書評に関するarc06142kmのブックマーク (53)

  • ビル・ゲイツやティム・バーナーズ=リーなどTED講演者が推薦する意識が高い読書リスト - YAMDAS現更新履歴

    Books worth reading, recommended by Bill Gates, Susan Cain and more | ideas.ted.com ビル・ゲイツやティム・バーナーズ=リーやダニエル・ピンクなど名立たる TED 講演者が勧めるあわせて52冊を紹介するものだが、こういうリストは面白い。しかも、ちゃんとテーマ毎に分けられているのもありがたい。 これがいいところは、古典ばかりに偏らず、比較的最近のが多いこと、また推薦者の TED 講演を見ると(推薦者の名前を日語字幕版の TED 講演をリンクしといたよ)、そのを選んだ理由がはっきり分かること。だから、TED 講演から先に見て面白いと思った人が、その延長戦上でもう少し突っ込んだ知見を得たい場合に読むと良いがレコメンドされてるわけで、そうした意味でも実用性が高いリストになっていると思う。 具体的に推薦者がど

    ビル・ゲイツやティム・バーナーズ=リーなどTED講演者が推薦する意識が高い読書リスト - YAMDAS現更新履歴
  • [書評]これが物理学だ! マサチューセッツ工科大学「感動」講義(ウォルタ-・ル-ウィン): 極東ブログ

    強い通り雨が過ぎて晴天の空が現れたとき、私は小高い場所か、空を広げる場所を探す。太陽を一瞥してその反対の空を見上げる。運が良ければ、そこに虹がある。大空を渡す虹がきれいに見えているなら、円弧の外側に目を向け、もう一つの虹、薄い副虹を探す。虹はしばしば二重になっているのだ。主虹と副虹。そして、その二つの虹の色の順序が逆になっていることを確かめ、すこしうっとりとした気持ちになる。 なぜ、主虹と副虹と色の順序が違うのか? その前になぜ虹が現れるのだろうか。その説明は比較的簡単な物理学で説明できる。もし私の横に同じ虹を見ている人がいて、そのことに疑問を持つなら説明したい。なぜ? 私は虹が好きだし、その仕組みも好きだ。物理学が好きな少年だった。 そうした思いがそのまま書「これが物理学だ! マサチューセッツ工科大学「感動」講義」(参照)にある。主虹と副虹もきちんと実験を含めて説明されている。そうだ、

  • 瀝青会『今和次郎「日本の民家」再訪』 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    今和次郎「日の民家」再訪 作者: 瀝青会,中谷礼仁,石川初,菊地曉,福島加津也,御船達雄,清水重敦,大高隆出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2012/03/25メディア: 単行購入: 5人 クリック: 166回この商品を含むブログ (12件) を見る 今和次郎の名著『日の民家』は、大正期の何の変哲もない民家の記録分析として今でも実におもしろい書は、そこに登場する民家を再訪し、その変化を記述したものだ。 こんなが成立すること自体が驚きだ。この九〇年を経て、かなりの家がまだ残っている! むろん消えたものも多く、残った場合でも昔通りではない。だが、その変化こそ書の注目点でもある。 変化の理由はおなじみのものだ。都市化、経済基盤変化、道路拡幅……。元のでの今の注目点は、それぞれの民家が持つ自然や経済の環境に対する合理性だった。書の分析は、周辺の変化と家の変化の関わりを細かく捕ら

    瀝青会『今和次郎「日本の民家」再訪』 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • 「釈迦物語」はスゴ本

    肉体をもち、生きた人間としての釈迦の話。 生々しい伝説からドラマティックな要素を剥ぎ取り、淡々とした筆致で諄々と説くのはひろさちやの十八番。一緒に解説される仏教の知識は、わたしの蒙を啓くのに役立った。 わたしが仏教を学ぶのは、楽に、幸せに生きるLifeHackがあるのじゃないかという卑俗な動機から。たとえば、怒りを"手放す"ための「怒らない技術」や、心配事で心のキャッシュメモリをいつぶさせないための「考えない技術」は、そこから得たもの。tumblrで拾ったブッダの言葉は、手帖の1ページ目に書きつけてある。悟りを得ると、「"いま"が見える」というのは、「あっかんべェ一休」から得たものだ。 過去にとらわれるな 未来を夢見るな いまの、この瞬間に集中しろ Do not dwell in the past, Do not dream of the future, Concentrate the

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  • 中二病とは何か?『カリスマ入門』(古屋雄作) - さよならテリー・ザ・キッド

    カリスマ入門 作者: 古屋雄作出版社/メーカー: 太田出版発売日: 2009/05/14メディア: 単行(ソフトカバー)購入: 18人 クリック: 224回この商品を含むブログ (8件) を見る古屋雄作さんの『カリスマ入門』というが面白かった。 古屋さんは『温厚な上司の怒らせ方』シリーズや『スカイフィッシュのつかまえ方』シリーズのDVDを作った人です。それを知らないとただの自己啓発書の類と思うだろうし、来はサブカルコーナーに置かれるべきものなのにビジネスのコーナーに…なんていう可能性もあると思います。というか僕は実際に屋で見つけられなかったので店員さんに「『カリスマ入門』ありますか?」と聞いたので「こいつ、カリスマになりたいんだ……」と思われていることでしょう。 でも、自己啓発の類じゃないことは読めばすぐに分かります。簡単にいえば「有名人のインタビューなどから発言を集め、分類・解

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  • 山内『ウィルスと地球生命』:おもしろいネタ豊富、まとまりもよく、もう少し書き込んでくれれば文句なし。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    ウイルスと地球生命 (岩波科学ライブラリー) 作者:山内 一也岩波書店Amazon ウィルスというものが、みんなの思っているよりずっと多才な役割を果たしているという。進化にも役立ち、作物の品種改良にも貢献、二酸化炭素固定にも一役買って、人間の胎児も守るという八面六臂の活躍ぶり。 ウィルスとは何か(あと、ウィルスじゃなくてウイルスと書くのが正式なんだって。キャノンはキヤノンが正しいとかみたいな話ね)、それがどういう研究史をたどってきたかをざっとまとめ、それが生物かどうか、細菌とどうちがうのか等々、素人なら疑問に思うこともさくっとまとめてくれる。それを背景として、あとはもう意外なところで活躍するウィルスのあれこれを次々に繰り出す。 非常にまとまりもいいし、言いたいことが明快。後半に繰り出される各種の例も、「へえ〜」度が高く、飽きない。下の「ほほえみ」は、こういう書き方を少しみならってほしい

    山内『ウィルスと地球生命』:おもしろいネタ豊富、まとまりもよく、もう少し書き込んでくれれば文句なし。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • サービス終了のお知らせ - NAVER まとめ

    サービス終了のお知らせ NAVERまとめは2020年9月30日をもちましてサービス終了いたしました。 約11年間、NAVERまとめをご利用・ご愛顧いただき誠にありがとうございました。

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  • ターケル『仕事!』:まだ途中だが涙が出そうなほどいい。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    仕事(ワーキング)! 作者:スタッズ・ターケル晶文社Amazon 分厚いだし、場所ふさぎだし、過去20年で何度か資料や邦訳確認で使っただけだし、たぶん質より量って感じだろうからさっさと読んで処分しようと思って読み始めたが、ちょっとすごすぎて処分できそうにない。 農民、新聞配達の男の子、建設、日雇い、その他あれやこれやの談話集。学歴はないのに異様な教養を端々にのぞかせたり、単純な生活の苦しみと自分の仕事の意義に対する疑義や自信のないまぜの気持ちをぼくとつかつ雄弁に述べたり、彼らが述べる労働運動や黒人解放への違和感とか、あちらこちらに輝く細部がありながらもの悲しい。グチと自慢と正直な感想と、見栄と不安と、自負と諦念と時代への反発と、孤独と仲間意識と、とにかくすべてがある。だれもかっこつけた公式見解なんか述べず、素直に語っているのはすごいし、これだけ多様な人にこれだけ語らせているインタビュアー

  • 「バナナの世界史」書評 ヒトがつくりかえてきた生命|好書好日

    バナナの世界史 歴史を変えた果物の数奇な運命 (ヒストリカル・スタディーズ) 著者:ダン・コッペル 出版社:太田出版 ジャンル:技術・工学・農学 バナナの世界史 歴史を変えた果物の数奇な運命 [著]ダン・コッペル バナナは、あのあまりにもあからさまなカタチにもかかわらず、かわいそうに、一度もセックスをしたことがありません。なぜなら、バナナはタネなしだからです。 バナナの原種は、硬くごろごろしたタネがたくさん入ったとてもべにくい果物でした。ところが自然のいたずらで、あるとき、タネがないのに果実だけが太る突然変異種が出現しました。 とはいえ、タネができない植物をいったいどうやって増やすことができるのか。バナナは地下茎を伸ばすので、これを株分けすると簡単に大規模栽培ができるのです。 なかでもグロスミッチェルは優れた品種でした。大きくて皮が厚く、舌触りはなめらか、味は濃厚でフルーティー。これに目

    「バナナの世界史」書評 ヒトがつくりかえてきた生命|好書好日
    arc06142km
    arc06142km 2012/04/11
    書き出しのインパクトが強烈。読みたくなった。”バナナは、あのあまりにもあからさまなカタチにもかかわらず、かわいそうに、一度もセックスをしたことがありません。なぜなら、バナナはタネなしだからです。”
  • 「外国人がオススメする人生を変えた36冊の本」海外の反応 : 暇は無味無臭の劇薬

    Comment by the_swish 君の人生を変えたって何?いつ読んだ? Which book changed your life and when?※字数制限のためかなり省略しています。 <以前の記事> 「外国人がオススメする至高のSF小説17冊」 「外国人がオススメする至高のSF小説20冊」 Comment by Gleem_ 「銀河ヒッチハイク・ガイド」 これを初めて読んだのは僕が15歳のときだったなぁ。 初めて夢中になって読んだだね。 外の世界について考えさせられたし、より哲学的に考えるようになった。 今でもお気に入りの一冊。 Comment by kilroy66 「レッドウォール伝説シリーズ」 七年生の時そのシリーズを読み始めたっけ。 ブライアン・ジェイクスは読書の楽しさとファンタジーというジャンルを僕に教えてくれた。 それに魔法の世界に逃避するって言うのは当時の僕を

    「外国人がオススメする人生を変えた36冊の本」海外の反応 : 暇は無味無臭の劇薬
  • Books Kinokuniya Tokyo 洋書専門店

    Books Kinokuniya Tokyo 洋書専門店 東京都 渋谷区 千駄ヶ谷5-24-2 タカシマヤタイムズスクエア 南館6F

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    arc06142km
    arc06142km 2012/03/27
    非属の才能
  • 保坂和志『魚は海のなんとか』:暴論めかしつつ深遠なことを書いたつもりで、愚鈍さと卑しさを露呈させた駄文集 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    魚は海の中で眠れるが鳥は空の中では眠れない 作者: 保坂和志出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2012/03/06メディア: 単行購入: 2人 クリック: 205回この商品を含むブログ (13件) を見る いやこのって、自分は実は(勉強してないけど)頭がよくて、作家様だからえらいと思ってる文なのね。でも言ってることは、グローバリズムって(なんだかよくしらないけど)反対とか、これ以上はないくらいありきたりな思いつきの書き殴り。日政治がだめなのは、民衆のせいではなくて、どっかに「やつら」というのがいてそれが人々と乖離した政治をしてるせいなんだって。なんでも「やつら」が悪いんだって。そして、自分の言っていることにはまちがいがたくさんみつかるかもしれないけれど、だからって自分が正しくないことにはならないんだって。あっそ。お気楽なもんですね。 露悪趣味で何かを語ろうとする作家は、セリーヌ

    保坂和志『魚は海のなんとか』:暴論めかしつつ深遠なことを書いたつもりで、愚鈍さと卑しさを露呈させた駄文集 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    arc06142km
    arc06142km 2012/03/22
    本屋で平積みされていてタイトルがいいなと思って気になっていた本だったけど、ギッタギタに言われてる-。
  • ダイアモンド『銃、病原菌、鉄』2005年版追加章について

    ダイアモンド『銃、病原菌、鉄』2005年版追加章について 山形浩生 草思社の倒産で一時はどうなるかと思った『銃、病原菌、鉄』邦訳だが、無事に復活して文庫にもなって、まずはめでたい。おもしろいだし非常に含蓄があるので、これが入手困難になるのは大変痛かったもので。 しかし、アマゾンのレビューを見ていると、変な記述に出くわした。これだ: 翻訳されていない一節 (Tsiroeht Emag) 訳されなかった章がある? そんなバカな。草思社が(愚かにも)参考文献をカットしたのに怒ってみんなで訳したときに、原書はちゃんと見ているがそんな章はなかったぞ。(なお、草思社も知恵をつけて、その後参考文献をウェブで公開したうえ、文庫版にはちゃんと載せているのでご安心を。)それも日人に関する章で人間宣言がどうしたこうした? そんな最近の話を扱っているわけもないと思って、コメントにもそう書いたんだが…… 調べて

    arc06142km
    arc06142km 2012/03/10
    山形浩生による文庫未収録章の翻訳
  • お勧めレシピ本リスト - 諸事情

    僕は料理のコツって何が重要かって、いいレシピの通りに作ることに限ると思ってます。 だって、それは「美味しいものを作れる人のいうとおりに作る」ってことになるから。ほんとこれしかないです。料理がおいしくできない人は必ずどこかで自己流に省略したり、自己流に追加したりしてます。そこが落とし穴です。多分。 つまり「いいレシピの通りに作る」というのは「いい先人のいうことを聞く」ということで「習うより慣れろ」になるわけです。模倣から始まりますよね、すべては。 で、次の問題は、どのレシピはよいレシピなの? ということなんですが、これはまあ作ってみないと分かんないし、であれば買ってみないと分かんないわけです。だけど何でも買うわけにはいかないから人のいうことを聞いてみたりAmazonのお勧めを読んでみたりして悩んでいくつか買うわけなんですけど、そんな中から僕のお勧めをリストアップしようというのが、このエント

  • 誰でも訓練なしにできる→スピードと理解度の両方を高める読書の方法

    -----人生は反復であり、そして反復こそ人生の美しさであることを理解しないものは、自ら自分に判決をくだしたも同然で、しょせん逃れられぬ運命、つまり自滅のほかあるまい。(キルケゴール) 読書力の限界を押し上げる方法 読書スキルを高め、読書力の限界を押し上げる最も確実な方法は、こうだ。 再読すること。 ボロボロになりながら読み進み、ヘトヘトになって読み終えた、自分にとっての限界を、もう一度読むことである。 もう一度読むと、一度目には気付かなかったことに気付く。 読み飛ばしていた箇所、読み取れてなかった意味や連関、といったの中に〈書いてあること〉もそうだが、一度目には見えなかった議論の飛躍や欠陥などの〈書いてないこと〉にも思い至る。 〈書いてないこと〉のうちでとりわけ重要なのは、最初は歯が立たなかったこのが二度目となった今では一度目ほどには難しく感じない、という気づきである。 一度目の読

    誰でも訓練なしにできる→スピードと理解度の両方を高める読書の方法
    arc06142km
    arc06142km 2012/03/05
    再読の重要性。確かに現代文や英語の試験問題は問題分を少なくとも二回読む。読書も試験だと思ってスイッチを入れて集中すればそれは見違えるほど理解度は高められるハズだ。なるほどなぁ。
  • 政府は必ず嘘をつく ☆☆☆☆☆ - 琥珀色の戯言

    政府は必ず嘘をつく アメリカの「失われた10年」が私たちに警告すること 角川SSC新書 作者: 堤未果出版社/メーカー: 角川マガジンズ(角川グループパブリッシング)発売日: 2012/02/10メディア: 新書購入: 8人 クリック: 113回この商品を含むブログ (37件) を見る 内容紹介 3・11以降、原発事故・放射能問題からTPPまで、政府や東電、大手マスコミの報道は隠ぺいされたり、偏った見方が蔓延るなど、国民に真実が知らされない中で、洪水のように情報が発信されている。 アメリカでは9・11の同時多発テロ以降、大惨事につけ込んで実施される過激な市場原理主義「ショック・ドクトリン」によって貧困格差が拡大し続けている。 何が当なのかが信じられなくなった今、どうすれば私たちは真実を手にできるのか。 著者は日国内の状況を追いながら、並行して貧困大国化するアメリカに何度も足を運び取材し

    政府は必ず嘘をつく ☆☆☆☆☆ - 琥珀色の戯言
    arc06142km
    arc06142km 2012/03/02
    貧困大国アメリカの堤未果の本。
  • 2012年2月のいただきもの

    面白そうなはたくさんあるんですけど、休み中で溜まっているを消化していてなかなか読み切れていないですごめんなさい。。。今月もたくさんありがとうございました。

    2012年2月のいただきもの
  • シモン『農耕詩』の堀江敏幸書評は見事 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    農耕詩 作者:クロード シモン白水社Amazon フランスの作家ってなぜか概してあまり好きじゃないが、クロード・シモンは例外的に結構好きで、この農耕詩も朝日でだれも書評しないならやろうかとも思っていたが、堀江敏幸のこの書評を見て、これ以上のものが書ける気がしなかった。書評の内容だけでなく、シモンの逡巡するような文章をそのまま表現したような書き方がとてもいい。まあ1400字ももらえているから、というのはあるんだが。一方で、なんかもっと思い切りよく一言で語ってしまうような書評を書ける余地もあるような気もするし…… フエンテスがもうすぐだから、そっちでがんばってみようか。 山形浩生の「経済のトリセツ」 by 山形浩生 Hiroo Yamagata is licensed under a Creative Commons 表示 - 継承 3.0 非移植 License.

    シモン『農耕詩』の堀江敏幸書評は見事 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる

    なぜ自分が自分の形を留めていられるかというと、自分を知る誰かがいるから。 誰も自分を知らない場所へ旅するのもいい。そもそも誰一人いない場所を旅するのもいい。だが、いつかは放浪をやめてこの世界のどこかに落ち着かなければならない。さもないと人という存在と疎遠になり最後には自分自身にとってさえ他人になってしまう。 誰かを撮った写真は、近しい人間の心のなかでしか価値を持たないのと同じように、人の心も別の人間の心の中でしか価値を持たず、その人の思い出は、思い出したときにのみ存在するだけであって、思い出す人がいなくなれば、消え去るほかない。 人生は思い出だ、そして思い出が消えれば無になる。だから人は思い出を物語ろうとする―――コーマック・マッカーシーの『越境』を読んでいる間、そんな声が通底音のようにずっと響いていた。 マッカーシーの代表作ともいえる国境三部作(ボーダー・トリロジー)の第二作がこれだ。第

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  • 書評空間:キノベス!2012

    「キノベス!」は過去1年間に出版された新刊を対象に、紀伊國屋書店で働く全スタッフから公募した推薦コメントをもとに、選考委員の投票でベスト30を決定し、お客様に全力でおすすめしようという企画です。 今年は選考委員長と10名の選考委員が、全社から集まった563の応募コメントを熟読し、ベスト30を決定しました。 当社のスタッフが自分で読んでみてほんとうに面白いと思ったばかり、自信を持っておすすめです。店頭で、ぜひお手にとってご覧ください。 「キノベス!2012」記念イベント開催! 新宿 2/4(土) キノベス!2012 授賞式&トークセッション 三浦しをんさん、岸佐知子さん <いま、ことばを編むということ> 梅田 2/20(日) キノベス!2012 第2位 山崎 亮さん<建築家の育て方、コミュニティ デザイナーの育て方> →bookwebで購入 (光文社/1,575円) 熱い。とにかく熱い!