ブックマーク / kihiminhamame.hatenablog.com (464)

  • [5]世界の借屋大将 ~井原西鶴『日本永代蔵』巻二の一~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    永代蔵 6巻 [1] - 国立国会図書館デジタルコレクション ※この記事では国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しています。 【原文】 「早《はや》、渡して帰りぬ」 「此の家《いへ》に奉公《ほうこう》する程《ほど》にも無き者《もの》ぞ。 温《ぬく》もりの冷めぬを請け取りし事よ」 と、又、目《め》を懸《か》けしに、思ひの外《ほか》に減《かん》の立つ事、手代《てだい》、我《が》を折りて、喰《く》ひもせぬ《もち》に口を開《あ》きける。 其《そ》の年《とし》明《あ》けて、夏《なつ》になり、東寺《とうじ》辺りの里人《さとびと》、茄子《なすび》の初生《はつな》りを目籠《めかご》に入れて賣《う》り来《き》たるを、七十五日の齢《よハひ》、是楽しミの一つハ弐文、二つハ三文に値段《ねだん》を定《さだ》め、何《いづ》れか二つ取らぬ仁《ひと》ハ無し。 藤市《ふじいち》ハ一つを二文に買い

    [5]世界の借屋大将 ~井原西鶴『日本永代蔵』巻二の一~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
    bob0524
    bob0524 2023/07/07
    ここまでケチだとかえってすがすがしいですね!
  • [4]世界の借屋大将 ~井原西鶴『日本永代蔵』巻二の一~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    永代蔵 6巻 [1] - 国立国会図書館デジタルコレクション ※この記事では国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しています。 【原文】 跪《けつまづ》く所で燧石《ひうちいし》を拾いて、袂《たもと》に入れける。 朝夕《てうセき》の煙《けむり》を立つる世帯持《せたいもち》ハ、万《よろづ》斯様《かやう》に気を付けずしては、有るべからず。 此の男、生《む》まれ付きて恡《しハ》きに非《あら》ず。 万事の取り回し、人の鑑《かゞミ》にもなりぬべき願ひ、斯程《かほど》の身袋《しんだい》まで、年取る宿に搗《もちつ》かず、 「閙敷《いそがハしき》時の人遣《ひとづか》ひ、諸道具《しよだうぐ》の取り置《を》きも喧《やかま》しき」 とて、是も利勘《りかん》にて、大佛の前《まへ》へ誂《あつら》へ、壱貫目に付き何程と極《きハ》めける。 十二月廿八日の曙《あけぼの》、急ぎて荷《にな》ひ連れ、藤

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    bob0524
    bob0524 2023/07/04
    人のお手本となる生き方をしている人が餅屋を無視?
  • [3]世界の借屋大将 ~井原西鶴『日本永代蔵』巻二の一~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    永代蔵 6巻 [1] - 国立国会図書館デジタルコレクション ※この記事では国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しています。 【原文】 繰綿《くりわた》、塩《しほ》、酒《さけ》ハ、江戸棚《ゑどだな》の状日《じやうび》を見合《みあ》はせ、毎日《まいにち》、万事を記《しる》し置《を》けバ、紛《まぎ》れし事ハ爰《ここ》に尋《たづ》ね、洛中《らくちゆう》の重寶《てうほう》になりける。 不断《ふだん》の身持《みもち》、肌《はだ》に単襦袢《ひとへじゆばん》、大布子《おほぬのこ》綿三百目入れて、一つより外《ほか》に着《き》る事無し。 袖覆輪《そでふくりん》と言ふ事、此の人 取《と》り始めて、當世《たうセい》の風俗《ふうぞく》、見よげに始末《しまつ》になりぬ。 革足袋《かハたび》に雪踏《セつた》を履きて、終《つゐ》に大道《だいだう》を走り歩《あり》きし事無し。 一生の内に絹物《き

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    bob0524
    bob0524 2023/07/01
    現代はネットで株取引ですが、いつの時代にも儲けの種は転がっていたのでしょう。
  • [2]世界の借屋大将 ~井原西鶴『日本永代蔵』巻二の一~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    永代蔵 6巻 [1] - 国立国会図書館デジタルコレクション ※この記事では国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しています。 【原文】 世界《セかい》の借屋大将《かしやたいしやう》 「借屋請状《しやくやうけじやう》之事、室町《むろまち》菱屋長左衛門《ひしやちやうざえもん》殿借家に居申され候 藤市《ふじいち》と申す人、慥《たし》かに千貫目《せんがんめ》御座候」 「廣《ひろ》き世界《セかい》に並び無き分限《ぶんげん》、我なり」 と自慢申セし。 子細ハ、二間口《にけんまぐち》の棚借《たながり》にて、千貫目持《せんがんめもち》、都《みやこ》の沙汰になりしに、烏丸通《からすまどほり》に三十八貫目の家質《かじち》を取りしが、利銀《りぎん》積もりて、自《おの》ずから流《なが》れ、始《はじ》めて家持《いえもち》となり、是を悔《くや》やミぬ。 今迄ハ、借屋《しやくや》に居ての分限《

    [2]世界の借屋大将 ~井原西鶴『日本永代蔵』巻二の一~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
    bob0524
    bob0524 2023/06/25
    何を基準に金持ちだと考えるか。なかなか哲学的です。ビル・ゲイツやイーロン・マスクと比べるとほとんどの人は貧乏人です。
  • [1]世界の借屋大将 ~井原西鶴『日本永代蔵』巻二の一~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    みなさま、ご無沙汰しております。 やっと、次のシリーズを始める準備がととのいましたw 今シリーズは、井原西鶴作『日永代蔵』[貞享五(一六八八)年刊]巻2-1「世界の借屋大将」を取り上げます。 はい、今シリーズは珍しくメジャー作品です。 先輩がこのお話に関する論文を書いてたりして興味深かったんで、私もこのブログで取り上げたくなっちゃいましてヾ(๑╹◡╹)ノ" 編に入る前に、まずは目録[目次]の部分をご覧ください。 日永代蔵 6巻 [1] - 国立国会図書館デジタルコレクション ※この記事では国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しています。 はい、何て書いてあるでしょうか? ヒント! 答えは三つ目コーナーとかの後!ヾ(๑╹◡╹)ノ" 僕は世界の三つ目大将になるよヾ(๑╹◡╹)ノ" たとえ世界の三つ目大将になっても、世間は冷たいでしょうヾ(๑╹◡╹)ノ" グループ参加

    [1]世界の借屋大将 ~井原西鶴『日本永代蔵』巻二の一~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
    bob0524
    bob0524 2023/06/20
    タイトルからして、おもしろそう!
  • 土左衛門 ~『近世奇跡考』より~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    以前の記事で水死体を意味する「土左衛門」という言葉が出てきましたが、 kihiminhamame.hatenablog.com 累ヶ淵の項で取り上げた、山東京伝作『近世奇跡考』[文化元(一八〇四)年初版]巻1-14に、 kihiminhamame.hatenablog.com 「土左衛門」の語源についての考察があったので、小ネタとしてヾ(๑╹◡╹)ノ" 近世奇跡考 5巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション ※この記事では国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しています。 【原文】 十四 成瀬川土左衛門《なるせがハどざゑもん》 享保九年午六月、深川八幡社地《ふかがわはちまんしヤち》の相撲《すまひ》の番附《ばんづけ》を見しに、成瀬川土左衛門《なるせがはどざゑもん》 奥州産、前頭《まへがしら》の始めに有り。 案ずるに、江戸の方言《ほうげん》に溺死《できし》の者を土左衛門と

    土左衛門 ~『近世奇跡考』より~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
    bob0524
    bob0524 2023/06/11
    思わぬところに語源があるものですね。
  • [完]日本三大怪談+累ヶ淵~『狂歌百物語』より~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    最後に、『狂歌百物語』に描かれた日三大怪談+累の挿絵を紹介して、このシリーズは終了しようと思います。 ※富山大学附属図書館ヘルン文庫所蔵 TOPページ - 富山大学学術情報リポジトリ 『狂歌百物語』は近年、復刻された活字も出版されているのですが、現代語訳がついていないのが残念です。 それに、翻刻した方が読めなかったのか、規制が入ったのか、▢で空欄になっている箇所が少なからずあるのが少々残念です。 お岩さんの項に掲載されているこの狂歌も、そのではこの三文字が空欄になっています。 みなさんは、読めますか??? えへん、私には読めますヾ(๑╹◡╹)ノ"ヾ(๑╹◡╹)ノ"ヾ(๑╹◡╹)ノ" 久々のくずし字クイズでございます。 正解は次回! と言いたいところですが、もったいぶっても仕方ないので、正解を言いますw。 答えは「おこし」でした。 【原文】 怪談の 四ツ谷土産と 聞いてさへ おこしの名

    [完]日本三大怪談+累ヶ淵~『狂歌百物語』より~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
    bob0524
    bob0524 2023/05/27
    連想で怖がる。これこそ人間だと思いました。
  • [11]累ヶ淵~『近世奇跡考』より~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    ※この記事では国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しています。 近世奇跡考 5巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション 【原文】 絹川《きぬがハ》累ヶ淵《かさねふち》の圖《づ》 霊仙寺《りヤうぜんじ》と云ふ寺の下を霊仙寺ヶ淵と云ふ。 累、害せられし時、此の岸の栁の陰にて法恩寺村清右衛門と云ふ者、始終を見届けしと云ひ傳ふ。 清右衛門子孫、今に有りとぞ。 累ヶ淵 累、此の所にて害せらる 与右衛門宅より累ヶ淵へ二町余り、法蔵寺へ同じ。 【現代語訳】 絹川《きぬがわ》累ヶ淵《かさねがふち》の図 霊仙寺《りょうぜんじ》と言う寺の下を、霊仙寺ヶ淵と言う。 累が殺害された時、霊仙寺ヶ淵の岸の柳の陰で、法恩寺村の清右衛門と言う者が一部始終を見ていたと言い伝えられている。 清右衛門の子孫は今も居るという。 累ヶ淵 累はこの場所で殺害される。 与右衛門宅から累ヶ淵へは二町余り[約二二〇

    [11]累ヶ淵~『近世奇跡考』より~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
    bob0524
    bob0524 2023/05/21
    鬼怒川は由緒ある地のはずなのに、廃墟ホテルが並ぶ現状が悲しくなります。
  • [10]累ヶ淵~『近世奇跡考』より~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    ※この記事では国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しています。 近世奇跡考 5巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション 【原文】 与右衛門、後に剃髪して、西入《さいにう》と云ふ。 延宝四年六月廿三日、死す。 其の子孫、今も尚《なほ》、羽生村に有りて、代〻堀越与右衛門と名告《なの》る 當代にて西入与右衛門より、五、六代、相續《さうぞく》すと聞きぬ。 菊ハ長壽《ちヤうじゆ》にて、享保十五年 戌《いぬ》 五月三日、七十二歳にて、身罷《みまか》りぬ。 同村羽生山法蔵寺ハ、与右衛門代〻の菩提寺《ぼだいじ》也。 累《かさね》、助《すけ》、菊、三人の墓《はか》有り。 累《かさね》、助《すけ》、成仏得脱《じやうぶつとくだつ》の絵曼陀羅《ゑまんだら》有り。 明顕瑞祥録《めいけんずいしやうろく》と云ふ古書《こしよ》二巻有り。 累等《かさねら》が事跡《じせき》を録《ろく》す。 法蔵寺 過

    [10]累ヶ淵~『近世奇跡考』より~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
    bob0524
    bob0524 2023/05/14
    昔の文字が残っていて当時を想像できるのはすばらしいことです。
  • [8]累ヶ淵~『近世奇跡考』より~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    あれ?「累ヶ淵」のお話はもう終わったはずなのに、まだ続いてる??? ちょっと気になることがあるんだよヾ(๑╹◡╹)ノ" なに? 「累ヶ淵」って言葉が、作中で一度も出てこなかったから気になってさヾ(๑╹◡╹)ノ" それなら、「累ヶ淵」の件に関して、山東京伝『近世奇跡考』[文化元(一八〇四)年初版]巻2-7で詳しく考察されているから、該当箇所を見てみようよ。 ※この記事では国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しています。 近世奇跡考 5巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション 【原文】 七 羽生村《はにふむら》累《かさね》の古跡《こせき》 下総国《しもふさのくに》岡田郡《をかだごほり》羽生村、百姓与右衛門 累《かさね》、正保四年 亥《い》 八月十一日、夫与右衛門が爲《ため》に絹川《きぬがは》において殺害《せつがい》せらる。其の所を今に累ヶ淵《かさねがふち》と云ふ。 与

    [8]累ヶ淵~『近世奇跡考』より~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
    bob0524
    bob0524 2023/05/09
    配偶者を次々と殺害するサイコパスは、どの時代にも一定数いたのでしょうね。
  • [6]累ヶ淵~『新著聞集』より~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    国書データベース ※国文学研究資料館所蔵 (CC BY-SA) 【原文】 助《すけ》と言ふ者なり。 慶長《けいちヤう》年中に絹川《きぬがハ》にて沈《しづ》め殺《ころ》されしが、此の度《たび》、累《かさね》が往生《わうじヤう》セし事をうら山しく思ひて来れり」 と言へバ、村《むら》の老年《らうねん》が曰《いは》く、 「其れは累《かさね》が兄《あに》なり。 其の者の母《ハゝ》、助《すけ》を他所《たしよ》にて産《う》ミ、六歳の時、此の村に嫁《か》し来れり。 然《しか》るに、継父《けいふ》、助が生まれ付《つ》き悪《あ》しきを否《いな》ミて、『佗《た》に育《ヤしな》ハセよ』と一向《ひたすら》に云《い》ひしかば、母《ハゝ》、 『此の子、醜《ミにく》く生まれ、我だに悒《いぶセ》く思ふに、誰人《たれびと》が育ひ侍らん』 とて、絹川《きぬがハ》に連れ行きて、終《つゐ》に沈《しづ》め殺《ころ》しつ。 其《そ》

    [6]累ヶ淵~『新著聞集』より~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
    bob0524
    bob0524 2023/05/05
    育てたくても育てられなかった子供への思いが歪曲して、こうした物語になったのでしょうか。
  • [4]累ヶ淵~『新著聞集』より~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    国書データベース ※国文学研究資料館所蔵 (CC BY-SA) 【原文】 翌日《よくじつ》、又来り、「如何《いか》に」と問ひ給へバ、 「地獄《じごく》、極楽《ごくらく》を目《ま》の当たりに見侍りぬ。 極楽《ごくらく》の門前に僧、御座《おハ》して、『此の所の事、語《かた》るな』と固《かた》く制《せい》し給ひぬ。 其の僧、数珠《じゆず》を与へて、我《わ》が名を妙槃《ミヤうはん》と付け給ひし。 又、累《かさね》、其の門外にて、 『汝《なんぢ》は定業《じやうごう》来たらねバ、皈《かへ》るべし』 とて、衣の半《なかば》[はん?]を我に掩《をゝ》ひて、 『此処《こゝ》は地獄《ぢごく》なるぞ』 と云ひて去りにき。 我、衣《ころも》の隙《ひま》より覗《うかゞ》ひしに、白き途《みち》有りて、累《かさね》、其の方へ至ると思へバ、梦《ゆめ》の覚めたる心地《こゝち》しけり」 と語れり。 【現代語訳】 翌日、祐天は

    [4]累ヶ淵~『新著聞集』より~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
    bob0524
    bob0524 2023/04/30
    死後の世界への興味と想像力は現代より豊かだったのかもしれませんね。
  • [5]日本三大怪談に異議あり??? - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    あれ? 前回で「四谷怪談」「牡丹灯籠」「皿屋敷」の日三大怪談は終わったはずだけど、なんで続いてるの? 異議ありだからだよ! なにが? 日三大怪談が「四谷怪談」「牡丹灯籠」「皿屋敷」っていうのに納得できないの! なんで? だって、「牡丹灯籠」は、元々中国の話だし、「四谷怪談」「皿屋敷」のような恨みの要素が少ないからだよ! かといって、「牡丹灯籠」に代わって日三大怪談に入れるような話があるのかい? あるじゃないか!どん! ◆桃山人作・竹原春泉斎画「累《かさね》」『絵百物語』巻4[天保十二(1841)年] ※wikipediaより 「累ヶ淵《かさねがふち》」だよ! 「累《かさね》が死霊《しりょう》のことは、世の人の知る所也」 って書いてあるように、今では忘れられちゃってるけど、当時は誰でも知ってる話だったじゃないか! なるほど、それは一理あるね。 君が三百年生きてる妖怪だということを忘れ

    [5]日本三大怪談に異議あり??? - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
    bob0524
    bob0524 2023/04/20
    今も昔も怪談は最高のエンターテインメント!
  • [4]お菊虫 ~日本三大怪談~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    お菊虫に関しては、暁鐘成《あかつきかねなる》『雲錦随筆《うんきんずいひつ》』(文久二[一八六二]年刊)巻一に図入りで書かれています。 国書データベース ※国文学研究資料館所蔵 (CC BY-SA) 【原文】 〇播州巡覧圖會《ばんしうじゆんらんづゑ》ニ云《い》わく、皿屋敷の世話《せわ》ハ、児女子《じぢよし》の口にのミ殘りて、書き傳へたる物無し。 適《たま/\》播州志《ばんしうし》の類《るい》に聞ゝ書き等《など》有れども、芝居の下手趣向《へたしゆかう》に似て、必ず偽作《ぎさく》とハ見えたり。 寛政七年卯年《くハんせいしちねんうどし》、お菊虫と言ひて持て囃《はや》せり。 世俗《せぞく》にお菊の年忌毎《ねんきごと》に出づると言へり。 是《これ》、妄談《もうだん》の甚《はなハ》だしき也。 漢名《かんみやう》を蛹《よう》と言ひて、毛虫等の蝶《てふ》に成らんとす前に、先《ま》づ斯《か》くの形に變ハれり。

    [4]お菊虫 ~日本三大怪談~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
    bob0524
    bob0524 2023/04/15
    こういう書き方のスタイル、令和の時代にも受け継がれていますね。
  • [3]「皿屋敷」 ~日本三大怪談~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    「皿屋敷」は、家宝の十枚揃いの皿の一枚を割ったという濡れ衣で殺され、井戸に投げられたお菊さんが幽霊となり、毎晩、井戸の中から「いちま~い、にま~い、、、きゅうま~い、いちまい足りない~」と皿を数えて恨むというお話です。 「播州皿屋敷」と「番町皿屋敷」の2バージョンがメジャーです。 それでは、今回も北斎と芳年の浮世絵をどうぞ。 葛飾北斎「皿屋敷」『百物語』[天保1(1830)年頃] ※Wikipediaより 「さらやしき/百物語/前北斎笔[筆]/霍[鶴]喜板」 お菊さんの体が皿で表現されています。 月岡芳年「皿屋敷 お菊の霊」」『新形三十六怪撰』[明治31年(1898)年] 新形三十六怪撰 皿やしきお菊の霊 (新形三十六怪撰) - 国立国会図書館デジタルコレクション 「新形三十六怪撰 皿やしき/お菊の霊 芳年 芳年」 前回の四谷怪談と異なり、こちらは分かりやすく、井戸から現れたお菊さんの霊が

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    bob0524
    bob0524 2023/04/07
    怨念が虫や蟹になるのは、不気味なようでいてどこか滑稽。
  • [1]「四谷怪談」「牡丹灯籠」 ~日本三大怪談~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    久しぶりに怖い系のをやりたいなと思いまして、季節外れですが、「日三大怪談」でも。 とはいえ、「日三大怪談」って何?ってことで、検索してみると、誰が決めたかは知りませんが、「日三大怪談」は、「四谷怪談」「皿屋敷」「牡丹灯籠」のようです。 四谷怪談 「四谷怪談」は、夫の伊右衛門に殺されたお岩さんが、幽霊となって復讐をする話です。 葛飾北斎「お岩さん」『百物語』[天保1(1830)年頃] ※wikipediaより こちらの北斎の画像は、提灯からお岩さんが現れる、芝居のシーンを絵画化したものです。 以前にも紹介したのですが、みなさん、提灯に書かれている文字は読めますか? 抜き打ちくずし字テストですヾ(๑╹◡╹)ノ" 記憶の良いみなさんなら覚えておられるはずです! 正解は最後に! ちなみに、右上の文字は「お岩さん/百物語/前北斎笔[筆]/霍[鶴]喜板」です。 牡丹灯籠 「牡丹灯籠」は、毎晩、牡

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    bob0524
    bob0524 2023/04/01
    どの季節でも、怪談はちょっとどきどきしておもしろく読めますね。
  • 馬喰町の宿に帰る ~『金草鞋』初編下巻~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    ※この記事では国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しています。 国立国会図書館デジタルコレクション 国立国会図書館デジタルコレクション ※損傷個所は可能な限り修正しています。 【原文】 月麿画《つきまろが》 十返舎一九戯著《じつぺんしやいつくぎちよ》 二人ハ、一日見物して歩き、日も暮れければ、吉原《よしわら》限りに、また、両国《りやうごく》から五百羅漢《ごひやくらかん》、亀戸《かめゐど》、向島《むかふじま》、其の外《ほか》、王子《わうじ》、雑司ヶ谷《ぞうしがヤ》、堀ノ内《ほりのうち》ハ、此の後編に見物すべしと、先《ま》づ、馬喰町《ばくろてう》の宿へ立ち帰りける。 「さて/\、今日ハ芝屋さあの看板のう只《たゞ》見て来る。 吉原じヤア、御洒落《おしやらく》さあと行《い》き合《や》つて、手さあちくと触つて来る。 貝回《ばいまわ》しが気の違ハ無い内に、逃《ぬ》げて来る。 道/

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    bob0524
    bob0524 2023/03/28
    地名がそのまま現在まで残っているのが、とても興味深い。安易に地名を変えないほうがいいですね。
  • 待乳山聖天 ~『金草鞋』初編下巻~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    ※この記事では国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しています。 国立国会図書館デジタルコレクション 国立国会図書館デジタルコレクション ※損傷個所は可能な限り修正しています。 【原文】 待乳山聖天《まつちやましやうでん》 観音の境内を隅《すみ》/゛\まで回りて、矢大神門《やだいじんもん》を立ち出で、真つ直ぐに聖天町《しやうでんてう》と言ふに到り、此の所に待乳山《まつちやま》の聖天に参詣する。 大川筋目の下に有りて、至つての景地《けいち》なり。 狂「供へたア 大根《だいこ》人参 ばかしなり さてハ聖神《しやうじん》[精進] 様のお宮か」 案内 「もし、今日ハよつほど歩き申した。 是から吉原《よしハら》を見物なされて、もふ御宿へ帰りませう」 「その吉原たア、御洒落《おしやらく》の有る所《とこ》だア。 もし、己《うら》も今度御江戸さあへ、つん出来たもんだアから、吉原の御洒落

    待乳山聖天 ~『金草鞋』初編下巻~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
    bob0524
    bob0524 2023/03/23
    昔の人のお笑いセンス、興味深い。
  • 浅草観音 ~『金草鞋』初編下巻~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    ※この記事では国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しています。 国立国会図書館デジタルコレクション 国立国会図書館デジタルコレクション ※損傷個所は可能な限り修正しています。 【原文】 浅草観音《あさくさくハんをん》 御門跡《ごもんぜき》を出て、田原町《たハらまち》通りを真つ直ぐに、広小路に差し掛ゝれバ、女川菜飯田楽《めがわなめしでんがく》の茶屋、建て続き、往来を呼び立つる。 雷門を過ぎて、観音の御堂《おどう》へ着きけるに、参詣の人、群衆《くんじゆ》しければ、 狂「虱《しらみ》程 ぞろり/\と 這ひ出来て 人《ふと》さあ参る 千手観音」 案内 「サア/\、是から奥山へ行つてみませう、おいで/\」 「何《あに》、鹿でも居申すか、奥山と言ひ召さるから」 案内 「何《ナニ》、鹿ゞ居るものか、豆蔵《まめぞう》が居ヤすから、見なせへ」 「何《あに》、はあ、豆蔵が居るもんだア、御

    浅草観音 ~『金草鞋』初編下巻~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
    bob0524
    bob0524 2023/03/19
    浅草、今も昔も楽しいことにあふれ、ちょっと危ない街ですね。
  • 東本願寺 ~『金草鞋』初編下巻~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~

    ※この記事では国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しています。 国立国会図書館デジタルコレクション 国立国会図書館デジタルコレクション ※損傷個所は可能な限り修正しています。 【原文】 山下通り車坂の下、亀屋と言ふ奈良茶屋の前より、右の方へ真つ直ぐに行《ゆ》くと、三国一《さんごくいち》と言ふ甘酒の看板有るを、千久羅坊見るより、 「此処《こゝ》さあに、三国一《みこくふとつ》と書いてあらア、何《あん》だんべい」 案内「あれハ甘酒さ」 「甘酒たア、飯《めし》で拵《こさ》へた酒の事《こん》であんべい。 其れを三国一《みこくふとつ》と言ひ申すか。 我意《がい》にさあ、長つたらしい名で御座らア。 儂共《わしども》の国さあでハ、鍋尻餠《なべじりもち》の突つ突き潰し酒と言ひ申すハ、ハヽヽヽヽ」 ●其れより御堂《みどう》へ参るに、近頃、御造営成就して、結構なり。 狂「空さあへ 届く御堂

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    bob0524
    bob0524 2023/03/12
    「三国一」という言葉をよく目にしていましたが、日本・中国・インドなんですね。当時はこの三国が全世界だったのでしょうか。