ジャンプが電子化された時も全然安くないとか文句言われてたし、新聞もそうだし、このまえ「漫画なんて電子データなんだからタダで配るべき」って若い人が話題になってたよな。 みんなコンテンツでなくて紙に金を払ってるんだ。
![「電子書籍なのに安くない」みたいな人ばっかり](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/b1638cdb5807a4788e4ba3c1109a984166e095fc/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fanond.hatelabo.jp%2Fimages%2Fog-image-1500.gif)
読者「電子書籍なのになんで紙と同じ値段なんだ!安くしろ!」 出版社「すいません。社内で検討します(いや電子の方が原価が高いし……)」 出版社で電子書籍の制作や販売に携わっていたら、誰もが上記のようなやり取りを経験したことがあるはずだ。 anond.hatelabo.jp 上記エントリーに対して「もっと安くできるだろう」という意見もあがっている。 私はこれまで出版社の編集者として、紙の書籍も電子書籍にも携わってきたが、正直なところ電子の方が原価がかかり、原価を回収するのも困難だ。 紙の書籍の場合、1000円の本を初刷り1000冊で販売する際の内訳は以下になる。 ①~④の合計は1000円だ。 ここでおかしなことに気づく。 あれ、利益が出ていない……? そう、①~④はすべてコストである。 初刷りと言われる最初に印刷所で刷る分の1000冊を販売するだけでは利益は出ないのだ。 出版社の利益は、100
著作権が切れた文学作品などをインターネットで無料で公開して人気を集めている「青空文庫」は、作品を入力する多くのボランティアが長年支えていますが、最近、ある異変が起きています。きっかけは、イケメンが多く登場するネットゲームだということですが…? 宮沢賢治や芥川龍之介といった有名な作家から、数は少なくても熱狂的なファンがいる作家まで、掲載作品は1万4000点を超えています。呼びかけ人の富田さんが3年前に亡くなった後も、青空文庫は有志のボランティアが運営を続けています。 青空文庫は、往年の名作を手軽に読むことができるようにと平成9年に富田倫生さんの呼びかけで設立され、著作権が切れたり、許諾が得られたりした作品について、ボランティアの人たちが文章の入力と校正を行い、インターネットで無料で公開しています。 宮沢賢治や芥川龍之介といった有名な作家から、数は少なくても熱狂的なファンがいる作家まで、掲載作
「1週間以内に本屋で買ってくれないと重版されない」って脅されると買いたくなくなる って記事を書きました(以下、「1週間以内…」と略します) ざっくりまとめると、 「1週間以内に本屋で買ってくれないと重版されないのでお願いします」といった宣伝ツイートを見ると、 「なんで、そんなそっちの勝手な都合を押し付けるの?って思って買うのやめたことある」 って言ってる人に少なくとも3人は会った。 ということを書いた記事です。 これが賛否両論、たくさんのリアクションをいただきました。 ぼくの書き方が甘いせいか誤解されてしまった部分があります。 「脅しのような宣伝ツイートがあると買う気がなくなるという人は、はなから買う気がないだろう」 という意見をいただきました。 「そういう層ははなから買わないから相手にしなくていい」といった意見もありました。 編集者だと名乗っている人で、同様な意見がありました。 「1週間
最近女性向け同人界隈で買い手のモンスター行為の話題が相次いだ。 そこで「電子書籍で売れ」ってブコメをよく見かけたが、全く的外れなコメントであると思う。 多分こういう人は普通の書籍か、精々男性向け同人誌しか知らないのであろう。 女性向けは、やたらと凝ったラグジュアリーな装丁をやりたがる。 綺麗な表紙絵、気合いの入った特殊加工、お高い特殊紙の数々。作り手の夢を詰め込んだノベルティグッズ。 男性向け大手が抜き本としてのシンプルさに変化していくのと相反して、女性向けは総じて装丁に金を注ぎ込む。 エロエロなドエロ本もそう。漫画に比べれば売れにくい小説本だって例外ではない。 何故同人向け印刷にあれほど紙変えや特殊加工のオプションがあるのか、少し考えれば分かるだろう。 彼女らがそれを自分の本に使うからだ。印刷屋にとっては彼女たちの希望に応えた方が注文が増えるからだ。 果たして電書でそれらの凝りに凝った装
業界の程よく中心から距離のある関係者視点で、電子書籍を取り巻く日本の事情について書いてみます。 ここ数日話題になってる「全部電子書籍でだせっていってんだろ」「くそ業界滅びろよ」っていう読者の声と、それに対する業界のいいわけじみたコメントに対するメモですね。 スタンスとしては、業界側の視点ではあるんですが、業界を擁護するつもりはありません。すべての業界や消費物と同じように、必要とされなければ声を荒げなくても滅びると思っているので(そして出版業界が斜陽であるのはもう周知の事実ですので)、ことさら擁護の必要もなければ罵声を浴びせる必要もない、というのが個人的な気持ちです。 読者側にも業界側にも各論はそれぞれあるとおもうのですが、今回述べたいのは、総論として「日本の出版業界は、日本の書籍市場に過剰適応してしまった」という点です。 この場合「日本の書籍市場」っていうのは、取次ぎのシステムであるとか、
電子コミック販売サイト「漫画onWeb」や電子書籍取次サービス「電書バト」などを運営する漫画家の佐藤秀峰さんは、2月に伝書バトが実施した、電子コミック131冊を各11円で販売するセールの効果で、2月の売り上げ総額が3億円を超えたことを明らかにした。売り上げトップだった佐藤さん本人には、1億3000万円以上の印税が入ったという。 出版不況の中、この結果が「すべての漫画家の希望となることを願っている」としている。 セールは、「楽天Kobo電子書籍ストア」で2月2日から1カ月間実施。「海猿」(佐藤秀峰作)、「禍々しき獣の逝く果ては」(楠本弘樹作)、「あいこのまーちゃん」(やまもとありさ作)など42タイトル・合計131冊を各11円で販売した。 2月の売り上げ総額は3億円を超え、各作家が受け取るロイヤリティ額は、トップの佐藤さんが1億3388万円、2位が佐藤智美さんが1896万円、3位が716万円(
by Andrés Nieto Porras ディスプレイを自由自在に折り曲げられることや省電力であることが特徴で、ヘルストラッカーやKindleにも採用されている電子ペーパーの開発元E Inkが、新たにフルカラーの電子ペーパーを開発したと発表しました。 E Ink Announces Advanced Color ePaper, a Breakthrough Technology for Color EPD Applications | Business Wire http://www.businesswire.com/news/home/20160524006209/en/Ink-Announces-Advanced-Color-ePaper-Breakthrough-Technology フルカラーの電子ペーパーはAdvanced Color ePaper(ACeP)と呼ばれています
翔泳社では、4月から取り組んでいるデジタルファーストの第一弾として、技術系同人誌を制作しているTechBoosterの同人誌を出版しました。今回、プロジェクト始動を記念して代表の日高正博さんとCodeZine編集長の斉木による対談を実施。TechBoosterでの制作手法や、出版社側の意図が明らかになります。 翔泳社では「デジタルファースト」というプロジェクトを4月から始めました。これは流行やいまのニーズに合わせた書籍、ニッチなテーマだけれど広く知られる価値のある書籍、あるいは既存書籍のワイド版などをより多くの方に手に取っていただくために、まず電子書籍やPOD(Print On Demand、注文ごとに印刷する形式)で出版していこうという取り組みです。 CodeZineでは、技術系同人誌を制作されているサークル・TechBoosterから既刊の『Android実践プログラミング 現場で生ま
楽天マンガ 昨日、楽天は新サービス「楽天マンガ」をリリースしました。「楽天Kobo」とは完全に別系統の電子書店で、同じ楽天IDでログインしても本棚は共有できません。楽天はなぜこんなことをしたのでしょう? 理由を考えてみました。 楽天マンガはメディアドゥとの提携 私が驚いたのは、楽天マンガは電子取次メディアドゥとの提携だという点。勘違いして欲しくないのですが、メディアドゥが悪いと言っているわけではありません。東証一部上場で、売上利益ともに伸び続けている優良企業です。この提携によって、株価も急伸しています。 メディアドゥが急伸、「楽天マンガ」にコンテンツと基盤技術を提供-サーチナ https://web.archive.org/web/20160423085149/http://biz.searchina.net/id/1607852 メディアドゥは、「LINEマンガ」や「ポンパレeブックスト
1912年にイタリアで発見された「ヴォイニッチ手稿」は、世界中のどこにも見られない未解読の文字や奇妙な絵が記されていることから、解読不能の奇書として注目を集めています。原書はイェール大学に所蔵されていて、全213ページをスキャンした画像が無料で公開されているのですが、膨大な枚数の画像を電子書籍化して誰でも無料でPDFファイルをダウンロード可能なように加工した人が登場しています。 Converting the Voynich Manuscript into an eBook ← Terence Eden's Blog https://shkspr.mobi/blog/2013/08/voynich-manuscript-ebook/ 「ヴォイニッチ手稿」がどのような本なのかは、以下の記事に詳しく書いてあります。 解読不能の奇書「ヴォイニッチ手稿」の年代が特定される - GIGAZINE イェ
あのぉ、スイマセン。株式会社KADOKAWA 富士見ブランドカンパニー様。 あたくし『食前絶後!!』『封仙娘娘追宝録シリーズ全巻』の電子出版契約を結んだ、ろくごまるにという者です。独占的に許諾するってェ契約のやつで。 2015/01/01に契約を交わしてから一切音沙汰がないのですが、どうなっているのでございましょうか。 いえね、プロットが通って原稿依頼、一ヶ月かけて書き上げた原稿がボツになってタダ働きになった! とかなら別によろしいのですよ。 しょせん、口約束で回ってる業界なわけでして。 ただ契約書が取り交わされて、なんもなしってェのは、チョイとあまりにあんまりだと思います。 「確かに独占契約は交わした。……だがいつ出版するとは書いてない。出さぬのもこちらの勝手! 貴様は契約の切れるまでの三年間、指をくわえてみてるしかないッ! 契約書をよく読まなかった、お前の負けだドブ板作家! そうやって
2015年12月15日に「とらのあなダウンロードストア」を終了させたばかりだというのに新しい電子書籍ストアの告知が掲載されていた。「ヤマダイーブック」の終了と新設される「やまだ書店」の対応で非難轟々だったヤマダ電機も結果的に旧ストアで購入した書籍の閲覧は出来るようになったのだから「とらのあな」もそれくらいはして欲しい……と、つまらない感想が思い浮かぶくらいだったのだが、ちょっと調べてみると「とらのあな」が潰したダウンロード販売サイトは「とらのあなダウンロードストア」が初めてではなかった。
はじめに こんにちは。「緊デジ」(経産省コンテンツ緊急デジタル化事業)の何が問題だったのか、あらためて整理するレポート。今回はその後編をお送りします(前編はこちら)。 疑問5)「知のアクセス向上」は果たされたか 「緊デジ」の事業目標として、「被災地の知のアクセス向上」が挙げられていました。しかし、フタを開けてみると、電子化した本の半分近くが、コミックスであったことがわかりました(河北新報2014/4/9)。 筆者は、一部の評論家のように、「コミックスは本ではない」と主張する気は、まったくありません。コミックスも、日本の素晴らしい伝統の一部ですし、コミックスにも、文字ものの本にも、よい本と悪い本があるだけだと思っています。 しかし、「(被災地の)知のアクセス向上」というお題目から想像されるものと、大震災の翌年の公的プロジェクトで電子化された本の半分近くがコミックス、という結果との間には、少な
電子書籍は流行っているのか、流行っていないのか? 9月22日付の「The New York Times」に、アメリカでの電子書籍の売上が今年に入ってから下落しているとの記事が掲載された。2015年に入ってから最初の5ヵ月間でおよそ10%の減少傾向らしい。それに対して独立系の書店数は近年増加傾向にあり、これが紙メディアへの本格的な回帰を意味するのか、電子書籍の目覚ましい成長の途上に起こった単なる一時的な停滞なのか、侃々諤々の議論が交わされているようだ。 一方、ドイツの出版業界向けニュースサイト「buchreport.de」によると、同国では2015年前期の電子書籍売上は前年比12.5%増とのこと。日本でも電子書籍についてのデータはさまざま出回っているが、ソースによっては市場規模がおよそ1000億円で堅調という肯定的なニュアンスだったり、逆に、書籍全体におけるシェアは10%にも満たないとか、売
興味深い記事。今年始めに「問題になりそうだ」って噂されていた内容と着眼点や落としどころが違うような気がするんだよな… 調べてみるかな。 : 電子書籍のスキャンダル--経産省「緊デジゲート」がはじけたようです http://t.co/76sU7Hy6Gi — やまもといちろう (@kirik) 2015, 10月 5 ほんとひどすぎる!!!。税金の無駄遣い!! >電子書籍のスキャンダル--経産省「緊デジゲート」がはじけたようです http://t.co/jcccshKf19 @cnet_japanさんから — 田端 信太郎 (@tabbata) 2015, 10月 5 ネットの著名人に言及していただき、光栄な限りですが、他方、「いままでの報道の紹介ばかりで、何が問題なのかちゃんと指摘してないじゃないか」という批判もいただきました。 一方、「緊デジ」事業を実施したJPO(日本出版インフラセンタ
こんにちは、林です。一部では、かの「ウォーターゲート事件」になぞらえて、「緊デジゲート」とも呼ばれている、電子書籍の国家プロジェクトに関するスキャンダル。そこに、会計検査院のメスが入ったようです。 “電子書籍の市場を広げて東北の情報発信などにつなげようと国の復興予算を使って電子化された本が、少なくとも1600冊以上、著作権の調整がつかないなどの理由で配信できていないことが会計検査院の調べで分かりました。(中略)配信されていない本に使われた補助金は5600万円に上り、会計検査院は配信を進めるよう求めました。この事業では、電子化された本のうち東北関連は全体の3%にとどまったほか、復興事業にふさわしくないわいせつな内容だったとして20冊分の補助金が返還されています。” 読売、日経、毎日各紙も報じています。 緊デジとは何か? 「緊デジ」とは何か? 2012~2013年にかけて、国からの10億円、出
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