福島県の西部、新潟との県境にある只見町に一風変わった本屋があるのをご存知だろうか。 店の名前は「たもかく本の街」。 いわゆる新刊本を扱う店ではなく、古書店だ。 1994年に開業して以来、まもなく25年。 膨大な蔵書は、その数なんと約150万冊。 これは都内の大型書店が抱える在庫数をはるかにしのぐ数という。 控えめに言っても「日本一」。 そんな本屋がなぜ、人口5,000人にも満たない、冬ともなれば3メートルを超す雪が降る日本有数の豪雪地帯で四半世紀も営業しているのか。 代表の吉津耕一さんに話を聞いた。 「たもかく本の街」誕生までの前日譚 ログハウス風の建物がいくつも並ぶ。中には本がぎっしり 「最初は木工所としてはじまりました。しかし、当時(おそよ40年前)は木材が海外からどんどん輸入されはじめたころで、木工所がどんどんつぶれていた時代。それでもうちは後からはじめたのでやめたくなかったんですよ
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