中国新疆ウイグル自治区で少数民族のウイグル族らが「再教育施設」などに多数収容されている問題で、徹底的な取り締まりを指示する共産党幹部の発言記録や収容施設の内部写真、2万人以上の収容者リストや顔写真など大量の内部資料が流出した。この「新疆公安ファイル」からはイスラム教を信仰するウイグル族らを脅威とみなし、習近平総書記(国家主席)の下で徹底して国家の安定維持を図る共産党の姿が浮かび上がってくる。
新型コロナウイルスの第4波で、大阪は全国的に見ても最悪の感染状況となった。新規感染者数は徐々に減少しているが、英国株より感染力が強いとみられるインド株による感染も府内で確認され、予断を許さない状況だ。大阪市内のコロナ患者受け入れ病院で患者と向き合ってきた看護師に現場の状況を聞くと、「疲れ果ててとっくに限界を超えた。不十分な受け入れ態勢の中で多くの方が亡くなっていく状況を目の当たりにし、初めて看護師になった事を悔やんだ。府市は、ずれたコロナ対策とずさんな保健医療体制をしいた責任を免れない。コロナ対策を自治体に丸投げした政府も悪い」と吐露した。【田畠広景】 30代の女性看護師が働く病院には約20床のコロナ病床があり、女性は救急外来や発熱外来で働いてきた。「3月初めから静かに増え、4月上旬になると爆発的に襲来した感覚だった」。3月末には約15床が使われるようになり、4月中旬にほぼ全床が埋まった。
「著者から後書きに名前を入れていいか聞かれることはありますが、誤植が後で見つかったらと思うと怖いですね」。引用部分を探す苦労、事実確認はどこまでするか…出版の分野で活躍する校正・校閲者の方々に聞きました。... 「これは会社の財産ですね。ぜひ公開してほしい」 「校閲者や司書は泣いて喜ぶと思いますよ」 毎日新聞の校閲センター内で共有しているインターネットサイトのリンク集のことです。私たちの仕事に合わせて作ってきたので一般にどこまで役に立つか分かりませんが、そのような声をいただいたため、どなたでもアクセスできる部分などを公開することにしました。 このリンク集の始まりは2009年ごろ。米国の雇用統計や消費者物価指数など、一から調べると手間がかかる経済関係の情報を早く調べるためでした。そこからスポーツなどデータが豊富に使われる記事などでもリンクがまとまってあれば便利だということで徐々に分野が広がり
◇食品中の放射性物質 消費者の「安心感」優先の新基準値…費用対効果の検証なく福島の復興の道閉ざす? 食品中の放射性物質の新しい基準値を4月から施行しようと国は動いている。消費者団体やマスメディアは歓迎ムード。これで食品がより安全になる、と受け止めているようだ。だが、実態は異なる。厚生労働省自らが、リスクを低減する効果は非常に小さいと認めている。新基準値は、安全策というよりも、消費者を安心させるための施策だ。安心の弊害が非常に大きくなる懸念が出て来た。 昨年3月から運用されて来た暫定規制値は、放射性セシウムの場合、飲料水や牛乳・乳製品が1キロ当たり200ベクレル、そのほかの食品が同500ベクレルである。それが新基準値案では多くの食品が同100ベクレルとなる。数値が下がるのだからリスクも下がると見られがちだが、実際にはリスクの下げ幅は非常に小さい。 厚労省の推計では、暫定規制値を継続した場合の
今でもあるのだろうか。ひと昔前まで日本の田舎では、保守系議員の事務所の看板にデカデカと「愛郷無限」「だれよりもふるさとを愛す」などの標語を見かけたものだ。党人派の政治家に多かった。 「具体的な政策でない」「地元利益優先の開き直りだ」といった批評は、政治を「税金の分配業」とみなす貧しい見方である。これこそ保守政治の精髄を端的に言い表す宣言(マニフェスト)なのだから。 保守主義は、理性を過信するフランス革命への批判から生まれたが、では、自らの根拠は何かと問われるなら、人は生まれ育った土地や風物、人とのつながりに根ざして生きる、という考え方に行き着く。 これは強い。「保守」とは言いながら、繰り返し新たに人々の政治意識をかき立てずにおかない。サンデル・ハーバード大教授の正義論が関心を呼んだのは、白熱講義の技だけでなく、共同体に価値を置く主張がなじみやすかったからでもあろう。 日本では小泉・安倍・麻
なるほど、浜岡原発の全面停止は中部圏の生産や雇用にマイナスの影響を与えるだろう。脱原発の世論に弾みをつけ、他の原発に波及するに違いない。だが、それはとんでもない暴走だろうか。「何がなんでも電力消費」の本末転倒こそ暴走というべきではないか。 いま、福島では、原発周辺の10万人近くが住み慣れた土地を追われ、職を失い、途方に暮れている。残った人々も放射性物質による空気と水と土壌の汚染におびえ、農作物も魚も肉も売れない。風評被害は近県どころか全国に及び、しかもなお、原発は制御不能だ。 なるほど、福島とチェルノブイリは違う。チェルノブイリは核分裂進行中の事故だが、福島は核分裂の停止後だ。核燃料の余熱の冷却ができないケースである。だが、この余熱がクセものだった。たかが余熱のはずがこの騒ぎだ。 電気が通い、冷却さえできれば大丈夫と東京電力は言う。福島原発震災の最大の教訓は冷却電源の喪失だというのが、原子
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