130点を超える美しい古地図と貴重な図版・写真とともに、人々を翻弄した幻の世界を読み解いていきます。 2017年8月28日発行 定価:2,970円(税込) 本書の内容 本書で紹介する国、島、都市、山脈、川、大陸、種族などは、どれもまったくの絵空事だ。 しかし、かつては実在すると信じられていたものである。なぜだろう? それらが地図に描かれていたからだ。 神話や伝承として語り継がれていたものもあれば、探検家の間違いや誤解から生まれたものもある。 なかには、名誉のため、あるいは金銭を集めるための、完全な“でっち上げ”すらある。 そのような幻の土地や国、島々は、20世紀に入ってからも地図にたびたび登場し、さらには現代のグーグルマップにも姿を現した。 地図の幻を追う冒険の旅へ、いざ出発しよう。 ◆歴史を翻弄した地図の一例 ・アトランティス ・悪魔の島 ・エルドラド ・オーストラリアの内陸海 ・朝鮮島
昨年買って、何度となく手をつけながら、なかなか最後まで読む気になれなかった本。でもまあ、結論からいうと非常に面白かった。めちゃくちゃ面白かった。 「ナサニエル・Pの恋愛遍歴」 の主人公ネイトは、ブルックリンに住む30歳のフリー・ライターだ。本の契約金はあるが、生活を維持するためにウェブで書評欄を担当しており、でもそういう時間と神経を使う署名原稿は見入りが良くなくて、本当のことを言うと派遣で半端仕事か投稿原稿の下読みをしていた方が儲かる…という、何処も同じく世知辛い「現在のフリー・ライター事情」が、ハーバード卒の知的なライターである彼の生活から垣間見えてくる。 それと同時に、何処も同じ「現代の文化系恋愛事情」が彼の女性遍歴から見えてくる。 ネイトは女をレイプする訳でも、暴力をふるう訳でも、搾取する訳でもない。 でも女にとっては最低最悪の文化系クズ男である。 こんな男子を表す便利な言葉
6月、東京・池袋の駅ビル「Esola(エソラ)池袋」に、突如”図書館”が現れた。書棚の脇を歩いていると、ほのかにコーヒーの香りが漂ってくる。 ここは大手コーヒーチェーンのドトールコーヒーが6月30日にオープンした新業態「梟書茶房(ふくろう・しょさぼう)」。書店が併設されたブックカフェだ。カフェ店内はテラスも含めて132席と広く、本の販売エリア、ソファが並ぶラウンジ、図書館のようなデスクが並ぶ読書エリア、緑に囲まれたテラスなどに分かれている。 題名のわからない”秘密の本”がずらり 入り口近くの書棚が並ぶ本の販売エリアで売られているのは、オリジナルのブックカバーで覆われた「シークレットブック」だ。作品名や作家名はわからない。客は表紙に書かれている紹介文を見て、本を選ぶ。販売エリアには約2000冊をそろえた。
大阪府門真市の市立中学校が図書室の蔵書として購入したライトノベルについて、市議会で「わいせつ扇情的な描写がある」と、公費支出が疑問視されていることが15日、分かった。市教委も胸をほぼあらわにしたような表紙イラストなどから学校図書として「不適切だった」と判断し、生徒への貸し出しは当初から行っていないという。 ■女性教諭が選んだ「エロマンガ先生」「ネトゲの嫁は…」 市教委によると、問題になったのは平成27年度に購入したライトノベル計17冊(1万1千円相当)で、タイトルは「恋愛負け組の僕に、Hなメイドが届きました。」(宝島社)▽「エロマンガ先生」(KADOKAWA/アスキー・メディアワークス)▽「ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?」(同)-など。 生徒らの「ライトノベルが読みたい」というリクエストを受け、当時の図書室担当の女性教諭がインターネットで検索。人気作品を無作為に選び、内部決裁を経て注
『冬のUFO・夏の怪獣』 クリハラタカシ 装丁:名久井直子 仕様:A5判並製 198ページ 定価:1200円+税 発刊:2015年8月 ISBN:978-4-904292-56-3 C0079 胸躍る平凡な非日常を描く、総天然色漫画!! 40年前に突如現れたUFO、ヒミツ倶楽部のあの子、コケシが繋ぐミステリー、窓の外には怪獣がいる。そしてひろしとみどりは温泉を目指す。。。それは、ホントに?ウソに? ナナロク社のHPで連載された「クリハラタカシのたのしいマンガ」が、加筆と新たな原稿を加え、一冊となりました。 それぞれの暮らしの中できらりと光るユートピアを集めた、ウソとホントがカラフルに交差する、短篇漫画集です。 立ち読み ※タイトルをクリックでお読みになれます。 プロフィール クリハラタカシ1977年東京生まれ。 漫画家、イラストレイター、アニメーション作家。1999年アフタヌーン四季大賞を
信じていたサンタクロースの存在を否定され、ショックを受けていた幼い少年ビリーの前に現れたのは、「マーキュリー」を名乗る神でした。神はビリーに、癒しと呪いの能力を持つ「カデューシアスの杖」を授けます。 しかし、杖は無条件に願いをかなえるものではなく、代償を伴うものでした。ビリーは、杖を使い、家族の健康や長命を願いますが、願いそのものは叶ったものの、予期せぬ悲劇が続いてしまいます…。 トマス・M・ディッシュ『M・D』(松本剛史訳 文春文庫)は、人間の健康をつかさどる魔法の杖を手に入れた少年の人生を描いた作品です。この「カデューシアスの杖」、使えば使うほど効果が上がっていき、しかも無制限に使うことができます。しかし他人に健康や癒しを与えれば、その代償として、別の人間に死や病を与えなければならないのです。 とりあえず、愛する家族に健康を与えたいと、杖の能力を使うビリーでしたが、願いそのものは叶うも
最近、現代中国文学に興味があって、Twitterでその旨をつぶやいたところ、当該分野に造詣が深い方から20世紀中文小說100強というページを教えて頂いた。香港の雑誌社によるランキングらしい。このエントリのタイトルは「20世紀中国文学お勧め100選」となっているが、正確には「中国文学」ではなく、「中国語小説」である(「お勧め」の文言も勝手に追加した)。従って、リストには台湾や香港、東南アジアの小説も含まれている。今回、これを読書の指針にするにあたって、どの作品に日本語訳があるかを調べてみた。結果をここにシェアするので、中国語小説をこれから読もうという方は是非参考にしてほしいと思う。 魯迅『吶喊』【Amazon】 沈従文「辺境の町」【Amazon】 老舍『駱駝祥子』【Amazon】 張愛玲『傳奇』 銭鍾書『結婚狂詩曲―囲城』【Amazon】 茅盾『子夜』【Amazon】 白先勇『台北人』【Am
エペペ 作者:カリンティ・フェレンツ 恒文社 Amazon ★★★★ 言語学者のブダイはヘルシンキ行きの飛行機に乗ったつもりが、間違って別の便に乗ってしまい、見知らぬ土地で降ろされてしまう。そこはやたらと行列ができる人口密集都市で、ブダイの知らない謎の言語が使われていた。人々は外国語を理解せず、言葉が一切通じない。ブダイは都市を探索して何とか状況を打開しようとする。 彼は憤怒のあまり、ナイトスタンドのガラス製の笠を、力いっぱい床に叩きつけた。するとそれは床に飛びちり、彼は右手を切ってしまった。おびただしい出血だった。手の周りにハンカチを巻き、さらにタオルを巻きつけたが、そこからも血は滲み出てくるのだった。彼はこの都市を憎んだ。なぜなら、この都市はありとあらゆる角度から彼を痛めつけ、傷つけようとしているし、性格の変容を彼に迫ってくるからだった。なぜなら、この都市は彼の身柄を幽閉し、脱出させよ
スティーブ・シルバーマン『自閉症の世界』(正高信男・入口真夕子訳 講談社ブルーバックス)が刊行されました。この本の原書"NeuroTribes"は、欧米では数々の賞を受賞した話題作なのですが、翻訳は全訳ではありません。これは訳者あとがきにも書いてあるとおりです。 カット部分が最も大きいのは序章で、おそらく1/10くらいに縮められています。内容も大きく変わっているため、章題も変わっています。訳書では「自閉症は増えているか」ですが、原書では"Beyond the Geek Syndrome"、「ギーク症候群を超えて」というタイトルで、シリコンバレーの話や、著者が本書を書くに至ったきっかけなどが書かれています(Perl開発者であるラリー・ウォールの話もカットされた部分に出てくるんですが、エピグラムはそのままなので意味がわからなくなってます)。 巻末の謝辞や参考文献一覧も割愛されてます。謝辞はとも
結論から書くが、本書は、音楽鑑賞、読書、アニメの鑑賞、スポーツ、ファッション等々……の、いわゆる娯楽的に行われる「趣味(hobby)」について、なんらかの学術的な方法で分析をしたいと思っている人なら、迷わず読むべきものである。 本書の優れた点は大まかに三つある。一つめは、社会学の領域で趣味を分析するにあたり、ブルデューの方法論についての批判を根本的に行っている点だ。 人々の「趣味(hobby)」についての理論や、統計的な分析の先行研究の中で、最も重要なのはピエール・ブルデューの『ディスタンクシオン』(1979=1990)だろう。特に彼の「文化資本」という概念は、家庭環境や趣味活動などの違いによって生じる、集団間の文化の違いと、それによって起きる様々な格差を説明する便利な言葉として、日常的に使用されつつあるように思う。ブルデューとはアプローチが全く異なるが、現代日本での統計的調査に基づく
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く