緊急事態宣言を受けて開催中止となった『アニメージュとジブリ展』だが、アニメ評論家・藤津亮太は、展覧会の導入部分に展示されたグラフが「アニメブーム」について大きな真実を伝えていることに気づいていた。「アニメブーム」は1980年代半ばには終わっていた? 『アニメージュとジブリ展』の背景 4月22日に『アニメージュとジブリ展』に足を運んだ。この展覧会は、アニメ雑誌『アニメージュ』の記事などを通じて、雑誌創刊から、アニメ映画『風の谷のナウシカ』を経て、スタジオジブリ第1作である『天空の城ラピュタ』が生まれるまでを扱ったもの。展覧会は当初、5月5日までの予定だったが、緊急事態宣言の発出を受けて25日以降は中止となってしまった。 当時のアニメを取り巻く状況に詳しくない人のために、この展覧会の背景をまず簡単に説明しておこう。 1978年、徳間書店が『アニメージュ』を創刊する。同誌は大手出版社による定期刊
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