著者プロフィール:新崎幸夫 南カリフォルニア大学のMBA(ビジネススクール)在学中。映像関連の新興Webメディアに興味をもち、映画産業の本場・ロサンゼルスでメディアビジネスを学ぶ。専門分野はモバイル・ブロードバンドだが、著作権や通信行政など複数のテーマを幅広く取材する。 MBAで勉強をしていると、投資ファンドをめぐる報道に違和感を覚えることが多い。日本のマスコミは、外資系金融ファンドを「ハゲタカ」と呼び、金の亡者として報道することが多い。しかし、本当にそうなのだろうか? ここでは現在進行形の事例として、PHS通信事業を行うウィルコムを取り上げる。KDDIの子会社だったウィルコム(当時はDDIポケット)は2004年、米系投資会社のカーライル・グループに売却された。厳密にいえば、カーライル60%、京セラ30%、KDDI10%を出資するコンソーシアムの支配下に入ったということだが、カーライルが買