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ブックマーク / bandshijin.com (260)

  • かもめ児童合唱団『インターネットブルース』 ひとごとじゃないよ!!!!!!!!!!

    かもめ児童合唱団のアルバム『インターネットブルース』(2016)収録の標題曲。 かもめ児童合唱団公式サイトに“三浦半島最南端の太陽の子供たち”という自己紹介がある。 神奈川県三浦市在住の声楽家・小島晁子が指導する合唱団。結成は1972年(私よりずっと先輩だった!)。メンバーは4歳〜13歳で約30人。児童は成長して入れ替わる。 港町である地元の三崎にゆかりのある北原白秋(Wikipediaへのリンク)や小村三千三(こむら・みちぞう。関連記事へのリンク)を中心に歌うというが、2008年以降のCDやレコードリリースはめざましく、オリジナルやJ-POPやフォーク、コラボレーションのレパートリーも目立つ。“空き地ライブ”と称した自主ライブをする。 彼らと出会って2008年以降制作を共にするようになったのが音楽プロデューサーの藤沢宏光(関連記事へのリンク:J-WAVE)。『インターネットブルース』の作

    かもめ児童合唱団『インターネットブルース』 ひとごとじゃないよ!!!!!!!!!!
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    bandshijin 2020/10/03
    かもめ児童合唱団『インターネットブルース』。現代的な悲哀のど真ん中をまっすぐな子どもの視線で歌い上げた名曲。なんておかしみと共感に満ちた歌詞、洗練のサウンドか。作詞:藤沢宏光、作曲:菅原弘明
  • Radiohead『Creep』 フェイバリット・バンドのファースト・スマッシュ

    朝起きたらあたまのなかにこんなメロディがあった。 「ソラファ♯ーソー…」 歌詞はこんなかんじ。 「うぇにゅわーびふぉー…」 なんだ、Radioheadの『Creep』じゃないか。 なんだとはなんだ。 私のもっとも好きなバンドのひとつだぞ。 私は好きなミュージシャンやらなんやらを問う空欄を提示されたら反射的に「Radiohead、くるり ほかたくさん」などと書くことが多い。鐘の音を聴いたらヨダレを垂らす犬みたいに、そういう風にできあがってしまっている。 『Creep』については町山智浩『当はこんな歌』(アスキー・メディアワークス、2013)に載っていた。 洋楽の歌詞の翻訳・解説。意味を知らずに聴いていた曲が実はこんな歌詞だったんですよとこのは教えてくれる。のタイトルがこのことをそのまんま表している。アマゾンで音楽書籍を検索していたら関連商品として表示されてポチってしまった。タイトルと

    Radiohead『Creep』 フェイバリット・バンドのファースト・スマッシュ
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    bandshijin 2020/10/02
    「くそ」を日常的に強調のイミでつかう。とくべつなレディオヘッドの一曲。
  • 坂本慎太郎『あなたもロボットになれる feat. かもめ児童合唱団』 異世界のナンセンス

    ゆらゆら帝国が好き。 高校生の頃に知って、そのソングライティングセンスと3人編成バンドの演奏……歌詞と刺激的なサウンドに酔った。 バンドは2010年3月31日に解散してしまって、メンバーそれぞれの道を歩んでいることと思う。 中でも、坂慎太郎の活動は私に届く。私がすくったのはその大海の一滴だけど。 昨日知ったのが、『あなたもロボットになれる feat. かもめ児童合唱団』。 歌詞のナンセンスが最高。眉間にチップを埋め込むだけで私もロボットになれるなんて…… 話を逸らすけれど、ナンセンスとは何かを私は長新太の絵から学んだと思っている。『キャベツくんとブタヤマさん』(1990)は私のフェイバリット・絵のひとつ。 こうした作品の世界をナンセンスと形容することを覚えた私は、坂慎太郎の描く作品のそれも、ナンセンスの面構えを一部に含んだ表現だと考える。長新太と坂慎太郎に共通点、関連を見出してい

    坂本慎太郎『あなたもロボットになれる feat. かもめ児童合唱団』 異世界のナンセンス
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    bandshijin 2020/10/01
    ナンセンスな歌詞。カントリーとR&Bを融合したようなサウンド。鳴りものが楽しい。「異世界」かつ私の現実と背中合わせ。ぞっとする感じもあって、でもそれは怖くなくて、無情で純粋で快いものだと受け入れている。
  • 沈没家族とMONO NO AWARE

    私には、素敵な映画を耳打ちしてくれる友人知人がいる。きのう教えてもらったのが『沈没家族』(2018)。 武蔵大学の学生だった監督・加納土の卒業制作で生まれた作品の劇場公開版。 いま、ポレポレ東中野で観られるそう(※執筆時:2020年10月)。2019年・今年(2020年)と上映を重ねて来た様子。映画の舞台も東中野なので「里帰り上映」と銘うたれていた。 シングルマザー(監督の母、加納穂子)がはじめた共同保育で育った、監督の加納土。その共同保育(と共同生活)の取り組みにつけられた名前が「沈没家族」。 成長した監督が、当時をともに過ごした人を追う。母、父をめぐる。取材する。そういう内容の映画だ。 MONO NO AWAREの『A・I・A・O・U』。 浮遊感。歌詞の乗せ方。リフレイン。ありふれた手触りの語彙を繰った、ただならぬフックのポップ感。 エレクトリック・ピアノの音、ドラムス。まろみのある音

    沈没家族とMONO NO AWARE
    bandshijin
    bandshijin 2020/09/30
    彼らは出会った音楽のいいところをとりいれて「MONO NO AWARE」としてユニークに新しくてどこかなつかしい音楽を表現する。センス高いなぁと思う。玉置と加藤が八丈島出身というパーソナリティも面白いし、稀有だと思う
  • Polaris『コスタリカ』のサンバビート

    掘るほどに音楽は限りない。自分の知らない音楽のほうが多いのだ、当然だけど。「何については、口をつむぐ」を決めて、その通りにするのは大変だ。対象が無尽蔵にあるから。 だから結局、「何について口を開くか」を絞ることになる。言うまでもないことかもしれないけれど、言うまでもないことを言わなかったら、私風情に何が言えるだろう。 何か言わなくちゃいけないわけじゃないけれど、自分の存在までは消せない。黙っていても、存在するかぎり自分の肉体のスペースのぶんだけ他のものを押しのけるし、ったり飲んだりする。 音楽は動画ありきなのか ツイッターなどうろうろするといろんな音楽の情報が落ちているが、より爆発的に拡散されるものは「動画の存在」が前提みたいになっていて、音楽(音声)だけで存在するコンテンツが割合的には小さく感じる。 もちろん、ツイッター外のフィジカルに目を向ければ音楽(音声)それだけで存在するコンテン

    Polaris『コスタリカ』のサンバビート
    bandshijin
    bandshijin 2020/09/30
    坂田学のドラムスに深い影響を受けた。サンバ・キックをポップ・ソングで鮮烈に聴かせた私にとって初めての曲がPolaris『コスタリカ』。狂ったように聴いて真似に励んだ。キックと、シンバルのシックスティーンの妙
  • くるり『東京』のこと ひな型の外からナカを見る

    9月20日にオンラインでおこなわれた京都音楽博覧会2020。 くるりによるこの催し、前半は岸田繁楽団とゲスト・シンガー。後半はくるりライブで構成。 ゲストの個性も堪能したし、京都音博らしい「世界」を意識した選曲意図も感じた。 くるりの曲も、知っていたものでも見直すものが多くあった。 自分がどんなときにどんな状況でその曲にふれるかによって、感じ方がまったくちがう。 ライブで一期一会の演奏ならなおさらだ。音博2020は収録しておいたライブ演奏の映像を予定時刻に配信して、それ以降一週間はプレイバックが何度でもできるというものだった。完全な「生」のライブではなく収録だけれど、期間限定のプレイバック可で、この催しのために特別に演奏したものだから、「生」と「収録」のあいだ、「半生」くらいかなぁなんて思った。 この記事では京都音博2020のセットリストの中で印象的だった『東京』について少し。 『東京』に

    くるり『東京』のこと ひな型の外からナカを見る
    bandshijin
    bandshijin 2020/09/29
    くるり『東京』が生まれた背景にアンアーバーというアーティストがいるという。ゆらゆら帝国やそれに関連のありそうな音楽たちも思い出すそれだった。『東京』のインディ盤ヴァージョンも、その雰囲気を感じる。
  • 『トキオドライブ』奥田民生のDIYとCharのアニヴァーサリー

    先日、奥田民生『風は西から』MVをYouTubeで見たら、関連で出てきたタイトルが目を引きました。奥田民生のカンタンカンタビレという企画の一環で、【DIYでアナログレコーディング】というものです。 まさに私に向けられたかのような企画…いかに私のような愛好者が世間にいるかを知っていらっしゃるのでしょうか。 私はデジタルMTRやパソコンをつかって、自作曲を録音しています。アナログの録音機材は、高校生の頃に4トラックカセットMTR(マルチトラックレコーダー)をつかって数曲つくったくらい。オープンリールのテープレコーダーにはずっと憧れがあります。 フルアナログ録音は、ものによってはその稀少さのためか、価格の高騰で現代ではかえってハードルが高くなっている機材も? もちろん、かならずしもアナログ機材が高価でハードルが高いとは言い切れず、リバイバル需要に応えた安価な一般向け商品もあるかもしれません。でも

    『トキオドライブ』奥田民生のDIYとCharのアニヴァーサリー
    bandshijin
    bandshijin 2020/09/28
    奥田民生の、DIY術を堪能。ほんとうに目の前で『トキオドライブ』できてしまった!アナログの音像が楽想にも合っている。Charのアニヴァーサリーコンセプトアルバム『ROCK+』への提供曲。
  • 原田知世『くちなしの丘』(『music & me』収録)とキセルチック・ソングたち

    先日このブログで紹介したキセル。京都出身の音楽ユニットだ。辻村豪文(つじむらたけふみ)と辻村友晴(つじむらともはる)の兄弟で、辻村豪文がお兄さん。 わたしが最初にキセルを知った曲、『ハナレバナレ』。ふわふわと漂う和声、ローファイな印象の単調なビート、やわらかいリズムを添えるギター、視線を動かすポルタメントするシンセ。バックグラウンドボーカルの喉が耳元にあるみたいに近い。柔和だけどポジションの高いメインボーカル(兄・豪文さん)が儚げ。 キセルのメンバーは素敵な楽曲を素敵なミュージシャン・歌い手たちに提供している。また、彼らのオリジナルをほかのミュージシャンがカバー、共作したパターンもある。 斉藤和義によるカバーの『ベガ』(『紅盤』(2007年)で聴けます)、YUKIとの共作『砂漠に咲いた花』(『Commune』(2003年)で聴けます)が真っ先に私の頭に浮かぶ。 斉藤和義『ベガ』。ドラムス、

    原田知世『くちなしの丘』(『music & me』収録)とキセルチック・ソングたち
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    bandshijin 2020/09/28
    佳曲を他ミュージシャンに多数寄せているキセル。原田知世『くちなしの丘』もそのひとつ。優しいグルーヴの美バラード。MVがすてき。音楽の仕掛けも凝っている。キセル・原田知世の両バージョン聴き比べも面白い。
  • 京都音楽博覧会2020 視聴メモ(後編)くるりライブ 

    京都音楽博覧会の見逃し配信が日(執筆時)23:59まで。昨日は前半、岸田繁楽団とゲストパートの視聴メモを書いた。日は後編、くるりライブだ。 愉快なピーナッツ 4拍目のウラからはじまる。オリジナル音源鑑賞時に、これがとれなくて(カウントできなくて)狂ったように分析したことがある。今回音博で久しぶりに聴いたらまたカウントがとれなくて、リズムを聴き取り書き出して夢中で分析してしまった。やっぱり4拍目ウラからはじまるアウフタクトだった。サビでオルガン。サビ後のピアノのコードの白玉(長い音符)が美しい。佐藤征史のコーラスボーカルが落ち着いたサビで調和。のちの、熱が上がる間奏の一瞬。松大樹の歪んだギター。ぐわっとやって、また平熱に。BOBOのライドシンバルの8ビートが曲をぐんぐん前に推す。後奏もピアノの白玉がきれい。 さよならリグレット 美しいピアノのテンションある和音ではじまる。メロ折り返しの

    京都音楽博覧会2020 視聴メモ(後編)くるりライブ 
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    bandshijin 2020/09/27
    京都音楽博覧会2020見逃し配信は本日23:59まで。前編は岸田繁楽団とゲスト・シンガーパート。後編はくるりライブ。こちらは後半についての視聴メモ。4月リリース『thaw』収録曲『鍋の中のつみれ』歌詞が私に響いた。
  • 京都音楽博覧会2020 視聴メモ(前編)岸田繁楽団とゲスト・シンガー(畳野彩加、UCARY & THE VALENTINE、小山田壮平)

    京都音楽博覧会2020 視聴メモ(前編)岸田繁楽団とゲスト・シンガー(畳野彩加、UCARY & THE VALENTINE、小山田壮平) 9月20日(日)19:30に“配心”した京都音楽博覧会2020。見逃し配信はあす23:59まで。もういちど通して聴いて、逐一メモにしていきたいと思った。 Main Theme 岸田繁楽団オリジナル。軽快なウラ打ちのギター。バイオリンの跳躍のメロディが気持ちいい。「チャンチャチャチャッチャ、チャッチャ!」で終止かとおもいきや転調。野崎氏のアコースティック・ピアノが裏打ち。さまざまなモチーフが相容れる。フェルマータしてまた曲調がかわる。クラリネットのソロ。こういう曲調、なんていうんだっけかな。高校や大学で学んだと思うが忘れてしまった。ワールド・ミュージックを思わせる。欧州の街の路上を。曲は主題に戻る。ドラムセットもこの編成にいるのが斬新。ガット・ギターとの絶

    京都音楽博覧会2020 視聴メモ(前編)岸田繁楽団とゲスト・シンガー(畳野彩加、UCARY & THE VALENTINE、小山田壮平)
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    bandshijin 2020/09/26
    新しい形、内容での開催にチャレンジした京都音楽博覧会2020。岸田繁楽団とゲスト・シンガーたち。くるり曲、ゲスト曲ほかをアンサンブルで。既存曲に解釈が広がる。楽団オリジナル曲には音楽の幸福を感じる。
  • 土が薫る Dr. John Iko Iko

    Walk off the Earth という人たちの曲『HERE WE GO!』の動画を視聴していて気になったのが”Iko Iko”(アイコ アイコ)という歌詞。 動画でDr. JohnがIko Ikoの意味を説明している。「I Go」の意味らしい。司会者が「活用形ね」と相づち。「邪魔だ!ひくぞ のイミもある」「おどし?」「その活用形だね」と続く。会場の聴衆が笑う。……というやりとりがある。動画を見ていた私も気づくと最上級のニヤニヤ顔。 バンドが音楽をはじめる。Dr. Johnのピアノが山の頂から滑り落ちる石のようにポロポロと転がり込んでくる。 第一声。ダミった声色。歌詞中の発音「ジャカモゥ……」を意識して「ジャミ声」とでもいおうか。早くも私はDr. Johnの虜へ片足つっこむ。遅かった。片足はすぐに両足ずぶずぶになった。すっかり心を許した。 歌詞の英語がどこか聞き慣れない。心地よい違和感

    土が薫る Dr. John Iko Iko
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    bandshijin 2020/09/26
    偶然知った『Iko Iko』から、ウルフルズの『大阪ストラット』を嫌でも思い出す。当然、意識したのだろう。Dr.Johnのダミ声には宇宙がある。すっかりファンになってしまった。もうこの世にいないなんて。
  • 旅人よ 加山雄三・岩谷時子 作詞作曲の模範作 ゆらぐリズムのリフレイン

    作詞:岩谷時子、作曲:弾厚作。加山雄三のシングル『夜空を仰いで』(1966)に収録されたB面曲。アルバム『加山雄三のすべて 第二集』(1967)に収録。 ハードボイルドというのか西部劇っぽいというのか、私の知見も言葉も足りないのでうまく表現できませんが、「さすらう者」を映したフィルム、ロードムービーのような孤独と哀愁を感じる曲調です。 加山雄三のハーモニーが極上で、声の質量感は大衆音楽の王様然としています。ユニゾンするところもあれば、歌詞のままハーモニーするところもあって、同じパートをダブリングしたサウンドになる瞬間と、ハーモニーになる瞬間を行ったり来たり。 Dマイナーキーですが、Bメロ(?)で平行調のFメージャーになります。ここでメインボーカルがハーモニーから解き放たれ、単一の線になり、バックグラウンドボーカルがオブリガードっぽくなります。あまり「バックグラウンドボーカル」と、奥まった役

    旅人よ 加山雄三・岩谷時子 作詞作曲の模範作 ゆらぐリズムのリフレイン
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    bandshijin 2020/09/26
    犬の尻をみて「tale」(しっぽ)を思ったことから連想していろいろ音楽を聴きあさる。リトル・リチャード、ビートルズ、くるり、YOASOBI、Weezer。腰を落ち着ける場所が定まらない。「hip」ではじまる『Island In The Sun』で終
  • ブルースだろうがなんだろうが Oasis『Whatever』

    Oasisのことは気付いたら好きだった。いつからか思いだせない。高校生のときに好きだった記憶がある。 『Whatever』のシングル(EP? 1994年)を持っている。大好きな曲だ。 『QUE!』(2002年)というコンピレーションがある。これにもOasis『Whatever』が収録されている。これはテレビでつかわれた曲をあつめたコンピ。当時CMにつかわれていた The Clashの『I Fought the Law』(Sonny Curtisのカバー)がかっこよくていいなと思って、それをあたろうと思ったらそれが入っているコンピがみつかったからそれにしたのだ。なんのCMだったか忘れた。クルマのCMだったか。それ以外にもいろいろ気になる曲が入っていたからちょうどよかった。 『Whatever』。 イントロのアコギ。それからストリングスの存在が大きい。コード進行はカノン進行をおもわせる滑らかな

    ブルースだろうがなんだろうが Oasis『Whatever』
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    bandshijin 2020/09/25
    高校の時にはすでに好きだったOasis。あまり歌詞の意味を意識してこなかったけれど、あらためて聴いたらまた一際良い。ブルースだってなんだって。
  • 詩人による詞 『TAKESHIの、たかをくくろうか』

    SWITCH VOL.38 NO.6 JUN.2020』を買った。 特集は「うたのことば」。松隆のインタビューが載っている。自選の詞も11載っている。 購入に至った伏線として、岸田繁(くるり)が載っていることもある。私はくるりファンだからだ。最近の私の消費に占める「くるり関連」は大きい。くるりメンバーや公式Twitterのフォローを始めたことで情報がよく流れ入るようになったからだと思う。 脱線したが、岸田繁が詞について思うことや、「詞」を主眼として選んだ自作や他の人の作が載っている。並んで、佐野元春・aiko・川谷絵音・中村佳穂も載っている。 憧れの人が詞について思い、曲を挙げている。すると、当然(当たって然りとは偉そうだけれど)自分もやりたくなる。 特に「詞」に着目して私が思い出した曲が、『TAKESHIの、たかをくくろうか』(1983)だった。これは、2018年1月に「谷川俊太郎展

    詩人による詞 『TAKESHIの、たかをくくろうか』
    bandshijin
    bandshijin 2020/09/25
    オペラシティで見た『谷川俊太郎展』で知った曲。作詞・谷川俊太郎、作曲・坂本龍一には驚いた。和音にもメロディにもあるメジャーセブンスの響きが洒脱。諦観漂う歌詞が美しい。オールナイトニッポンで使われた曲。
  • ウルフルズ『笑えれば』 感じ入った時間の幅

    ウルフルズの『笑えれば』の発表がいつだったか…公式サイトを見てみる。シングルのリリースが2002年2月20日。……と、気になった。公式サイトを見るに、映像作品『OSAKA ウルフルカーニバル ウルフルズがやって来る ヤッサ!ヤッサ!ヤッサッサ!』、『ULFULS LIVE TOUR 2002 ツーツーウラウラ』をリリースしたのも同じ年月日になっている。新曲シングルと映像を2タイトルも同時期に出すとは、すごい活発。 私が高校への入学を目前にした中学3年生だったとき。推薦で合格を早めにいただけて、人生ではじめて「プレステのある生活」を謳歌していた。『ファイナル・ファンタジーⅦ』をアホみたにプレイした。 4月を迎えて高校生になった。そこで早速出会った人がいる。頭を真っ白にブリーチして革ジャンを羽織った軽音楽同好会の先輩。風貌がクレイジーだった。私を一目見たその先輩、言う。「お前、何か(楽器)やっ

    ウルフルズ『笑えれば』 感じ入った時間の幅
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    bandshijin 2020/09/24
    きれいなコード進行。低音を、階段を一段ずつ降りて行くように滑らかにつないでアコギで弾ける。メロもサビも概ね同形。この安定の進行上でドラマの歌詞が踊る。自省。諦観。無情と人情。理想と現実がせめぎあう。
  • Radiohead『Sit Down. Stand Up』の混沌と「圧」

    生きたくなる系 Radioheadが好きだと言ったら、「死にたくなる系ね」と言われたことがあって、たいそうショックだった記憶がある。 これは、私が高校生の頃に出演したあるライブハウスのスタッフさんの言葉で、それを言われた私もちょうど高校生かそれに近いくらいの時だったと思う。 そおかぁ、コレは「死にたくなる系」なのか。そうとらえる人もいるのかと目を丸くした。私はRadioheadを聴いて死にたくなったことは一度もない。むしろ生きる勇気をもらったくらいである。勇気ってなんだ、とも思う。「良かったな、生きてて」という感慨。良くも悪くも、その程度のものではある。 「圧」に泣く 私はRadioheadの『Sit Down. Stand Up』(『Hail to the Thief』収録)を聴いて泣いたことがある。 ・この曲のどこで泣くの?! ・わかるわぁ。 ・その曲知らない。 ・それ以外 あなたはど

    Radiohead『Sit Down. Stand Up』の混沌と「圧」
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    bandshijin 2020/09/24
    理解されないこと承知ですけれど、Radioheadで私泣くことあります。音の圧がすごくて。こんこんと降りしきる雨のような。『Hail to the Thief』はアルバムとしても大好きです。歴代アルバムの英知というか。
  • スキマスイッチ『全力少年 produced by 奥田民生』 人格が出るプロデュース

    バンドに入れる各楽器を、自分一人で順番に演奏して全パート録っていく。多重録音を用いたひとりバンド制作スタイルで私はかれこれ2004年くらいから曲をつくっている。 この国でその制作スタイルの主要なひとりが奥田民生だと思う。彼は私の最たる憧れだ。 昨日も何気なく、加入している音楽のサブスクリプションサービスで彼の名前を検索してみた。同じタイミングで聴いた『風は西から』が良かったから。それが収録されたアルバム『O.T. Come Home』ほかを聴いてみようかと思いながら検索したのだ。 ずらりと並んだ、彼の作品たち。サブスクリプションサービスがすべてを網羅しているわけではなく、しばしば探しても聴けないものや、何かの権利関係の問題があるのかグレー表示になっているものもある。 スーっとリストを下ってみると、際立ったジャケット絵があった。 一人の男性が描かれている。正方形に大きく、寄りで。描き込み、線

    スキマスイッチ『全力少年 produced by 奥田民生』 人格が出るプロデュース
    bandshijin
    bandshijin 2020/09/23
    スキマスイッチ『全力少年』。原曲を知っていたけど奥田民生プロデュースバージョンがあったとは(2016)。アニメ『ALL OUT!!』エンディング曲。奥田節全開の多重録音ロックサウンド。曲の良さがまったく違う光を放つ。
  • 貴様のKimochi ZAZEN BOYS

    高校のときの友達にZAZEN BOYSを教えてもらった。 NUMBER GIRLもろくに通っていない不届き者が私だったけど、教えてもらったそれをいたく気に入った。 『Kimochi』が入っているアルバム、『ZAZEN BOYS』(2004)だった。 その友達とは、収録されている歌詞の一部を何気なく口に出しては話題にして、味わいの妙を笑い合ったり、感動のツボを共有したりしていた。 高校生だった私にZAZEN BOYSの歌詞の、何がおかしみだったんだろうか。それは今の私が思うそれと同じかもしれないし、違うかもしれない。そのときの『Kimochi』は、そのときの私だけのものだ。 変容するKimochi ZAZEN BOYSの歌詞が気持ちがいい。口に出して真似たくなる。人に話して共有したくなるおかしみがある。 ZAZEN BOYSは演奏も表現の個性も抜きん出いてる。それでいて、普遍だ。卓越や奇抜の

    貴様のKimochi ZAZEN BOYS
    bandshijin
    bandshijin 2020/09/23
    ZAZEN BOYSをバンドをやっている友達に教えてもらって、ひどく気に入った。『KIMOCHI』がいちばん好き。椎名林檎とテレビで共演していたのを見た記憶がある。諦観、欲望、敬愛、無力、激情の音の嵐が吹きすさぶ。
  • 人形の逃避行 奥田民生『風は西から』MV

    この曲、クルマのCM(※マツダの企業CM「Be a driver.」)で聴きましたね。サビを中心にCMで使われていたのを見ました。Gメージャーキーで大胆にⅶの「ファ♯」の音をボーカルメロディのサビのいちばんおいしい部分に使っていたのが強く印象に残っています。♪たましいーでーは「しーーーー」れーーの、「し」のところですね。(サビ折り返しなら♪たましいーーでーーゆ「こーーーー」ぜーーー、の「こ」のところ。) こんなMVがあったとは知りませんでした。ロボット…というか、クルマの衝突安全性試験のための人形?が動いている…! 動くと人形を「ロボ」と認識するようです、私。 無表情なのに場面ごとに豊かな表情を感じるのはなぜでしょうか。演じ手の身振り手振り、首や顔の角度、光の当たり方…いろんな要素がそれを感じさせるのでしょう。見事です。 逃げ出した人形さん、街のキオスク風?のお店に並んだ新聞を見てしまう。

    人形の逃避行 奥田民生『風は西から』MV
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    bandshijin 2020/09/22
    マツダの企業CMに使われた曲『風は西から』サビメロディのファ#が印象的で大胆。爽快な車の旅のお供にしたい。MV。車の衝突安全テストに乗り込む人形が主役。ほっこりとしておかしくもあり、ブラックユーモアでもある
  • レポート『京都音楽博覧会2020』 ライブとレコーディングの半生

    音博と配心 昨日は私の敬愛するバンド・くるり主催の『京都音楽博覧会2020』の配心だった。 「配心」という言葉は私も気に入って用いた。あえて説明すれば「配信」に掛けて生み出した言葉だろう。考案者は岸田繁だろうか? だじゃれのようだけれど、ほっこりとしたあたたかみと遊び、同時に誠意・真剣さを感じる。くるりらしい造語だ。 京都音楽博覧会(京都音博、音博とも)は2007年から毎年京都の梅小路公園で開催してきたけれど、今年は感染症が流行した社会を映して…いや、映すというか、それを受けてのくるりのこたえが「配心」だったのだ。 2019年までの京都音博はいわゆるフェス型のおまつり。でも地域振興や協働を重んじた郷土のおまつりでもある。ラジオで「あがりが悪い」と告白する岸田繁のトークを私は聞いた(FM京都『FRAG RADIO』。くるりは月曜レギュラー)。そのわりにやることが多く大変だとも。よっぽど「今年

    レポート『京都音楽博覧会2020』 ライブとレコーディングの半生
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    bandshijin 2020/09/21
    [京都[邦楽]][バンド][くるり][小山田壮平][andymori][畳野彩加][ UCARY & THE VALENTINE][音博][京都音博2020]オンライン開催した京都音楽博覧会2020。ライブ、収録、オンラインが複合した「半生」。ゲスト、楽団、くるり、サポート…