今春、宮城県の高校3年生の英語力が「全国最低」だと地元メディアで報じられた。根拠となった文部科学省の英語教育実施状況調査は、テレビのバラエティー番組で取り上げられたり、マンションの広告に引用されたり、注目を集める。しかし取材を進めると、調査の客観性、信頼性に対して研究者から疑問の声が聞こえてきた。 英語資格を持たない生徒の英語力を、教員はどうやって判断しているのか。状況調査ではその根拠も質問され「(読む、聞く、書く、話すのうちの)2技能または3技能を測る試験のスコア」や「公式な記録と認定されない試験のスコア」などが選択肢とされた。調査を実施する文科省外国語教育推進室は、こうした試験の例として簡易版英検の「英検IBA」を挙げる。 ただ、埼玉大の奥住桂准教授(英語教育学)は「極端に言えば定期試験でリスニングを実施すれば『2技能を測る試験』にできる。選択肢には『その他』もあり、学校や自治体によっ
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