JR上野駅の正面玄関口(映画「おもひでぽろぽろ」でも丁寧に描写されていた猪熊弦一郎の壁画がある)エントランスの2F、いまひとつ上手に再利用できずに残されてしまったかのような空間で、改装休館中の東京ステーションギャラリーの企画による、「現代日本絵画の展望」展が行われている。ここは第二会場で、別途第一会場があるようだ。私は上野しか見ていないが、ここに関しては作品の質はけして良くはない。あの辰野登恵子氏の作品すらイマイチに見える程だ。休館中でもこのような隙間的な場所を利用し展覧会を運営している東京ステーションギャラリーは素晴らしいと思うし、しかもその内容が現代作家の絵画展というのも特筆すべきなのだけど「本展覧会のための制作を依頼」したという形式は、少なくとも全面的に成功したとは言えないのではないか。 ここに山本麻友香氏と山口啓介氏がペインティングを出品していて、その事実と内容に少し驚いた*1。山