劇団桟敷童子が新作、九州の「街」舞台に海賊の末裔描く 2006年10月23日 土俗性を持った作風とダイナミックな舞台美術で異彩を放つ劇団桟敷童子が、27日から11月12日まで、東京・新大橋のベニサン・ピットで新作「海猫街」を上演する。 作・演出をする主宰者の東憲司は、劇作家の清水邦夫が率いる「木冬社」と、演出家・俳優の金盾進らの「新宿梁山泊」を経て、99年に桟敷童子を旗揚げした。 「清水さんの叙情性、金さんとその師である唐十郎さんの猥雑(わいざつ)なエネルギー。その二つに大きな影響を受けた」 出身は福岡県。炭鉱で栄えた筑豊や霊場巡りで知られる篠栗を「原風景」として育ったという。そうした風土に根ざした戯曲を、劇団員総出で作る大がかりな装置の中で上演。最近の若手では珍しい熱気あふれる舞台が注目されている。 「海猫街」は、日露戦争の勝利に沸き立つ時代を背景に、九州の海に突き出た架空の街で、港湾開