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ブックマーク / brevis.exblog.jp (10)

  • 工場はコストセンターか? そしてIT部門はコストセンターか? | タイム・コンサルタントの日誌から

    先週の9月1日(木)に開催したオンライン・シンポジウム『工場スマート化のための製造実行システム”MES” ― 広がる導入と実例に学ぶ活用方法』には、おかげさまで大勢の方にご参加いただけた。まずは深くお礼を申し上げたい。昨年10月に続き、MESをテーマとする2回目のシンポジウムで、ほぼ一日という長丁場だったにもかかわらず、たくさんの来聴者があったことは、この主題に対する関心の高さを示すと思われる。 わたしは(財)エンジニアリング協会「次世代スマート工場のエンジニアリング研究会」の幹事という立場で、今年の企画に関わった。昨年はどちらかというと、MESベンダーさんによる最新の製品情報提供が中心だった。そこで今年はよりユーザ側に立ち、具体的な先進事例を中心に、活用のベストプラクティスを紹介したいと考え、プログラムを組んだつもりだ。 幸い、どの講演も非常に中身の濃いもので、ねらいはある程度達したと思

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  • 製造業のデータって、ほんとはDXに向いていないのかもしれないね | タイム・コンサルタントの日誌から

    (前回のあらすじ)あなたは、ある製造業の工場に勤める若手のエンジニアだ。案外パソコンに詳しい、などとおだてられて手製のツールなどを作っているうちに、いつのまにか工場長から『製造IT担当』なる係にされてしまった。なんだか技術者というよりも便利屋みたいだな、などと思いながら、それでも製造ラインのデータを取得するIoTなどの仕組みを工夫したり、生産管理システムの改修要件をとりまとめたりしてきた。 そんなある日、社から突然、「全社DXチーム」のメンバーに任命されたから会議に来い、と命じられる。専務が委員長で、情報システム部の次長が事務局長だ。社内の主な部署から、若手中堅メンバーが集められている。だが、参加してみたものの、皆、何をすればいいのか思案顔であった。最近のデジタル技術は、従来のサーバとPCの中のITより、現実世界とインタラクションが強い、だからそれを利用すればいい、という意見もでた。だが

    製造業のデータって、ほんとはDXに向いていないのかもしれないね | タイム・コンサルタントの日誌から
  • 契約音痴は、まだ続いている | タイム・コンサルタントの日誌から

    10年ほど前のことになるが、プロジェクトマネジメント学会に呼ばれて「トワイライト・サロン」で講演を行ったことがある。テーマは「海外プロジェクトの共同遂行におけるリスク要因」で、海外の企業と組んで共同でプロジェクトを進める際に、どんなリスクが考えうるかと言う話だった。共同で組む場合、ジョイント・ベンチャーや、コンソーシアムなどいくつかの契約上のパターンがある。また、スコープをどう分担するかも問題だ。これらを考えた上で、最適なフォーメーションをデザインする必要がある。わたしは同僚のAさんと一緒に、来場者の前でこうした問題についての考え方をお話しした。 講演の後質疑応答の時間になって、幾人かの方が質問に立った。ところで、PM学会の参加者は昔も今も、ほとんどがIT業界の人たちである。話題も、IT開発系プロジェクトがなぜかデフォルトになってしまう。その中の1つは、プロジェクトがスタートしたしばらく後

    契約音痴は、まだ続いている | タイム・コンサルタントの日誌から
  • なぜ、製造業のIT化が進まないのか? 〜お金をちゃんと投資しよう | タイム・コンサルタントの日誌から

    わたしが中小企業診断士の資格を取ったのは、もう20年以上も前のことだ。その頃、診断士の試験は「鉱工業」「商業」「情報」の3コースに分かれていた。どの試験を通っても、おなじ診断士の資格を名乗れる。わたしは情報系を選んだ。「情報」コースには、さらに専門試験科目が「流通情報」と「生産情報」の二種類あったので、わたしは「生産情報」を選んで試験を受けた。工場づくりをビジネスとするエンジニアリング会社に勤める人間としては、当然の選択であった。 ちなみに診断士試験に「情報」コースができる前は、「鉱工業」と「商業」の二種類しかなかった。これはちょっと不思議である。だって、まるで中小企業には製造業と流通業しかないみたいではないか(鉱業も入っているが、石炭産業の盛んだった戦後ならいざ知らず、鉱業にはほとんど大企業しか残っていない)。しかし、たとえば運送業にも建設業にも、中小企業はたくさんある。それなのに専門試

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  • 見えない非効率 ー 今、動いているんだからいいじゃないか | タイム・コンサルタントの日誌から

    新任の取締役が、あるとき担当する事業部の支社を見に行った。一通り見学し、支社長らと懇談した後、かえろうとしたら、ある部署だけ灯りがついているのを見つけた。現場仕事はもう終業しているのに、管理部門の1セクションだけ、忙しそうに机にむかって仕事している。 「何をしているの?」と彼がたずねたところ、「社に送る書類を作成しているんですよ。毎月、数字をまとめて送らなけりゃいけないんで、残業になるんです。」との答えだ。資料を見て、さらにたずねる。「社は、この統計資料を見てどう役立てるんだろう?」「・・存じません。社にたずねてください。」 その取締役は社に戻ると、早速、送付先の企画部門にいって、その書類のことをきいてみる。すると、「ああ、その書類ですか。工場が毎月送ってくるんでね、ファイルして保管しているだけです」という。「でも、なんで工場はその書類を送ってくるのかな?」「さあ・・。」 いろいろ

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  • 技術リーダーの出現をはばむもの | タイム・コンサルタントの日誌から

    「最近の日の経済はどうですか?」——外国人と事をしていると、よくたずねられる話題だ。先週、北米の関連会社から来たエンジニア事していた時も質問された。またその前の週にも、フランスで開かれたPM関係の国際シンポジウムの夕会で、隣り合わせた顔見知りに、まったく同じ事をきかれた。彼は米国のビジネススクールの学部長だった。反対側に座ったインド人(彼は豪州の大学教授だったが)も、興味深そうに聞き耳を立てる。米国もオーストラリアも日から見れば隣国のようなものだが、こちらの発信力が低いせいか、日の状況はさっぱり分からないらしい。わたしは答えた。 --良くないよ。GDPは成長どころか、じり貧だ。株価は一応保っているけど、最近の報道によると、日銀と政府系の年金基金はなんと、上場企業全体の7%もの株式を買って持っているらしい。つまり買い支えているわけだ。 その問いに答えるのは、簡単ではない。経済学

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  • プロジェクト・マネジメントの目的とは何か | タイム・コンサルタントの日誌から

    中堅エンジニアが壁を破って成長するには、何を学ぶべきか。そういう問いに関連して、ここ何回か書いている。初級の仕事を一通りおえて、とりあえず一人前のことはできるようになっても、その先にしばしば壁がある。そこを乗りこえて面白い仕事をしていくためには、もう少しマクロにものを見て、人を動かせるようになっていく必要がある。 今年の1月に、静岡大学と浜松ソフト産業協会の共催によるプロジェクト・マネジメント講座に呼ばれて、初日の講師を務めさせていただいたときも、その話から始めた。集まった方はほぼ全員がIT技術者だった。IT分野は勉強会も盛んで、知識欲に燃えた熱心なエンジニアも少なくない。わたしはたずねた。 「この中で、現在プロマネの仕事をされている方はいらっしゃいますか?」 手を上げた方は全体の1/3もいなかった。ある意味、予想通りではある。プロマネの仕事をばりばりこなしている人は、こうした講座を聴きに

    プロジェクト・マネジメントの目的とは何か | タイム・コンサルタントの日誌から
  • 見えない壁に突きあたった中堅エンジニアが学ぶべき、三つのこと | タイム・コンサルタントの日誌から

    先週の4月2日(土)に浜松市で、合同シンポジウム「サプライチェーン戦略とプロジェクト・マネジメント」を開催した。主催はOR学会・日経営工学会・スケジューリング学会で、その配下にある「サプライチェーン戦略研究部会」(主査・日IBM 米澤隆氏)と、わたしが主査を務める「プロジェクト&プログラム・アナリシス研究部会」が実行主体だ。 講演者には、倉庫管理システムiWMSの開発元として有名な(株)フレームワークスの渡辺重光会長と、ヤマハの曽根卓朗主席技師のお二人をお招きした。お二人の話はどちらも非常に興味深いもので、渡辺氏はロジスティクスとIoTの広範な展望を話され、曽根氏は通信カラオケの製品開発を題材に、生々しい体験をお話しいただいた。最後にパネル・ディスカッションを行い、わたしもパネラーとして参加した次第だ。 幸い大勢の方に来ていただき、立ち見が出そうになったので椅子を補充したほどだった。製

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  • マネジメントとリーダーシップはどう違うか | タイム・コンサルタントの日誌から

    大学でプロジェクト・マネジメントを週1回教えていることは前にも書いたが、授業は毎回必ず、前回の復習と、学生から出た質問への答えからはじめることにしている。出席シートに質問欄を設けて、そこに気になったことへの質問をかいてもらうのだ。むろん授業でも最後に「質問は?」ときくのだが、だいたいの学生はなぜかその場では質問せずに、紙に書いてくる。 いろいろ出た質問の中から、いつも「日のBest Question」を選出し、その質問者の名前を明示してほめることにしている。良い質問を考えることは、単に回答を考えるよりも、ずっと価値があるからだ。一般に、マネジメントの問題には正解がない。正解がない中で、自分で考えて決めていかなくてはならない。これは、たくさんの正解を覚えてどれだけ早く答えるかを競ってきた東大みたいなところでは、とくに大切だ。 さて、「マネジメントとは何か」という授業をやった後で、面白い質問

    マネジメントとリーダーシップはどう違うか | タイム・コンサルタントの日誌から
  • BtoB企業とサプライチェーンの強者 ~これから就活をする大学3年生へ | タイム・コンサルタントの日誌から

    先月、ある国立大学のお招きで、工学部の3年生・約100人を相手に、1コマ講義をする機会をいただいた。テーマは「サプライチェーンとスケジューリングの基礎」である。学生たちの感想を読むと、比較的多くの人の興味をひいたようなので、ここにその最初の部分だけを紙上収録させていただく。内容の一部は以前、日経産業新聞や「“JIT生産”を卒業するための」に書いたこととも重なるが、新しい話題も含んでいるのでご容赦いただきたい。 ------------------------- ご紹介にあずかりました日揮株式会社の佐藤知一です。今日はこれから皆さんと一緒に、「サプライチェーンとスケジューリングの基礎」というテーマで1時間半ほど勉強したいと思います。が、題に入る前に一つお伺いします。皆さんの中で、『日揮』という会社名を聞いたことがある人、いますか? (1-2名だけ手を挙げる) はい。ほとんどの方はご存じな

    BtoB企業とサプライチェーンの強者 ~これから就活をする大学3年生へ | タイム・コンサルタントの日誌から
    bonlife
    bonlife 2012/11/29
    会社での研修内容とちょっとかぶるお話。自動車業界は分かりやすいよな、やっぱり。電機は…。
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