7月4日に発売する中国SFの最高傑作「三体」は、文化大革命の1967年から2000年までの中国現代歴史に強く関わっている。作者の劉慈欣は創作する時、多分外国読者のことをあまり考えていなかったと思うので、70年代生まれの中国人にとって当たり前の事件をそのまま書いていた。更に、「三体」はあの時代の事件をモチーフや背景として扱っているだけじゃなくて、時代の動きも小説に反映したので、「三体」全文に対する理解や認識を深めるためにも、ぜひこの記事をご一読いただければと思う。日本語版の「三体」の序文や後書きにも、中国の歴史を紹介する内容が載せているはずだと思うが、もう発売に待ちきれない方もいるかもしれない、「三体」の予習として読んでもいいかなと思う。 最後、小説と関連する歴史を紹介する記事とはいえ、できる限り早川が公式に出した情報と同じ程度で、ネタバレしないようにします。どうぞご安心ください。 1949