数字で会社を読む 週刊ダイヤモンドで好評連載中の「数字で会社を読む」。各業界・企業を担当する第一線の記者が、ポイントを絞った財務分析で企業・産業に切り込みます。 バックナンバー一覧 2007年10月の郵政民営化からわずか4年足らず。黒字を維持してきた日本郵便は今期、突如として大赤字に転落した。債務超過が目前に迫るまでになった原因は何なのだろうか。 「抜本的な収支改善に早急に取り組まなければ、毎年度1000億円を超える営業損失が拡大していくおそれがあると考えます」 今年1月に日本郵便が総務省に提出した、昨年9月期の中間決算の赤字に関する報告書には、経営危機の現状が書かれている。 日本郵便は中間決算で928億円もの営業赤字に転落、通期では1185億円もの赤字に転落する見込みだ。さらに来期も970億円の営業赤字と、2期で2100億円以上の赤字が出るというのだ。 従来、郵便事業は上半期に赤字になる