巨大。説明不要。 それは「巨大である」というただその事実において、我々を魅了し、全てを圧倒する。 自然界にあるものをミュージアムの展示空間に持ち込むとどうなるか。そのことの一端を実証してみせようというのが、本企画展の狙いである。大きく育った植物の葉を乾燥標本化し、額装を施して展示する。巨大葉を絵画作品のように壁吊りして観ると、自然界にあるもののスケールの巨きさが際立って見える。ただし、熱帯植物のように茎の根本から葉の端部までが五メートルにも達する葉の場合、原形を保ちつつ乾燥標本化することは至難である。また、それができたとしても、大きすぎて、保存管理上、不便極まりない。そのため、植物学者は所定の大きさの台紙の、そのサイズに合わせて巨大葉をいくつものパートに分断し、ひと揃いのセットとして保存する。しかし、これでは「大きさ」が伝わらない。そこでわれわれは違った方法に思い至った。自然界の所産を、縮