テレビや新聞によれば、2020年は記録的な暖冬でスキー場も雪不足だそうです。 ところで、若者のあいだでかつてスキー旅行が流行の最先端になった時代がありました。1980年代の後半、いわゆるバブル景気の時代です。 演歌の世界では、東京から北へ向かう旅は「津軽海峡・冬景色」のように孤独や寂しさの表現でした。しかしその頃の若者たちにとって北へ向かう旅は、まるでパーティーのように胸躍るものだったのです。 特にクリスマス、年末年始、バレンタインともなると、多くの若者が友人や恋人同士でスキー場へと向かいました。長時間行列してリフト待ちする光景も一種の風物詩になるほどでした。 そんなスキーブームのきっかけになったのが、映画『私をスキーに連れてって』(1987年公開)です。監督は馬場康夫で、原作はホイチョイ・プロダクション。主演は原田知世、その相手役が三上博史でした。