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ブックマーク / www.ringolab.com (13)

  • つながりすぎた世界 - 情報考学 Passion For The Future

    ・つながりすぎた世界 「一般的にいって、過剰結合状態は非常に不安定で変化が激しいばかりでなく、事故も引き起こしやすい。1958年にプリンストンの数学者ユージーン・ウィグナーが発表した論文によれば、高度につながった大規模なシステムは、特定の状況下に置かれると必ず不安定になるという。システムの規模が増し、結びつきが強まるにつれて不安定さは増していく。ウィグナーが分析した計算式は、経済学者が経済システムを分析する際に用いる計算式に酷似している。」 シリコンバレーのベンチャーキャピタリストが過剰結合状態にあるインターネットの危険性を論じた。現行制度の多くはもっと結びつきの弱い社会を前提に設計されている。インターネットがすべてを緊密につなげてしまうと、インターネットは制御棒を失った原子力発電所のように、臨界爆発を発生させかねない。 著者が提案する解決は、 1 正のフィードバック水準を下げる 2 事

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    babelap 2012/06/04
  • ヤンキー文化論序説 - 情報考学 Passion For The Future

    ・ヤンキー文化論序説 凄く面白い。これまでスルーされてきた日文化質を見事に突いた気がする。微妙なテーマであり、勇気ある研究フォロワーがどのくらい続くのかが気になるところだが。 五十嵐太郎、宮台真司、都築響一、永江朗ら気鋭の論客達が日の「ヤンキー文化」を真面目に論じた論文集。多くの論者が自分はヤンキー体質ではなくて恐縮だがと前置きをしてから話を始めるのが特徴的である。 横浜銀蝿、BOOWY、矢沢永吉、つんく、SPEED、安室奈美恵、ヒップホップ、工藤静香、浜崎あゆみ、ケータイ小説、暴走族、気志團、YOSHIKI、DJ OZMA、祭り...。日文化の底流に流れる不良的な要素を大衆は愛する。地域の祭りも元ヤンキーの大人達が取り仕切る。 「日人の三大気質はヤンキー、ミーハー、オタクである」とナンシー関は言ったそうだが、このうちカルチャーの"ミーハー"と、サブカルの"オタク"は研究が進ん

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    babelap 2012/01/23
  • おそらに はては あるの? - 情報考学 Passion For The Future

    ・おそらに はては あるの? 子どもを理系に導くならこの絵がおすすめ。小学生くらいがいい。 "おそらに、はてって あるのかな。 それとも、はては なくて どこまでも どこまでも つづいているのかしら。 よるの ほしぞらは はてしなく どこまでも どこまでも つづいているのかしら。 あなたは どちらだと おもいますか?" もしも宇宙が無限の広さを持ち、星が無限にあるならば、夜空は星の光りでみたされてしまうのではないか。1826年に提唱された"オルバースのパラドックス"を材料にして宇宙論の研究者 佐治晴夫教授がつくった子供向けの絵。 オルバースのパラドックス自体は現代ではその前提が否定されているが、このでは、こどもに宇宙の果てがあるかもしれないことを理論的に想像させる、知的な道具として実に見事に使っている。親もいろいろと考えることができて名作だとおもう。 うちの息子も小学生になって、理系

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    babelap 2011/07/28
    ”「…いて、人間にはわからないんだよ」と本で読んだ知識を答えてやったら不満そうな顔で寝た”  (笑) この子が理科嫌いになりませんようにw
  • ニッポンの書評 - 情報考学 Passion For The Future

    ・ニッポンの書評 「文学賞メッタ斬り」で有名な書評王 豊崎由美氏の書評論。面白かった。 についてコメントする立場の人、必読。「トヨザキ流書評の書き方」も付箋の使い方まで書いてあって実践的。 豊崎氏は「粗筋+評価」だけの書評をプロの芸がない「ガター&スタンプ」として批判してきた。書評界ではそれなりに影響力を持つ意見だったが(私も自戒にしてきた)、ここにきて心境の変化があったようで、方針転換を宣言する。 「つまり極端な話、粗筋と引用だけで成立していて、自分の読解をまったく書かない原稿があったとしても、その内容と方法と文章が見事でありさえすれば立派な書評だと今のわたしは考えているのです。」 そして新ルール。 1 自分の知識や頭の良さをひけらかすために、対象書籍を利用するような「オレ様」書評は品性下劣 2 贈与としての書評は読者の信頼を失うので自殺行為 3 書評は読者に向かって書かれなければなら

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    babelap 2011/06/01
  • 中華料理四千年 - 情報考学 Passion For The Future

    中華料理四千年 日生まれの華僑である著者が中国料理歴史を日人にわかりやすく解説する。 私は世界の料理の中で中華料理が一番好きだ。では中華の何が好きなのかというと、あれも好きだしこれも好きだしと、バラエティに富んでいるのが、一番の理由だ。その多様性はその長い歴史と多民族融合の産物だ。 「北京料理は山東料理を元祖として、蒙古族やイスラム族など北京以北の民族の影響を多分に受けている。上海料理は、蘇州や杭州などを含めた近隣地方の料理をひとまとめにしたものだ。かつては中原地方と呼ばれた黄河、長江の河川沿いに広がる穀倉地帯にどっかりと腰をすえて、豊富な農作物を材にしている。広東料理は亜熱帯地方独特の解放感から、野趣にあふれた豊富な材と新鮮な海産物からなる。四川料理は対照的に、内陸部の乾燥した酷暑や玄関を耐えしのぶために、唐辛子や香辛料をふんだんに使っている。」 北京料理、上海料理、広東料理

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    babelap 2011/05/25
  • 読まずに小説書けますか 作家になるための必読ガイド - 情報考学 Passion For The Future

    ・読まずに小説書けますか 作家になるための必読ガイド 面白いは対話の中で記憶の古層から発掘されることって多い。「最近読んだで何が一番よかったですか?」なんて漠然と聞かれてもなかなか出てこないのだが、好き同士であんなのもあるよ、こんなのもあるよとやると、芋づる式に引き出されるものだ。 書評家の岡野宏文氏と豊崎由美氏が小説家になるための必読書を教える対話式ブックナビ。特別ゲストに桜庭一樹氏。 「ファンタジー小説が書きたかったら、得意分野をひとつ持て!」 →ハリポタのJKローリングに学ぶ 「巧みなプロットを立てたかったら、分析する目を持て!」 →「アヒルと鴨のコインロッカー」伊坂幸太郎に学ぶ 「コミック・ノベルが書きたいなら、自分は笑うな」 →「太陽の塔」の森見登美彦に学ぶ 「うまい比喩を使いたかったら、言葉を知れ」 →「博士の愛した数式」 小川洋子に学ぶ など、各章では一つの小説のテクニ

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    babelap 2010/10/26
  • 呪われたナターシャ―現代ロシアにおける呪術の民族誌 - 情報考学 Passion For The Future

    ・呪われたナターシャ―現代ロシアにおける呪術の民族誌 ソ連崩壊以降のロシアでは呪術や超能力、オカルトへの興味が高まっているらしい。 その理由がなかなか込み入っているのだ。 「呪術「体験」の「リアリティ」が支持されるにあたっては、ポスト社会主義という時代性も深く関わっている。ロシアでは、教育、医療、農業などにおける近代化は、科学を標榜した無神論の名の下に推し進められた。それが崩壊したことにより、ソ連時代の近代化のあり方への疑問や科学概念へのゆらぎが生じ、結果としてふたたび呪術が入りこむ余地が生じているのである。」 ロシアではかつて社会主義が宗教と呪術を弾圧していた。その体制が崩壊して以降、呪術は蒙昧な迷信ではなく科学的根拠を持つ実践だったのに不当に禁じられていた、祖先の教えは正しかったのだ、という言説が、反動として現れたということらしい。呪術の見かけ上の科学的体裁も整えられた。現代医学のイデ

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    babelap 2010/09/30
    ”こうした呪術や迷信という病は(略)教育レベルがあがっても、心を持つ人間の社会であるかぎり根強く生き残り続ける” まあそうなんだけど、負の側面を抑制して良識的に運用するにはやっぱり教育が必要のような。
  • 影響力 その効果と威力 - 情報考学 Passion For The Future

    ・影響力 その効果と威力 人間関係における影響力とは何かを社会心理学的に総括する新書。よくまとまっている。とても勉強になる。そして面白い。 まず10の影響力が分類されて個別に説明されている。 1 賞影響力 賞のコントロール 2 罰影響力 罰のコントロール 3 専門影響力 専門的知識 4 正当影響力 高地位、資格 5 参照影響力 理想像 6 魅力影響力 魅力性 7 情報影響力 説得力ある情報の提示 8 対人関係影響力 コネクション 9 共感喚起影響力 苦境の提示 10 役割関係影響力 役割に基づいた要求 基は賞罰であり、その上に3~6の影響力が形成される。7~10は影響する人がリソースを持たない場合の影響力という分類になっている。 身近なところではたらく影響力の中身も解説が多くある。 たとえば、ある人を好意的に思うようにさせる要因 (a)近接性「近くにいる人、好きになる」 (b)容貌「見た

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    babelap 2010/05/31
  • 孤独の科学---人はなぜ寂しくなるのか - 情報考学 Passion For The Future

    ・孤独の科学---人はなぜ寂しくなるのか 人間の社会的つながりと孤独感に関する、社会学、心理学、医学、脳科学、経済学などのアプローチによる多面的な研究。 「1985年、アメリカ人の代表的サンプルに「心を許せる親友は何人いますか」と尋ねたとき、いちばん多い答えは3人だった。2004年、再び同じ質問をしたとき、いちばん多い答え(全回答の25%)は、ゼロだった。21世紀のアメリカ人の4人に1人が、何でも包み隠さず話せる相手は一人もいないと答えたのだ。」 21世紀に増大する孤独感は、あらゆる不幸の源になるという事実を、多くの研究結果が示している。孤独感を感じている人は、病気になりやすい。集中力や判断力が損なわれる。老いが早まる。社会的な成功と遠ざかる。になりやすい。悪影響のリストは何十も続く。 他人から拒絶された時の脳の反応は、身体的な痛みを感じた時の脳の反応と部位を共有しており、脳にとって寂し

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    babelap 2010/05/11
  • 「嫌消費」世代の研究――経済を揺るがす「欲しがらない」若者たち - 情報考学 Passion For The Future

    ・「嫌消費」世代の研究――経済を揺るがす「欲しがらない」若者たち 嫌消費とは、1979年から83年までに生まれた(現在20代後半)バブル後世代に強く現れた消費行動パターンのこと。彼らの生活を調べると、収入が十分にあって、さらに増えても、消費を増やさない傾向が顕著に出ている、という。独自の大規模調査により、欲しがらない若者たちの実態を明らかにし、企業が彼らに物を買わせるにはどうすべきか有効な戦略を分析する。 嫌消費世代の62%は独身社会人で、22%は子育て中、14%は既婚子なし、全体の58%は親と同居している。正規雇用は48%。平均年収は300万円未満が62%を占める。ただし、嫌消費傾向が強いのは、中でも300万円~400万円の常時雇用層であり、必ずしもお金がないから物を買えないというロジックでの消費抑制ではない。むしろ彼らは買い物好き、みせびらかし好きという傾向が認められるそうだ。 嫌消費

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    babelap 2010/01/27
  • 人を助けるとはどういうことか 本当の「協力関係」をつくる7つの原則 - 情報考学 Passion For The Future

    ・人を助けるとはどういうことか 当の「協力関係」をつくる7つの原則 面白いだ。おすすめ。 「相手の役に立つこと」を社会心理学的に探究した「支援学」の大家の。 著者によれば、助け合いの秘訣とは「社会経済」と「面目保持(フェイスワーク)」を理解することだ。社会において助ける人間は感情的に一段高い場所にいて、助けられる人間は一段低い場所にいる。この不均衡が互いの求めていることを見えなくするのだという。感情の帳尻合わせが良好な支援関係には必要なのだ。 「どんな種類にせよ、関係を築くためには、社会経済や面目保持という文化的なルールに敏感であることが求められる。人はそれぞれの関係から何かを得ており、それが適正だと確信できるように。人生という日々のドラマの中で、人は自分の面目や他人の面目がつぶれないように役を演じている。成長するにつれて、われわれは無数の状況への対処法を学ぶ。どの状況も役者や観客の

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    babelap 2009/11/16
  • 非属の才能 - 情報考学 Passion For The Future

    ・非属の才能 私は人から「橋さんって当に変わった人ですね」と言われるのが好きだ。そのために生きているといってもいいくらい快感だ。だから学生や後輩を褒めるのにも「君は変わってるねえ」とか「お前は変人だからなあ」という言葉遣いをする。私としては最上級の賛辞のつもりなのだが、ときどき真意が伝わらず、困った顔をされてしまうことがある。みんなもっと変わっていることに自信を持てばいいのに、と思う。 自他共に認める変人指向の人は、このをすぐ読むべきだと思う(そうではない人は読まない方が良い)。変わり者であることに自信のない人は勇気づけられるし、うまくいっていない人はどうすべきかのヒントを学ぶことができる。 世の中のマジョリティはいかに良い群れに属するかを競っている。高学歴、高収入、良い家柄、「みんなが認めるタグには価値がある」という画一的価値観に染まっているから行列に並ぶ。非属の才能を持つ人間は行

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    babelap 2009/05/14
  • 脳はあり合わせの材料から生まれた―それでもヒトの「アタマ」がうまく機能するわけ - 情報考学 Passion For The Future

    ・脳はあり合わせの材料から生まれた―それでもヒトの「アタマ」がうまく機能するわけ 人間の脳はその場しのぎの改変を重ねてたまたま今の形になったという脳科学+進化心理学の書。原題は"KLUGE"。クルージ(kluge)とは「エレガントにはほど遠く無様であるにもかかわらず、驚くほど効果的な問題解決法」という意味。 ヒトの身体は明らかに最適化されていない。たとえば四足動物の脊椎を二足歩行に転用したため、速くは移動できず、多くの人が腰痛に悩まされている。呼吸と事のために使う器官を発声に転用したので人間の言語は混乱している。目は受光部が後ろ向きのため盲点が存在してしまう。そして脳には反射や衝動を司る古い部分にのっかって思考を司る新しい部分が加わっているから、純粋な推論が下手だ。 進化の歴史の上でいきあたりばったりに、古い技術の上に新しい技術をぬり重ねたのが、ヒトの身体なのだ。この姿からだけでも全能の

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    babelap 2009/04/23
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