Biochemistry」誌オンライン版に発表された。(参考記事:「生物の毒が人間を救う」) エメラルドゴキブリバチ(Ampulex compressa)は、ゴキブリに毒液を注入して、意のままに操ることができる寄生バチだ。 このハチが宿主を確保するときには、まずはゴキブリの胸部を刺し、毒

    ゴキブリをゾンビ化する寄生バチの毒を特定 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
    arajin
    arajin 2018/02/15
    「エメラルドゴキブリバチから毒液を採取して成分を分析した。その結果、ドーパミンと、これまで知られていなかったタイプのペプチドが含まれていることが明らかになった。」「アンピュレキシン(ampulexin)」
  • チェルノブイリの記憶、立入禁止区域に侵入する「ストーカー」写真16点

    史上最悪の原子力事故の現場、チェルノブイリでは、今も鋼鉄のシェルターの内部に推定200トンの放射性物質が眠る。重さも臭いもなく、目にも見えない放射線は、地面に滲み込み、苦しみの大地に広がり続けてきた。(参考記事:「事故から30年、チェルノブイリが動物の楽園に」) 汚染が最もひどい地域から半径30キロ圏内――この立入禁止区域は、人間の愚行を弔う巨大な霊廟だ。その荒廃した光景は、失敗に終わったソ連の理想郷の象徴、自然破壊をもたらす人間への警告、そして我々の脆弱さと回復力の証拠でもある。 事故から31年がたった現在、この場所を再び生きた人間がうろついている。10年前から、「ストーカー」を自称して、立入禁止区域に無断で侵入する人々が増えているのだ。彼らは闇に紛れて入り込み、放射線を浴びた森を歩いたり、人のいなくなった村で眠ったり、プリピャチの街に立つ崩れかけた屋根の上にのぼる朝日を眺めたりしている

    チェルノブイリの記憶、立入禁止区域に侵入する「ストーカー」写真16点
    arajin
    arajin 2018/01/03
    「「ストーカー」という言葉は、ストルガツキー兄弟による1971年のSF小説『路傍のピクニック』に由来する。」
  • アリを「ゾンビ化」する寄生菌、脳の外から行動支配

    Photograph by Anand Varma, National Geographic Creative まるで、SF映画の古典的名作の一つ『ボディ・スナッチャー/恐怖の街』のような話だ。違いといえば、肉体を乗っ取られるのが人間ではなく、アリという点である。 熱帯雨林に生息するオオアリは、ある菌類に肉体をのっとられ、その命令のままに動くという不可解な行動をとる。通称「ゾンビアリ」と呼ばれるこの行動の謎が、新たな研究によって解明されつつある。(参考記事:「ブラジルで発見、恐怖の昆虫寄生菌」) この寄生性の菌類は、アリの体内に侵入し、宿主を支配する。やたらにうろつき回る無為な生活を送らせた後、葉や小枝の下側に噛みついたまま死を迎えさせるのだ。最後には、死んだアリの頭部から子実体を伸ばし、地面に向かって胞子を放出する。下では何も知らないアリたちがこれを浴びて同じようにゾンビになっていく。(

    アリを「ゾンビ化」する寄生菌、脳の外から行動支配
    arajin
    arajin 2017/11/16
    「タイワンアリタケ(Ophiocordyceps unilateralis)と呼ばれる菌の仲間は、アリの全身に侵入しながらも、脳には全く手をつけていないことがわかった。」
  • 謎のウロコ地形の正体はミミズの糞の山、南米

    南米の湿地帯を埋め尽くす謎の塚「スラレス」を上空から撮影した。(PHOTOGRAPH BY JOSÉ IRIARTE) 南米コロンビアとベネズエラの熱帯湿地に、「スラレス(surales)」と呼ばれる謎の地形がある。空から見るとウロコ模様、近くから見るとこんもりとした小さな塚。高さは30センチのものから2メートルを超えるものまで、無数に並んでいる。 今回、この謎めいた塚の正体を研究者らが突き止め、5月11日に科学誌『PLOS ONE』に論文を発表した。なんとミミズの糞の山である可能性が高いという。(参考記事:「アマゾンの不思議な構造物「シルクヘンジ」、正体が判明」) 謎の地形「スラレス」 「スラレスの存在は以前から知られていましたが、その正体や詳しい場所については誰も何も知りませんでした」と、ミミズを専門とする生物学者で、土壌科学者でもあるアン・ツァンゲーレ氏は言う。彼女自身、数年前に科学

    謎のウロコ地形の正体はミミズの糞の山、南米
    arajin
    arajin 2017/08/30
    「コロンビアとベネズエラの熱帯湿地」「スラレス(surales)」「アンジオルリヌス(Andiorrhinus)属のミミズ」「世界の土壌生物をまとめる『グローバル土壌生物多様性アトラス(Global Soil Biodoversity Atlas)』の作成に着手」
  • 第26回 虫がつくった究極の芸術作品

    葉っぱにできた、きれいなイソギンチャクのような造形作品。これはタマバエという、蚊のような小さなハエの幼虫がつくった「虫こぶ」だ。 ぼくが研究している虫こぶについて、これまでの連載で触れたことはあったけど、虫こぶそのものの紹介はまだでした。今日はそのお話。 虫こぶは、「小さな虫たちが植物につくり出す、究極の生きた自然芸術」。 虫が植物の組織の中に入り込み、植物の成長をうま~く操作してつくり上げる。大きさや形、色、質感、内部の組織の構造や細胞内の成分までコントロールすることがわかっているから、それは職人技ともいえる。 菌類やダニも虫こぶをつくるけれど、つくり手のほとんどは昆虫で、なかでもタマバエ科の幼虫の作品が多い。 虫こぶの中は幼虫が住む部屋になっていて、その部屋の壁は幼虫の料でもある。つまり虫こぶは芸術作品であると同時に、住処でもあり、料でもある。「お菓子の家」を想像してしまう。 コス

    第26回 虫がつくった究極の芸術作品
    arajin
    arajin 2017/01/29
    「虫こぶ」「虫が植物の組織の中に入り込み、植物の成長をうま~く操作してつくり上げる。大きさや形、色、質感、内部の組織の構造や細胞内の成分までコントロールすることがわかっている」
  • 新種の寄生バチを発見、宿主を操り頭を食い破る

    新たに発見されたクリプトキーパー。どうやって宿主を操っているのかは、まだわかっていない。(PHOTOGRAPH BY ANDREW FORBES, UNIVERSITY OF IOWA) 新たな寄生バチが発見された。その悪魔のような生態から、混沌を司るエジプトの神セトにちなんでEuderus setと学名が付けられた。通称はクリプトキーパー。“棺の番人”という意味だ。 米国南東部に生息するこのハチは、別の寄生バチであるタマバチの仲間Bassettia pallidaが作った「虫こぶ」に卵を産みつける。虫こぶは、寄生バチの幼虫などが木の一部をふくらませて作る突起で、このタマバチはカシの木に虫こぶを作る。(参考記事:「虫こぶ――虫がつくった究極の芸術作品」) 虫こぶに産みつけられた卵が孵化すると、クリプトキーパーの幼虫は自力でタマバチに寄生してその体を乗っ取り、木に穴を開けて外へ出ようとする。

    新種の寄生バチを発見、宿主を操り頭を食い破る
    arajin
    arajin 2017/01/29
    「二重寄生」「宿主を操る寄生虫(カシの木に虫こぶを作るタマバチ)が別の寄生虫(クリプトキーパー)に操られている。」