大和ハウス工業は22日、2010年12月までの2年間で計32億円の残業代を支払っていなかったと発表した。 天満労働基準監督署による是正勧告を受けた社内調査で明らかになり、未払い賃金は4月の給与支給日に合わせて全額を支払ったとしている。 1月27日に是正勧告を受け、グループの全社員2万5025人について、09年1月〜10年12月の勤務実態を調べた。その結果、グループ32社のうち16社で未払いが発覚し、全社員の約4割にあたる9387人が、計32億614万円の残業代を受け取っていないことがわかった。精算された金額は、1人当たり月平均で約1万4000円だった。 残業時間は全体で151万時間を超え、1人当たり月平均で6・7時間。夜間は事業所を閉鎖し、終業時刻を記録する勤怠システムもあったが、サービス残業が横行していたという。