学生時代、私はよく、工学的理論とその現実問題への応用との間には大きな隔たりがあると感じていました。たとえば、航空宇宙工学のカリキュラムの多くは、ナビゲーションや画像処理の課題に取り組むことを避けているような印象を受けました。こうした課題は航空宇宙エンジニアではなく、コンピューター科学者の範疇だという認識が、カリキュラムで取り上げられない一因となっていました。私は常々、こうした認識はおかしいと考えていました。私たちの生きるこの世界は複雑で、工学部の学生に現実的な課題の解決方法を教えるには、学際的なアプローチが必要だからです。