自民党の「ルール形成戦略議員連盟」(会長・甘利明税調会長)が、中国発のアプリ利用を制限するよう、政府に提言する方針を固めた。日本で若者を中心に使われている動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」などが念頭にある。 ティックトックは、短時間の動画を簡単に編集・投稿できる。自治体が若者向けに政策を発信するため、ティックトックと連携する例も相次いでいる。一方、米政府は「利用すれば、個人情報が中国共産党の手に渡りかねない」(ポンペオ国務長官)として、自国から排除しようとしている。インドはすでに使用を禁止した。 こうした海外の動きを踏まえ、ルール形成戦略議連は28日の会合で、有識者を招いて議論を始める。今後、会合を重ね、近く提言をまとめる見通しだ。 提言では、中国発のアプリの利用を制限するため、電気通信事業法などに「安全保障上のリスクを考慮する」といった条項を盛り込むよう政府に求める方向だ。