古橋秀之と言えばデビュー作の「ブラックロッド」に始まるケイオス・ヘキサ三部作を思い浮かべる人が多いと思う。これはファンタジー系のアイテムとサイバーパンクを組み合わせた、非常に気合いの入った世界設定のSFモノであった。しかし本作品は表紙やタイトルのポップさからも分かるとおり、むしろ「タツモリ家の食卓」に(未読。なので多分)代表される軽い現代物に分類されよう。しかし、やはり根がSF者の筆者であるからだろう、端々にそういう物が見え隠れもする(50Gt級の爆弾ってものが水爆以上だなんてすぐに分かる高校生どれだけいるのかね)。 本作品は短編集である。表題作の「ある日、爆弾がおちてきて」ほか、「おおきくなあれ」「恋する死者の夜」「トトガミじゃ」「出席番号0番」「3時間目のまどか」「むかし、爆弾がおちてきて」が収められている。以下ネタバレを含むので未読だがいずれ読むつもりのある人は読まない方がよろしかろ
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