京大の山中伸弥教授のノーベル医学・生理学賞受賞が決まった。これで21世紀に入って日本のノーベル賞受賞者は計10人となり、自然科学3賞(物理学、化学、医学・生理学)で米国に次ぐ2位になっている。 1946~2011年の自然科学3賞受賞者は米国221人、英国50人、ドイツ32人、フランス15人、日本14人。人口比で考えたらもっと欲しい気がするが、非欧米人ではまずまずの地位であるので、少しだけほっとする。 受賞決定直後の会見で、山中教授は「受賞できたのは、日本という国に支えられたおかげ」と述べた。素直な感謝の気持ちであろう。 山中教授の業績であるiPS細胞(Induced pluripotent stem cells:人工多能性幹細胞)開発は独創的なもの。山中教授の経歴も日本の大学で典型的な研究者コースを歩んだのではなくユニークだ。もともと整形外科医が志望であったが、研修医の後に基礎研究に