はじめまして。哲学科で美学・芸術学を学んでいるAZCIIと申します(リンクからTwitter(現X)に飛べます)。 この文章は、UT-virtualが駒場祭にて頒布した部誌に私が寄稿した論考を、designing plus nine のアドベントカレンダー2日目の記事として使い回し公開したものです。note初投稿のため勝手がよく分かっておらず、加筆修正等もあるかもしれませんが、ご承知おきください。 序ヘッドセットを装着する。瞑っていた目を開くと、広大な仮想世界が眼前に拡がる。ふと遠方を見遣ると、巨大な鯨が悠然と空を泳いでいる—— XRに何らかの関心を持ってこの部誌を手に取っている読者の方であれば、このような「仮想世界への導入」の情景を容易に思い描くことができるだろう。あるいは、何か特定のコンテンツ体験を想起するかもしれない。 2023年現在、XRコンテンツに「空飛ぶ鯨」を取り入れる演出は、