中国で食用油と燃料油を同じタンクローリーで輸送した事件は、食品安全に対する深刻な懸念を引き起こした。国営紙「北京日報」が詳細な調査報道を掲載したことで注目を集めたほか、英ガーディアン紙など欧米メディアも相次いで報じている。 北京日報の記者は潜入取材を行い、石炭燃料を積んだタンクローリーの運転手にインタビューを実施した。運転手は中国西部の寧夏ねいかから東海岸の河北省秦皇島しんこうとうまで、1290キロ以上を走ったという。 運転手は記者に「空の車両で戻ることは許されていない」と話した後、タンクローリーを洗浄することなく、河北省の別の施設へとタンクローリーを走らせた。32トン近い大豆油を積み込むためだ。 「公然の秘密」になっていた このような運用はめずらしいことではなく、他のタンクローリーも同様の輸送を行っていたという。この運転手は北京日報に対し、食品と化学燃料を同じタンクローリーで清掃せずに輸