親たちは「ここまで育ててきたので、晴れ姿を見守るのは当然」と話し、主催者も見学スペースを確保。「親子同伴成人式」は、すっかり市民権を得たかに見える。だが、「若者の精神的な自立が損なわれる」との懸念の声も強い。子どもが自立するのは一体、いつなのか。成人式の会場をのぞいてみた。 8日、金沢市石引の「本多の森ホール」で開かれた成人式では、約800人の新成人が出席。その周囲をコの字に取り囲むように座っていたのが、普段着姿の保護者たち、その数は約150人に上った。 同市田上新町の男性会社員(47)は、会社を休んで娘の晴れ姿を見に来ていた。「20歳はまだまだ子ども。就職して社会人になるまでは責任を持って、面倒を見ないと」と目尻を下げていた。 企画者の一人で、俵公民館の主事を務める小倉弘美さんは「5年前は、成人代表者の保護者が来ていただけだったのに」と驚きを隠せない様子だった。 9日に市内のホテルで開催