東日本大震災で被災し、家が全壊または半壊した子どもはぜんそくになる割合が、被災しなかった子どもの2倍に上っているとする調査報告を、厚生労働省の研究班がまとめました。 その結果、家が全壊または半壊した子どもの6.3%がぜんそくになっていて、被災しなかった子どもに比べ2.11倍の高い割合で発症していました。また、アトピー性皮膚炎と診断された子どもも4.8%に上り、被災していない子どもの1.67倍の割合になっていました。 調査を行った栗山教授は「ぜんそくが2倍というのは非常に大きい。被災後にカビやダニが生じやすい避難所や仮設住宅で生活したことが子どもたちの健康に悪影響を及ぼしたと考えられる。避難所や仮設住宅はとにかく住めればいい、ということではなく、子どもたちに長期的な影響を与えると肝に銘じ、衛生的に過ごせる対策を検討すべきだ」と指摘しています。