LGBTなど性的少数者への理解増進法が成立した16日。「これまで続けてきた啓発活動が、かえってできなくなる恐れがある」「先進国と比べて周回遅れの内容だ」。佐賀県内の当事者や識者からは懸念や疑問視する声が上がった。 「理解を進めたくない人たちに法律を利用されかねない」。佐賀県内で性的少数者の居場所づくりに取り組む団体「SOiGIEs(そいぎーず)」共同代表の小林誠さん(56)=佐賀市=は懸念を示す。 法案の修正の中で文言が変わり、学校の取り組みに関する条項には「家庭及び地域住民その他の関係者の協力を得つつ」の一文が追加された。「言い換えれば、一部の人から協力を得られなかったり、反対されたりした場合に活動できなくなってしまうのでは」。自治体や学校が主催する研修で活動してきただけに、不安が募る。 「心は女性」と主張する男性が、女性用のトイレや公衆浴場に入ってくるのでは-。法案を巡っては、性自認を