埋蔵文化財は私たちの来し方を探る最大の手掛かりである。ウチナーンチュとは何かを知る大きな手掛かりを、生かさない手はない。 名護市辺野古の新基地建設の埋め立て予定地内で土器や石器が発見された。2月に文化財「碇石(いかりいし)」が見つかった現場の近くだ。ここが新たな遺跡と認定される公算が大きくなった。 常々「法治国家として粛々と進める」と述べている菅義偉官房長官のことだ。むろん文化財保護法の規定はご存じだろう。同法は遺跡や文化財が見つかった場所付近の工事について、文化財の有無を確認する試掘調査と文化財を記録する本調査を義務付けている。よもや法を破ることはあるまい。時間を惜しまず、キャンプ・シュワブ内を徹底調査するのが当然の帰結である。 碇石が見つかっただけであれば、「外から運び込んだにすぎない」と政府が強弁する恐れもあった。それなら碇石だけを保存し、工事を進めることもあり得た。 だがその周辺で
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